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姉妹の愚痴〜心身障害者への理解を〜  作者: 七宝しゃこ
始まり
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家族との関係〜七宝しゃこの場合

 ある方に感想のお礼をメッセージとして送っていた時、思い出したことです。

 冬休みはクリスマスプレゼントは必ず、実家が当時経営していたお店の二階の倉庫に置かれていました。

 でも、ブルーの包みのものが大半で、もしくはリボンが青か緑でした。

 倉庫はお米や野菜が保管され、蒸し器などもあります。

 その横の棚にプレゼントが入れられています。

 それは上の方にピンクの包みが数個、あとは全部青……。

 悲しいというよりも、その格差がただただ辛かったです。


 クリスマスプレゼントは兄と弟が山のようにもらう横に、人形とぬいぐるみ……値札のついた靴下が袋ごと渡されました。

 可愛い柄とか憧れますが、母の履くような渋い茶色や臙脂色、暗いブルーに深緑……。

 酷い時には、私がクリスマスのために母が欲しがった靴やバッグがそのまま入っていて、


「きつかったけん、あげる。ひなちゃんはお母さんよりサイズが大きいし、しゃこちゃんは小さいやろ?やけん、新しく買うてくれる?」

「バッグも派手やろ?それに大きいサイズやったし……」


この時は母が書類を持ち歩くためのバッグが欲しいとのことで、選んで購入したのでした。

 一応、イタリア製の革のバッグでした。

 それは、私に内緒で質屋に持っていったのでした。

 もう慣れてしまったのですが、いらないいらないと言われるたびに、あれだけ時間をかけて探して、お金は私が払って、渡したのに、私のことが嫌いなんだなと思いました。


 年を追うごとに、ブランド物を欲しがり、代わりに私には100円の靴下をクリスマスプレゼントに渡すのです。

 しかも、


「お金がないけん、これだけしかあげられんけど……」


と妹と分けなさいと言いつつ、


「お兄ちゃんたちはこれでいいと思う?」


とジャケットを見せる姿に、妹も何も言わずに受け取り、使わず放置。

 私は、捨てるというそれを勿体無いと集め履いている。


 私は必死に働き自転車操業しながら借金を重ねていたのに、母はバッグをねだり、靴を選び、購入すると満足する、そんな家でした。


 だから、クリスマスも嫌いです。

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