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成人式?

成人式前々日に一族のお祝い会が開かれる。一族経営のホテルの会場で新成人とその家族が集まり祝う会で年頃の子供がいる人はそこで婿やら嫁やらを見繕うのが一族の常識となっている

面倒だな。と思いつつ杖を付きつつ袴姿で会場に入るとざわめきと視線が痛い。まあ、ざわめきたくなるのには理由がある

本来ならば代々の成人式用の着物を着るのだが私は半端者なので着ることを祖母に拒否された。別段、祖母とはなかがよくない方なので気にせずにレンタルで良いやと思っていたし私が着る筈だった着物は同い年の従妹が来て会場に既にいるからざわめいたのだろうて思いつつ椅子に腰かける

私が来ているのは母の成人式に来ていた着物で白地に御所車と手鞠が書かれた物である。久しぶりに着物で歩いたので疲れた足をさすりながら壁のはなになっている私の元に来たのは分家の総代や重役たちだった

「ちゃんと来たな」と安堵したように話している総代。一応式典には出るようにしているのだが

「玲ちゃんは小さい頃に引きこもり宣言したじゃない。式典に出ても顔見せ程度だし。パーティーなんか来ないでしょ」そうある程度一族内で地位がある人の奥さんで知り合いの美人さんが話笑いながら話してくれて、そういえばそうだった。と昔を思い出す

小さい頃から人見知りて5才になるまで片言しか話さなかったらしい私はマイウエイで過ごしていた

能力が強く出た従妹や弱いながらも使える能力がある姉達と親以外の人間に比較されていじけていた時もあった。それに私の能力は微妙な半端な物と判断されてからは姉達に取り入ろうとする人間しか近寄ってこなくなったので中学入学の祝いの席でドロップアウト宣言をした

「別段、皮膚と筋肉の間に生きていないものなら何でも入れれる亜空間を生成できる歩く倉庫や微妙な効果しか得れない癒しの能力者など要らないですよね♪それに私に声を掛けてくる人間なんてできのよい姉達に接近するための踏み台でしか無いんですから、今後一切のパーティー関係は出ませんし。義務化されていない一族の集まりにも出ません。これで目障りな半端者を見なくてスッキリしますよ皆さん」にこやかやかに宣言してその場をあとにしてさっさと家路についた私。

その後、6才から行っていた習いもの全てを辞めて好きなように過ごすことにした。分家が気軽に入れる図書館で昔の術について調べたり勉強したり体力が落ちるのを防ぐために早朝ウォーキングをしたり誰もいない場所で習った合気道の型を練習したりと好き勝手していた私に分家の重鎮から声がかかった

「暇なら付き合え」と何をすれば良いか聞きに行くとその人が出資している会社で電子世界にダイブして遊ぶゲームを作ったので感想を聞かせてほしいと言われた。そう苦々しい顔をしている

奥さんラブな人で仕事以外は奥さんから離れたくないと公言しているのでゲームしている時間が惜しいのだろう

暇だから良いですけど取り決めをちゃんとしましょう。と言ってルールを決めたやる場所は重役の家の1室でうこなうこと。時間は1日1時間でゲームに関しての連絡は重役が責任を持ってする事。節度あるゲームをする事に決まり

早速起動する。頭にヘルメットみたいなのをして横になったらスタートボタンを押して開始したゲームではチマチマとレベルを上げて行く。スタイルは拳で戦うことにしてビジュアルは弄らず袴姿でのアバターにした。武器はナックルとかグローブとかが多いが護身術をかじっているのでその方が現実で練習できない分がカバー出来るだろうし。エンチャント技術を得てソロで活動しながら自分なりに楽しんだ。そのせいで現実世界で面倒ごとになったのは割愛。

色々とやったしな〜と思っていると祝いの会が始まった

新成人は全て新社会人なのだが、私だけは親が許可してくれなくてニート。厳密には本家預かりに為って要請があり次第動くという感じにされてしまった。私が就職する事に本家が難色を示したとか。でも無職だと世間体がねと反論したら契約社員で本家に勤めることになった。仕事は特になく昔の術について分かりやすく纏めるのが今言われている仕事だ。私メモ帳に色々と書いてあるのでそれを叩き台にして分かりやすく出している。それを本にして他家に有料で貸し出しているらしくその貸し出し料から私の給与が出されているらしい

当主挨拶も終わったので帰るために知り合いに挨拶して会場を後にした私を探している外部者が居たと後日聞かされたが何でだ?


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