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姉妹の愚痴〜心身障害者への理解を〜  作者: 七宝しゃこ
もう疲れた、もう眠りたい、もう諦めたい
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おとといの晩睡眠導入剤を過剰服用した。

もういい……。

そのまま寝ちまえ……。

それよりも記憶が全部消えればいい。


あぁ、でも、ハムスターたちがかわいそうだ……餌を多めにあげておいて水をいっぱいにして、エアコンをつけておいてあげよう……。


薬は、あぁ、これくらいなら一度に飲める。

よく妹が喉に引っかかるとぼやいていたが、50錠くらいなら水なしでも大丈夫。

まぁ、変な味がするから水は一杯飲むけどね。


あぁ、なんでだろうなぁ……眠れない。

それに、食べまくる。

髪の毛を引っこ抜く……ついでに昔は教科書を食べる。

今は取り上げられたけど、ハーブオイルを飲んだ。

氷も食べる。


……こんなことはやめたいのに、ストレスがたまると、始める。

最近はハーブオイルは取り上げられたので、安物の天然石を飴のように口に入れて飲み込むことにした。


味はしないがひんやりとしていてホッとする。

でも、暖かくなって飲み込むと、物足りなくなって手が伸びる。


ツイッターで、


『自分は貧乏だからバカなんだ』


とあったが、貧乏でも金持ちでも馬鹿は馬鹿だ。

その中でも、みんなが心配するのが分かっていても、現実に疲れ果て、死ねもしないのに薬を飲む私は一番愚かで馬鹿だ。

自分の空想上の自分を……高みを目指し、その目標に到達できない自分を責め、家族に相談しても意味はないのに……。




目を開けると、ひどいめまいと、口が動かない。

通常の半分以下の速度で話す。

喧嘩をした妹にである。


「もう、ねえちゃんはぁ……ひなのこと〜口挟まないからぁぁ……もう、良いよ〜。どうせ、約束も守ってくれないしぃ……後ろで暴れてるってことはぁぁ……実家でしょう?帰ればぁ?……もう二度とくちはさまないからねぇ……ありがとう」

『その喋り方どしたん?』

「薬飲んだんだよ……関係ないじゃん……。ひなに」


電話を切り、泣きながら横になった。

もう外にも出たくない……。

電話もいらない……。

私が消えてしまえば良かった。

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