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姉妹の愚痴〜心身障害者への理解を〜  作者: 七宝しゃこ
もう疲れた、もう眠りたい、もう諦めたい
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夢が消えそうになった。

 今年、本当に私は不安定だ。

 よく寝込むというよりもめまいと頭痛に悩まされ、猛暑と大雨の大災害に一喜一憂する。

 それ以上にショックだったのは、出版社との一年半を超えるやりとり。


 精神的にも肉体的、体力的にも追い詰められ、2度、薬の過剰服用をした。

 本当に死のうとその時は思った。

 もう疲れた。

 出版社の対応に腹が立ったし、返答のそっけなさにムカついた。

 その上、出版してから3ヶ月で一冊しか売れてないと言われて、私の営業が悪いと遠回しに言われた時は、一年半も放置していたそっちはどうなんだと本気でキレた。


 今、小説が書けない。

 本当に、一年以上も書き続けた小説を、子供のように大事にしていた小説をどうしてこんな目に遭わせたのだろうと、自分に腹が立っている。

 涙ももう出ない。

 泣くのすら疲れてしまったのだ。

 その代わり、一回発作的に尖った裁縫用のミニバサミで太ももを刺そうとした。

 その時は血が出たら嫌だなぁ……深い傷になったら困るなぁ……後遺症になったらそれも困る。

と頭の中にぐるぐる回り、結局やめてしまった。


 今しているのは、パッチワーク。

 昔は四角や三角などの布を組み合わせて作る絵のようなものに、可愛いなぁと思ったものだが、自分は細かいものは飽きっぽいからとやめてしまうからしないと避けていた。

 しかし、型紙は取らず、布の上にチャコペンで線を引き、ハサミで切って縫う。

 色々な色の布を組み合わせるだけで沢山の柄が広がるのが面白く、1日一つのモチーフを仕上げるのを目標に頑張っている。

 布は様々な柄がある。

 昔の着物の余り布もあれば、100円ショップの布、昔、パッチワークをしていた叔母がくれた布。

 様々な色や柄を集めて、自分なりのモチーフを作り、それをつなぎ合わせ、いつかベッドカバーにするのが目標である。

 飽きる前に沢山のモチーフを作っておきたいものである。


 小説はいつかは書ける。

 今は心の隙間に入り込んだ、精神的疲労を癒す時間が必要なのかもしれない。


 ただ、今は悲しいだけ……。


 空蝉のような私の心写す布

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