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第4話 本当の幸せ
しばらくの間、一人と一匹の日常を過ごすことができました。
でもビギ―がいないという生活は、ビーの心に暗い影を落としました。
街に行ったことで、余計にビーは哀しみを感じました。
(青年とだけでなく、ビギ―とも一緒に街で遊べたのなら、もっと、もっと、幸せな気持ちになれたのかも)
ビーの中で、そういう思いが巡りました。
そんなビーを見ていた青年は、ビーの気持ちを察しました。
(なんとかしてビーにビギ―に会わせてあげたい)
青年は、そんな衝動に駆り立てられました。
何日も、何日も、その衝動を鎮めるように、青年は考え、悩みました。
ある日、青年は決心しました。