表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/16

噂話 参

 噂話 参


 ねえ、こんな噂話知ってる?

 あの山の上に在る高校の話しらしいんだけどさ。

 あそこの高校ができる前って別の学校が建っていたらしいの。

 だけど、その学校は戦争の時にボロボロになっちゃって、あの高校が新しく作られたらしいんだけど、あそこの高校には……出るんだって。

 何が出るって?

 出るって言ったらあれしかないでしょ。

 ……幽霊よ。

 どんな幽霊がでるかと言うと、そこが別の学校だった頃に通っていた女の子の幽霊だって。

 その子は通り魔に両目を刳り抜かれて、両目が見えなくなっちゃたらしいけど、どうにか学校には通い続けたんだって。

 不幸な彼女だけど、更に不幸な事は下校の時に起きたんだって。

 目が見えなかった彼女は、崖みたいに切り立った斜面が目の前に在る事に気が付かないで、そのままそこに落っこちてしまったの。

 そして、その事故で死んじゃったんだって。

 その時に彼女はこう、呟いたんだって。

〝見えていたくせに〟

 周りのみんなは目が見えていたのに、なんで私の事を助けてくれなかったの?

 そんな、悲痛な言葉を残して死んでいったの。

 そして、その事件が忘れられ始めた頃に、幽霊が出るようになったの。

 誰も居なくなった暗い学校の中で。

 無念を晴らす為に誰かに見つけて貰う為に、漂い始めた。

 当時の制服のセーラー服姿で、ずっと同じことを繰り返すの。

 崖があった所に向けて歩きだす。

 誰かに止めて貰えるまでずっと繰り返すの。

 その姿を見つけて、目が合ってしまったら必ず、止めてあげないといけないの。

 それじゃあ、止めなかったらどうなどうなるって?

 もしも、彼女と目が合ったのに無視をしてしまうと、殺されてしまうの。

 目が見えていたのに、助けてくれなかったと。

 気が付いていたのに、助けてくれなかったと。

 その恨みを込めて、目を刳りぬいてから殺してしまうの。

 けれど、一つだけ助かる手段があるの。

 彼女に殺されてしまう前に、その山の何処かにある石碑の元に向かうの。

 幾つもの積み石に囲まれたその場所にで、彼女が現れるまで待つの。

 そして、彼女が現れると、そこにある積み石が崩れ鬼の手が、彼女を賽ノ河原に連れ戻すの。

 早く死んで親を苦しめた罰を与える為に、賽ノ河原で永遠と積み石をさせる為に。

 彼女の魂を連れ戻すの。

 そして、この話で怖い事がもう一つあって。

 この恨みは伝染するの。

 見えていたのに何もしてくれなかった恨みを込めて。

 彼女の魂がそうさせるの。

 …………

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ