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姉妹の愚痴〜心身障害者への理解を〜  作者: 七宝しゃこ
始まり
1/134

自分を追い詰めていく

 今年もあともう少し。

 妹が、自分は年賀状は書かないといい、そしてぼやいた。


「心療内科に行って、先生は『この病気かもしれんね薬を処方するから』って言われたけど、病気がいつ治るかは先生なんも言ってくれんかった」

「そりゃそうだよ。うつなんて、正確に宣言できないし、うつっぽい症状とか、その中でもいくつか近い状態は説明するけど、絶対宣言しないよ。それにうつは、完全に治るって言えない病気だもん」

「最近家に一人いると憂鬱になるし、外に出たくないし、もう嫌だ〜って思う」

「それが悪化すると自傷や、自殺未遂に走るから注意しなさい。体験者は語る」


 焦る妹に告げる。


「無理に外に出ようとか思うと私みたいにパニック障害になるよ。無理はしないでのんびりと。いつかは治るさでいいと思う」

「でも、自分ってなんのために生きてるんだろうって思うよ。仕事してない。怠けてるんだって、自分に腹がたつもん」

「人生を生きるため。死ぬのはいつでも死ねる。生きるのは一回のみ」

「姉ちゃんが哲学的」

「失礼な。うちは勉強したいんよ。ひなも上杉謙信さんのこととか新撰組の勉強でもおしや」




 心の病に苦しむ人は数多くが私を含め仕事復帰を求めています。

 でも、心をいやすものは何でしょう?

 この世の中は、心を病んでいる人、苦しむ人に平然と、


「怠け者」

「俺らの税金を使って!」


と面と向かって言う人もいます。


 心は体よりももっと傷が深いのです。

 もっと優しい世界でありますように……。

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