22 本日の雑談⑨ 色々と、へこむ日々ですが
とりま近頃、とてもハマっているものを挙げてみる。
今さらながら米国テレビドラマ「Mr.Robot」に、すっかり骨抜きにされてしまった。キッカケは映画ボラプなんだけどね(笑)。ラミさんの出演作品を、サラッとでも知りたいなーと思って観はじめたわけなんですが。
これが。もう、なんと言いますか。見事に、ハマりました。
ちなみに、決して明るい話ではない。エピソード3の最後まで観た感想ついでに、文章を考えて書くことを試みようと思う。
ざっくりと説明すると……天才ハッカー、エリオットをラミさんが演じているんですけどね。
エリオットは人付き合いが非常に苦手な男性だ。薬やカウンセリングなしで、尋常に生活を送ることが困難なくらいに苦手。
他人に触れられるのも嫌い。だからか、他人とはなかなか親しくなれない。でも「自分以外の人のことを、誰であろうと嫌いなわけではない」。
とても繊細な人なんだよ。そして、自分の気配りを相手に気取られないようにしているのね。周りが思っている以上に、こういう人間は苦労が報われない。
人付き合いは苦手だけれども、いつも誰かの役に立ちたいと願っている。
なんとなく自分が連想したのは、フランツ・カフカさんの日記や手紙の類いだった。とてもやさしくて、いつも他人を傷つけないように振舞っている……かのような。
エリオットのエモーショナルな部分は、観れば観るほどカフカさんのそれらを思い浮かべてしまう。
カフカさんは保険会社に勤めていたが、エリオットの業務はというと。大企業の情報セキュリティを扱うんだよね。この大企業の設定が凄い。とにかく、すごい。一度、観てください。その名も悪魔コープ! 悪魔だよ悪魔。それくらい国内の経済活動を担っちゃっている。
もう既に繰り返して視聴していらっしゃる方がいらしたら、ごめんなさいね。わたし昨日、シーズン3までひと通り観終わったばかりで。解釈の誤りなどあれば、御容赦いただきたいのだけれども。
エリオットは毎日まいにち、がんばっている。なんとか、決まりきった生活を送ろうとしている。時々、孤独感に苛まされて声を立てずに泣くこともある。
本当に孤独なのだ。
誰かの役に立ちたいという気持ちと、モルヒネなしでは生きていけないという現実の自分とのギャップ。日常の些細な躓きや喜びを、サラッと聞いてくれる人もいない。
エリオットが部屋の隅にうずくまって、ぽろぽろ涙を流す場面。こちらの胸まで痛くなってきてしまう。
そんな彼の眼前に、現れる一人の男。男が着ているカーキ色のジャケットの胸には、ワッペンが貼られている。ワッペンに書かれている文字の意味も、ちゃんとある。
エピソード3最終話まで観ていて、アンジェラに微妙に腹が立っているワタクシ。
自分の我欲でエリオットを解雇にしていて、自分が窮地に立たされたときに放つ言葉が酷すぎる。
「味方だと思っていたのに」
はあ? あんたね、どのツラ下げて、そんなこと言うわけです? とか、思わずツッコミを入れてしまったのよねー。
あなたのせいで、死者が四千人も出たでしょう? エリオットは、それを止めようとしていたのに邪魔しておいて今さらなんですか。その言い草は。
でもエリオットは、そんな人に対してでもやさしいから。ドア越しに励ましてあげたりする。
あとアレだわ、エリオットがようやく心を開けた女性が殺害されたところ。あのあたり、わたしも泣きそうになった。
それと、どんな局面でも「たったひとりで」戦うこと・踏ん張ることが、どれだけ痛みをともなうかということを改めて教わった気がする。だからこそ、そばにいてくれる人の存在はありがたいものだと思う。
誰でも、エリオットのような側面は持っている。もちろん、わたしもそうなんだよ。
あと個人的にイラっとするのは、ドムかなあ。
物語のファイナルになるらしい、シーズン4のアマプラ公開が待たれるところですね。
個人的に感嘆しまくりだったツボはね。
ラミ・マレックの役者魂の凄さ、これに尽きます。シーズン3を撮影しながら、映画「ボヘミアン・ラプソディ」も撮影していたはずなんだけれども。ぜんぜん、ぜんっぜん!キャラクターの「顔」が、違うのよ。ボラプ撮影時は役柄のために義歯を入れてたから云々、などということは問題にならない。本当に、まるっきりの別人なのよ。




