表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
姉妹の愚痴〜心身障害者への理解を〜  作者: 七宝しゃこ
もう疲れた、もう眠りたい、もう諦めたい
48/134

今日は自分をもっともっと大事にしようと思えた日

 最初は心療内科。

 ここはとても忙しいので、先生はあまり話を聞いてくれない。


 到着後、人の多さにめまい。

 点滴室で順番を待つ。

 頭痛に吐き気は昔から。

 悪化したのは最近。


 順番が来たものの、自殺未遂のことは話せず、一応ストレスの悪化の原因を一つ説明する。


 自分の宝物を捨てて行く家族。


 薬は変わらず、でもちゃんと飲むように念を押される。


 薬を受け取り、主治医の内科に行く。




 呼吸困難感と、頭痛とめまい、そして家族との距離がうまく取れず、自殺未遂……異物服用に、薬の過剰服用、過食、拒食などを伝えた。


 先生に、


「心療内科の先生に相談した?」

「話を3分でまとめなさいなので……」

「うーん、先生に相談した方がいいよ」

「あの……距離の出来た家族に今の状態を伝えても……」

「うーん。理解できないと思うね。君の気持ちを優先できない」


ときっぱり。

 先生優しい……。


と涙が出そうになった。

 最後に、


「君のお父さんには、伝えないよ」

「はい。私も伝えません。辛いって言ってもダメだったので」

「……でも、よう頑張っとるよ?それは先生、解っとる。無理はせられんで」


と言っていただき、ホッとした。


 解ってくださる先生もいる。


 無理はしないで私らしくあろう。


 薬を受け取り、午後からの病院に向かう為、一駅分値段を安くするため歩いて行くことにした。

 心臓はドキドキとする。

 周囲は怖い……。


 でも、


「私は生きたいし前に進みたい。だから2度も同じことは繰り返したくない。だから、重石で邪魔なものは全部切り捨てたいんだ……」


と胸を押さえマスクの下でなんども呟いた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ