ゲームの世界
ゲームを初めて半年が過ぎようとしている。モニターを依頼したのはゲームを作った会社ではなく同じ分家の病弱な子を持つ親だったのには驚いた。まあ、普通に考えれば中学生にモニターを頼む企業なんかないはずですよね。はい
現実世界では走ったりすることさえもドクターストップが掛かる子供らしく親としては安全に体に負担がない状態で遊ばせたいという心情。
で、暇な私がモニターをして体に負担がないことがわかったから子供に勧めるらしくゲームをする必要が無くなったが、半年もしていたら楽しくないわけがない。
報酬はゲームを継続させてもらう事にしたらあっさりと認めてくれた。
普通に拒否されると思っていたが、親からゲームに誘ってくれた人に相談があったらしい。
まあ、あれだ虐めについてだ
中学に入学してから同じ分家の数人に軽い嫌がらせ?をされている。程度としては悪口位だから別に気にしていないと言うか虐めを仕掛けてきた人間と後ろで糸を引く人間の事を存在しない人間として認識して対応しているが、心配なんだろう親が
環境を変えたりその人たちと関わらない世界に身を一時的にでもおいていた方がよいと考えたらしく諸費用は親が持つと話していたそうだ。
それを軽く断って報酬で賄うことに勝手に決定していた分家の人
絶対お前は継続すると思ったからな。と軽く笑われたが別に嫌な感じはしなく、今後ともお願いします。そう言ってゲームをするための部屋に行く
さて、ゲーム内でも半年が過ぎてプレイ総時間が大変な事になっている廃人プレイヤーも居るが私は1日1時間縛りなのでレベルは高くない。最近やっと金欠病から抜け出せそうな感じである
ゲーム内での金策は依頼されている討伐をすることやダンジョンに行ってアイテムを得るか自作した物を売るかの2通りだ。
今は主に狩りをして報酬を得る方だがレベルが上がれば少し楽ができそうなのだ。何故かと言うとゲーム内では自分が選択したスキル同士が混ざり合わさり新しいスキルになる制度があるからだ。使うスキルによって千差万別。十人十色のスキルが出来上がるという寸法だ
私はメインのスタイルをキックボクシング的な感じにしたくて殴る・蹴るスキルを使用して狩りをしている。あと補助的な感じで付加魔法がほしかったがなかったので、四元素魔法と補助魔法を使用している。これらがレベルアップして混ざったら何とか新しいスキルが出来上がるだろうと思いつつ頑張っている。チマチマやってやっと新しいスキルができたのはもうすぐ冬休みという頃だ。他の人たちはかなり進んでいたが私はやっと初めての町から移動できた頃合いだ。マジゆっくりなペースだが誰かと争っているわけではないので気にしていない
狙い通りキックボクシングと付加魔法をゲット出来たのは嬉しかった。
新しいスキルとして刺繍と料理・調合を取った。料理は美味しいものが食べたい!しかも、安価で!見たいな感じであり調合は薬を安価で!と刺繍糸を染めるためだ。
討伐をするとたまにアイテムが現れる。芋虫とか蜘蛛とかだと糸などが。それは黄色っぽい白つまりは生成り(きなり)色だから染色して好きな色に出来る。あと農家さんの手伝いをするとたまに羊の毛とか山羊の毛とかくれるのでこれを糸車を使用して糸に作り替える。カラカラならしながら下手くそな和歌を諳じながら糸にしたら何故か効果がついてしまった
あれ?と思いなかもらそれを染色して手袋を作ったら攻撃力が高くなる効果がついてしまった。ヒットポイントが少し高めの効果を狙っていたのに。首をかしげて考えてみたが解らないし、マイナスじゃないから良いかと装備して使っている藍色の手袋。ワンポイントで四葉を着けている。四葉の葉1つ1つ色を変えているせいかすべての属性に耐性がついているがまあ、気にしない
ちなみにこれを完成させるのには1年半ほどかかった。まずは刺繍が上手に出来るためにハンカチの刺繍を何百枚も作り微々たる効果つきのハンカチとして売り出して自転車操業をしていた。糸を作るのにも最初はうまくいかず切れてしまったり均等にいかなかったりもした。染色も思った通りに行かず暗すぎたり明るすぎたり。試行錯誤を繰り返したまに上手くいかないときは気分転換に狩りに出たり採取しに言ったりソロの癖にダンジョンを攻めたりしながら作った逸品だ
早速装備していつも行っている近場のダンジョンに試運転しにいく。いつもならば入る前に回避率と防御率・ヒット率をアップする付加魔法をかけるがそれをしないでやってみる事にした。なにもかけずに入ったら2階までが限度だがなかなか良い感じで4階まで行けたし魔法をかけた状態で攻めるといつもならばやっと倒していた敵が少し余裕が持てた状態で倒せるようになった。
これならもう少し遠くでも大丈夫だよね。とカンガエテ始まりの森から少しだけ危険性が高い場所に移動することにした。普通ならストーリーをこなさないと行けないのだが別にそんなことはなくのんびりすごしたいひとはのんびりとがつがつ行きたいひとはがつがつと行けば良いと言った感じの運営
無論ストーリーはあるにはあるのだがそれに沿ってゲームをしなくても問題ないらしい。個々が主人公であり脇役であるみたいなスタンスらしく技術特価の人にはその人が選択するストーリーで話が進んでいくと言う自由性。まるで人生みたいと言わしめる位の自由性が売りらしい
ダンジョンで得た物を売り必要な物を買う。
刺繍の練習用のはずだったハンカチ売りもきちんとした収入になっているので毎日作り貯めた奴をギルドに依頼して犯罪してもらっている
別に気にならないハンカチでなくても良いのだがなんとなくハンカチだ
あと草原で捕獲した肉を料理して依頼を受けている途中でお腹が減ったとか無いように気を付けている。
飲むとほぼ前回復とかは無理でも小回復のクッキーをつくていたりする。料理もまあまたレベルが上がるしキックボクシングの練習も運動しなきゃ意味がない。それでも自分のペースで遊んでいる
ゲーム内でも面倒な事はたくさんある。リアルで知り合いとかだとちょっかいをかけてくるやつらもいる。
「なに家の技術使ってんだとか」そもそもあんた剣士だろ?何言ってんだかわからんな。つうか、リアルでも自分達の流派の技術使いこなせてない人間が何をきゃんきゃん無駄ぼえしてんの?と流している悔しかったらリアルで極めて見ろよ。本流の癖に傍流の私に劣るとか無いよね♪と発破をかけておく
面倒な仕事とかリアルで回されたりするのマジ勘弁だから少しでも本流に頑張って貰いたい。血筋的にも環境的にも私より良いもんもってんだからね。ま、私もゲームを初めてから指南書に書いてある意味がわかり初めて出来るのが面白い。更にそれを違うのを混ぜたらどうなるのかドキドキ実験・実験と楽しみながらやっているだけだけどね。リアルでも運用できるものは運用してゲーム内のシステムをぱちっている時もある。ほぼ私の大切な人たちを守るのに使っている。たまにプレゼントした姉経由で依頼を受ける。何せ全ての行程が手作業なので数多く請けれないのが難点だがまだまだ数が少ないからなんとかなるしカスタマイズというか強化をしている。現状がヤバい場合は強化に強化しまくったのをプレゼントしている
薬草を採取の帰りに碧眼金髪と栗毛色の髪の毛と色素の薄い目の色の二人組のおっさんが見ていた。おっさんが
大切なことなので2回言ってみた
遠目で確認しても誰だか分かる。顔かたちは違うが雰囲気は変えられないので致し方がないと思う。つうか、何やってんだろうこの人達は
普通に遊んでいる一族の人は沢山いるのは認めるがあの二方が出るような事態は起きていないはずだし。なんか有れば通達が来るはず。そう考えれば普通に遊びに来たのか?
以前忙しすぎて趣味ができないと愚痴っているところを聞いたことがある
金髪碧眼の方はもの作りが好きでチマチマプラモデルとか作るのが好きだと。ヒマガ有れば積みプラモデルを崩したいとか言っていたな。栗毛色の髪の毛と色素の薄い目の人は彫り物が好きで暇があれば仏像とか透かし彫りとか作っていたいとか言ってたな
と思い出しながら町に戻るために薬草が入った背負子を背負い歩き出す
普通に合流して普通に話しかけてくる二方に普通に返す
「でな、手合わせしたいのだがいいか?」と言い出したので何でですか?と問い返したら
「ゲームでのお前の戦いを見せられてな。これは手合わせしたいと思ってな」にやっとしている金髪碧眼。この人プラモデル好き以外に戦闘好きなんだよね。面倒だけど応じないとそれもされで面倒だからな。
「…良いですけど荷物を下ろしてからで良いですか?」
「間が気に入らないが、まあ良いだろう」許可を貰い荷物を宿に置いてある程度の広さがある場所に移動する
決闘システムと言うものが有るからそれを利用して手合わせをする。ゲーマーの直接攻撃は決闘システムを利用しないと出来ないことになっているからだ
怪我しても手合わせ後に回復する効果つきの服に装備し直す。いつも長袖・長ズボンで過ごしている私。しかしながら手合わせ用は半袖・ハーフパンツを着用。袖や裾が邪魔にならないようにした結果だがなんとも言えない顔をしている金髪碧眼
ちなみに金髪碧眼は師範代で栗毛色の方が師範である
「年頃の女性がそんな格好してなんかあったらどうするんだ!」そう手合わせ後に叱られました。くたくたに疲れている私には叱咤をちゃんと受ける余裕がない。
「私みたいな…ガリガリに…欲情する…人は…いません。リアルでも」いき絶え絶えで言い訳している私に眉間に皺を寄せている。
「だな。これを襲え・犯せって言われても立たないな俺は。で、その服が欲しいリアルで」真っ当な?事を良いながら師範が私の練習服をじろじろ見ながら言っている。
えー。面倒だから嫌ですよ。回復って言ってもちょっとですよ。それなら食べ物とかで回復した方が身になりますよ。と拒否をしながら歩けるまで回復できたので寝ている状況から起き上がる
「いやいや面倒だからとかじゃないからな。ベストの状態ではないがある程度の回復が出来るのは反省にもってこいだ」反省とは手合わせしたあとに反省して間違いや悪手をしないように自分でやり直す稽古をそう呼んでいる
「それなら誰か一族の人に依頼してくださいな。面倒事は嫌ですよ。それにこの程度なら誰でも出来ますし」よっこいせの掛け声と共に立ち上がる
「さて、時間なので帰ります。手合わせありがとうございます」頭を下げてゲームの世界から出る
その後も何度かゲーム内で手合わせをしてもらっていると言うか手合わせをさせられている。ゲームに参加している門下生に囲まれての手合わせとか門下生の総当たり戦に巻き込まれたりしている。リアルでは指導してもらえない私にはいいことなんだろうが何かやだ
たまにおやつを食べていると取られるしゲーム内だけでもと言われて練習服を作らせられたからだろうが
ブーブー良いながら同じように料理をとった人とゲーム内のご飯を作っている。いつの間にかそんな流れになっていたからなんとも言えない。
「旨いな。リアルでも食べたいな」とじっと見ているのは何故かいる当主さまと奥様。
「婦人に作ってもらってください。ちなみにリアルならこんなに旨くないですよ。料理長の方が断然」そう言いながら出来た料理を運ぶ。自分用は別に取っておいているから問題ない
「そう言うことではない。リアルではいつ食べれる?」
「いやいや作んないですからね。リアルでは。つうかゲーム内でも作りたくないんですよ。商品の納品里津も悪くなっているので手合わせもしばらく来ませんから」断ると何故か手を止めてこちらを見ている全員
「何ですか?私には私がやりたいことが在るんですよ。付き合えないこともあるんですから当たり前でしょ」何か?ととうとう何やら相談し始めたのだがなんだろう