表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
76/88

第74話「報告1」

1階層まで戻ったラクス達は、一旦ハロルドまで戻ることにした。


念のため1階層の転移した場所に近づくと、以前は何も反応していなかった場所だったが、今回は転移陣が反応して10階層まで飛べそうだった。迷宮の根源があるのはすごく便利だ。




「そんなことがあってたなんてね。驚いたわ」

「喋る魔物なんて聞いたことないが……世の中知らないことばっかだな」


「話しが分かる奴だったし、かなり年老いていたけど情報を持っていたからもっと話しを聞きたかった。すごく後味の悪い戦いだったな」



「それにしてもあの水にそんな効果があっただなんて……ラクス、これって早めにあなたから領主様に報告した方が良いんじゃないの?」


「あぁ、それはそう思う。幸いバルクロイド領の北の迷宮まで一瞬で行き来できるから、明日にでも報告だけしてくるかな。ただ確信が持てない。確かに生物を回復することと狂わす効果があるのは間違いないんだが……操るってのは……操る?…ん?……ちょっと待てよ。確かバルクロイド領の手前の森に現れた地竜の亜種は操られていたと領主様が言っていたような……ランドアナ王国が関係しているのか?」



「いずれにしてもやっぱり報告はしないといけないみたいだな。明日は一旦休みにするか?」


「そうだな、そうしよう。俺1人で行ってくる」

「えー、お兄ちゃん、リリーも行きたいー」


「リリー……すまないが領主様と難しい話しをしないといけないんだ。それにリリーは飛べないだろう?今回はあきらめてくれ」

「飛べ……ぶー……分かったよぅ」



ハロルドタウンに着いて、別荘へ向かった。まだラミアーナは実家にいるようで、間もなく帰って来るだろうとのこと。リビングで今回の報酬を配布する。なお、ドロップしたアイテムで装備したものは、その人の持ち物とすることとした。また、装備できない武器や防具は一旦武器マニアに持っていき、買い取り不可能だった場合は後々売って配布することとした。


今回はお金の配布だ。2,500万ルク程度の成果があり、最後の火竜はラクスのみで倒したことから、500万はラクスに、残りの2,000万ルクを4人で割ろうと言われた。当然ラクスは2,500万を4人でと言ったが、3人が断固受け取らないため、仕方なく言う通りにした。ラクスが1,000万、他3人が500万ずつを受け取る。



「修行もできてアドバイスももらって500万もって、出来すぎじゃないか?」

「そうね、もうウハウハよ!」

「お兄ちゃん、こんなにお金あってもリリー使い切れないよ」


「はは……そうだろうな。リリーは母さんに預けたらどうだ?」

「うん、そうする」



「よし!じゃあ一旦解散だ。明日報告に行った後、また戻って来る。そしたら続きだな!」

「おう!」「はい!」「うん!」



2人と別れ、リリーを送りに実家へ向かう。途中でラミアーナと会い、リリーが「ここまでで良いよ」と言うので「じゃあまた明後日な」と言って別れた。ラミアーナは母さんと一緒にいろんな話しをしていたようだ。ラクスが幼い頃にオネショをしたことを聞いたらしく「なんでそんなこと話すんだよ……」とラクスのテンションがだだ下がりだったが、ラミアーナがそれを見てすごく笑っていたのでまぁいいかとなった。


別荘に帰宅した後、ラミアーナに事情を説明した。明日のバルクロイド領へ帰ることを伝えると、「構いませんわ、まだお母さまとやることがございますので」と言われた。また余計なことを喋らないと良いが……。










リリーが家に帰ってくると、夕ご飯が出来ていた。すごく豪華だ。

「リリー、良かった。無事だったわね。あぁ、ちょうど良かったわ。ラミアさんと一緒にいっぱい作っちゃって食べきれないって思ってたとこなの」


「うーん、リリーはフクザツなシンキョウだ」


「あら、本読めるようになって難しい言葉も使えるようになったのね。何が複雑なの?」


「よく分かんない。それよりお母さん、これあげる」


おもむろにお金を取り出す。金貨2枚と銀貨300枚だ。ジャラジャラとテーブルに置いていく。



「え!?どうしたのこれ!?ちょ、ちょっと大金よ!?」

「迷宮に潜って魔物倒したらいっぱい落とした」


「驚いた。魔物ってお金持ってるのね。人間のお金を何のために使うのかしら?」

「分かんないよ」




「うおおおおお!金だ!酒買ってきて良い!?」

「ダメです、これはリリーのお金。リリーが頑張って働いたお金よ。リリー、少し持ってていいわ。本買ったりするでしょう?残りは私が預かっておくから。また必要なら言いなさい」


「はぁい」

「俺の酒が……」

「一昨日も飲んでたでしょ!そもそもこれはあなたのお金じゃないの!」

「あ、ああ……分かってるよ」






翌日、ラクスはラミアを見送った後、南の迷宮へ向かった。急に現れたラクスに迷宮を監視する兵士がビックリしていたが「あぁ昨日の……今日は1人なのか?」と、顔パスになった。昨日の兄弟を助けたことが兵士内で話題になっていたらしい。「そうですね……上層階でちょっと調べたいことがあって……」と誤魔化して迷宮に入っていく。



1階層から10階層へ飛んで、そこから北の迷宮へ飛んだ。

1度階層ボスを倒すともう出てこないらしい。(ボスを倒していないメンバーと一緒に行ったらまだ出てくるのかな?)とか思いながら北の迷宮50階層を見渡す。階段が無い。南の迷宮も10階層から下る階段がなかった。北も南も最下層なのかもしれない。


まぁ北の迷宮は50階層まであるから深いっちゃ深い。まだ誰も到達していなかったのが驚きだった。



50階層から1階層へと飛ぶ。迷宮から出ると、そこにも兵士がいてちょっと問題になった。


「お前は記録にないがどこから入った?」

「いえいえ、あるはずですよ……えーっと2週間前くらいに入りましたかね」


「2週間前だと?ちょっと帳簿を見てくるからここにいろ」

と言われたが兵士が後ろを向いたタイミングで飛んで逃げた。



そこからしばらく、北の迷宮では亡霊が出ると噂になっていた。




「さて、飛んだは良いが、どこに向かって飛べばいいのかなぁ……」


北の迷宮と言うくらいだ。領都から見て「北」と言うことは間違いない。


「とりあえず真っ直ぐ南に向かってみるか……」



高速移動で南へ向かった。30分ほどでバルクロイド領都が見える。結構近かった。近いと言っても馬車で行くと1~2日かかるだろうが。城の前に降り立つと、一瞬兵士が武器を構えそうになるが「ラクス殿か……」とホッとした様子になる。


「領主様に合いたい」と伝えると「ちょっと今は……少々お待ちください」と言われ別室に通される。(何か重要な話し合いでもされてるのか?)と思いつつ待つ。1時間ほどして、兵士が迎えに来た。



案内された部屋に入ると、領主様とクリストフ様がいた。


「ハロルドにいるんじゃなかったのか?」

「はい、ハロルドで婚約祝いをしてもらい、その後南の迷宮へ調査のため潜りました。」


「調査?あぁスタンピードの、と言う事か?」

「そうです」


「それでいくつかの重大なことが判明しました」

「ほう、聞こうか」



ラクスが説明を始める。南の迷宮の最下層まで行ったこと。最下層で地竜と戦い、迷宮の根源というアイテムを手に入れたこと。そのアイテムで、世界各地に転移できること。北の迷宮の最下層へ飛んで、火竜に合ったこと。火竜と話すことができ、水の効果について話しを始めた際、領主様から「ちょっと待て」と止められた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ