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23 本日の雑談⑩ 9連休どうしよう(笑)

 巷では10連休の方々が多いようですね。

 かくいう私も本来なら、がっつり10日連続して取得してもよかったのですが。

 ああ、前回のエッセイ書いた直後に職場が変わりましてですね。それまでの起床時間よりも、ほぼ一時間早く起きなければいけないようになってしまった。終業時間は早くなったんですけれども。とにかく夜更かしが出来ない。テキストに向かう時間が取れない(甘えか……)。つらい。

 それに通販大手企業なのに土日祝日が定休日……果たしてキミたちは、売る気があるのか。と、いうところに

「今年のゴールデンウィーク? 何日か? 出勤してきても、いいんですよ?(できれば出勤して欲しいなー、みたいな/笑)」

 という日付が、ところどころあったので。カレンダー通りならば日曜日も休みを取って構わなかったが、ここは一日、仕事しようっかなって。なんだか知らないけど、受付だけじゃなくて営業も仰せつかってしまっている状態ですから、ええ。

 ……受付しながら営業するって頭パンク状態になるわ。回線も、そのたびに切り替えないといけないしさ。

 はじめの三日は「この会社に殺される」と真剣に思ったもんね。

 あの先輩たち、すごいよ。私には無理ですよ。

 なんて内心は、へたばりつつも。ちょっとずつだけど、営業が成功するようになってきた。

 前の職場では旧電電公社が引いたネット回線を光回線に替えませんかという営業を、ちょっとしてたのよ。

 で、そのときに仲良くなった子と退職してからも、時々ランチするようになったんだけれども。

「これこれ、こういう営業するようになった。毎日、頭が痛い」

 と愚痴ったところ、彼女から言われたのね。

「え? できるんじゃない? ゆみかっちなら」

 すっごく不思議そうな顔しているわけ。だから即答したわよ。

「なんでよーーーー!」

「だって、あの時。お客さんから御指名で電話かかってきたの、ゆみかっちだけだよ」

「そうだったっけ」

「そうだよ。トップ成績の〇〇さんでも、そんなことなかったはずだよ。わたし、注意深く見てたもん」

 かくいう彼女も月間成績など、結構な上位の方だった。私は、こういう人間だからムラがあってなあ。安定して云々というのが難しかった記憶があるのですが。

「ゆみかっちのトーク聴いてて『スッと先方の気持ちに寄り添って主導権を持って行くのが、すごく上手だなあ』と思ってたけど?」

 とにかく、そんな風に褒めてもらった言葉を糧に。なんとか、現状やってます。……だから土日祝日も営業しろよ某企業よぅ(色々な問題があるので無理らしいけど)。

 ともあれ前回のエッセイ「ラミ・マレック最高」から現状までの、御報告を兼ねて書いてみました。てへぺろ。

 そんなこんなで、連休に突入したわけですよ。

 連休の初日。前々から気になっていた場所に、行くことに決めましてですね。

 行ってきたわさ比叡山延暦寺!

 かれこれ十年ほど前、当時勤務していた会社の慰安旅行でサクッと訪れたことがある。だから今日は、二回目の参詣ということになる。

 それがねえ……。もうね、ほんっと「どうして」状態なんだけれども。私が久々に京都に行こうとすると、三回に一回は必ず遅延が発生する。

 今日もそうだった。

 しかも強風で電車止まるって……なんなんだ一体。どれだけ脆弱な鉄道なのよ旧国鉄の湖西線。吹きっさらしのホームで立ちっぱなしの帰路。非常に寒かったぞい。ちゃんと帰って来れたから、まあ良しとしましょうか(何様)。

 遅延というアクシデントを除けば、非常によい日帰り旅行だったと思う。

 しかし私は、山を舐めていたと思う(汗笑)。以後は気をつけます。はい。

 とにかくホームに降り立ったところ。風が冷たいのなんの。で、バス停でケーブルカー駅まで行くんだけど。このバスの車体が、よく言えばレトロ。悪く言うと古い。伊勢神宮に行くバスとタイマン張っていると思うぞ、お姐さんは(だから何様)。

 でも、こういうレトロで昭和な雰囲気も、参拝気分を盛り立てるスパイスになるかもしれない! そうだ、きっとそうに違いない。

 ケーブルカーの駅に着いてですね。乗車券を買うわけですが。

 これが、ちょっと高めに感じるのは貧乏人がゆえでしょう。でも、そういうケチくさい気分は上へ上へと行く途中に見える景色で、粉砕されるんですね。マジで粉砕。

 崖と樹木しか見えない。山頂近くまで行くと何ヶ所か駐車場があるので、もちろん車道もあるのだけれどもね。とにかくそういう『ヒトが通れる道』の気配がない。そんなところを、片道千円未満で登れるんだから御の字だろう。

 びっしりと杉とか生えてるわけよね。

 で、ついつい思っちゃうのよ。はじめて比叡山のケーブルカーに乗ったときも、そうだったんですけれども。

「信長の焼討の当時、あの崖っぷちを命がけで降りた僧兵が大勢いたんだろうな」

「それよりも、ずっと昔に。最澄の教えを求めて来た修行者たち、すごいな! 目指す伽藍まで辿り着くまで何日くらい、かかったんだろう? 帰りも命がけだよなあー。人里に着くまで、ほんとに大変だったんだろうなあ。すごいなあ」

 去年の十二月に、わたくし。高野山に詣でましたけれども。あそこも、すんごい山の上だもんねえ。

「空海さんとこ行ったんだから、次は最澄さんでしょ! 決まり!」

 くらいの軽いノリで、出かけたはずだったんですが。

 実際、ふたたび根本中堂に入らせていただくと。心が、きちっと正されるような気がしますね。まあね、改装工事中だったのですけれど。千二百年に渡って灯され続けていると言われる不滅の法灯も、しっかり拝見いたしました。西暦788年からだって……凡人にはとても図りかねる、長い年月だと思う。こういった伝統があるので、歴史ある神社仏閣の参詣は辞められない。

(でも当分、伏見稲荷には行かないと思う。あそこは外国人が多すぎて、なんというか。個人的に、気分をひっそり鎮められない。でも、お稲荷さんが「商売繁盛」を謳っている神さまなので、いろんな人が大勢集まるのはいいことなのだよ)

 あと、びっくりしたのは参拝券売り場にいた御僧侶が、とてもにこやかだったことだ。高野山金剛峰寺では、そんなこと一切なかったから。

 それと、四月も終わりなのにパラパラと雪が降っていた。

 山あいにある桜が散りかけて、花びらが空から降ってくるのに混じって。つめたい雪が、パラッパラっと降りてくる。

 厳寒の時期に訪れたら、それはそれで風情があるかもしれないね。

 そろそろ帰りのケーブルカーに乗ろう……そう思って、景色を楽しみながら下山していたとき。

 グレーの作務衣を着た男性と、すれ違う直前。

 その男性は片手でわたしに向かって、ぴしっと礼拝の仕草を見せた。そして、言ってくれた。

「こんにちは」

 肌寒かったけれども、一瞬でそんなものが吹き飛んでいく。

 私も、ぴかぴかの笑顔で応えた。

「こんにちは」

 坂道を登っていく男性の背中に、深々と頭を下げる。一瞬だったけれども、ものすごい気付きを貰えたような気がした。


 ……帰りは京都で一旦降りて、清和源氏ゆかりの深い六孫王神社に足を延ばす。雨が降っていたのだけれども、なぜか参拝している最中は止んでました。不思議! 














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