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第54話「竜王vs魔王」

王が座る右側にチラッと目を向けると、頭を抱えるご身分の高そうな方がいた。ご苦労様です。


「この後会食まで少し時間がある。ここじゃコイツがなんか言うから、兵の演習場に行くぞ」

「え?クリストフ様、これはどうすれば……」

「流れに身を任せれば良いよ」

「えぇ……」



身分の高そうな、おそらく宰相?の方が兵に指示を出している。

(あ、こっち系の王様ってことか。武闘派だな。一度決めたら突き進むタイプだ)



「こちらです」

と兵の人に案内されて歩いていく。先に歩いていく王の背中が異様にデカく感じる。それにしても魔力が凄い。これは楽しみだ。


「こちらに着替えてください」と、動きやすそうな服を出された。すぐに着替えて薄暗い一本道を歩いていく。光が見えてくぐると、演習場のようだった。観覧席があるようで、すぐにクリストフ様とラミアの姿が見えた。ラミアがソワソワしている。(心配してるのか、ワクワクしてるのかな?)ニッコリ笑って軽く手を振ってみる。どうして良いか分からないようで、くねくねと操り人形のようになっていた。


(俺の嫁は恥ずかしがり屋だ)





「よぉし、ラクス!いっちょやるぞ!!お前の噂は聞いている!全力で行くぞ!竜王化!!」

ドンッ!王様が魔力を解き放たった。目に集中する。


(な!?おお!うおぉ!!すげぇ!すげぇ魔力だ!これは……竜王化?そうだな、まぁ名前は何でも良いわけだし。よし!応えてやるぞ!)


「魔王拳!!!」

ドンッ!



「な!?……いや、面白いな!ラクスいくぞ!!!」

「おう!!!」


一瞬で王様がラクスの懐へ入り込む、大きな体を縮こませて巨大な握りこぶしをラクスの顔めがけて打ってきた。瞬時に躱すラクス。がら空きになった右側面に蹴りをはなつ。王は左手でラクスの足を掴み、空へ放り投げた。


羽を広げ空中に留まるラクス。至る所から驚愕の声が聞こえてくる。「飛んだだと?」「羽が生えているぞ」「キャーッ、ラクス様の天使化だわッ」「何ということだ」



「ほう、あれがそうか。報告と文献通り。おい!空に逃げたつもりか?かかって来い!」

「別に逃げてないしッ」


高速移動し王に殴りかかる。王はギリギリで躱したつもりが、風圧で足がもつれた。更にラクスの追撃が来る。「フオオッ!!!」と王が言うと、体の周りの魔力が硬質化したような感じがした。殴ってみたが「ガキン」という音がしてダメージが通っていない。バリアのようなものだろうか。羽をとじて相対する。


(国王、強いな)



「お前は国王に対する敬愛がないな!?本気で殴りに来よって」

「陛下がお望みのようでしたので、つい」

「その通り!!!」



その場でグッと力を込めると、国王の右手の魔力が竜の顔のような形状に変化する。

「竜王拳!」

国王が拳を突き出した途端、竜の形状をした魔力が飛び出してきた。竜王拳がラクスに迫る。


ニヤリと笑うとラクスは右手に魔力を込めた。すると魔力が鷲の形状に変化していく。

(思い付き)「魔鷲ましゅう拳!」



「なに!?」驚く国王。

竜王拳と魔鷲拳が激突する。

ドパーーーーン!!!と激しい破裂音がして相殺された。



(魔力形状は何にでも出来るし、名前は何でも良いわけだし)




「は……ハハハハハ!!おい!ラクス、お前強いな!面白い!!こんな楽しい戦いは久しぶりだ!お前王都に来い!毎日お前と戦いたい!」

「王よ、ラクス殿は既にバルクロイド家ご令嬢とご婚約済みです。それは不可能かと」

「なに!?……あぁそうかぁ。さっき一緒にいた子か………くそぉ、マルクウェルめ。バイゼル!何か方法はないか!?」



(何という脳筋。ホントに王都に誘われるとは思わなかった)



「ないことはございませんが、お勧めしません」

「言え」

「ラクス殿を王の養子とすることです」

「えぇっ!?」

「う?……む」


(おっといけない!このパターンも考えてて良かった)

クリストフが咄嗟に国王に声をかける。

「王よ、国を思えばこそ、それは止めていただきたい!王太子様含め王子たちとの…」


「分かっておる!口惜しいがこれは諦めるしかないか……手元に置いておきたいが。ラクス、たまに運動しに王都へ来い、良いな?」

「は、はい」



「それと後で少し話がある」


(うぇぇ、面倒くさい話しだろう、どうせ)


「そんな嫌な顔をするな。歴史の話しと……ちょっとした相談だ。興味ないか?≪ヘラクレス≫とか≪禁書≫とか」と小声で言ってきた。

「!……興味あります!」







模擬戦?が終わり、国王との会食が準備されているとのことで、会場へ向かった。

「はぁ、何とか無事に終わりそうだね。どうだった?国王は?」

「どうって……強かったですよ。私の技と似ていましたね」


「あぁ、あれは王家のみに引き継がれている技だね。王家の人間の一部だけ、開眼したものだけが使えるそうだ。開眼できたものの中から次の王が選ばれる。もちろん戦って勝ったほうだ」

「とことん脳筋……あ、いや武闘派ですね、王家は」

「竜の血が流れているらしいよ、噂だけど」

(……竜の血ねぇ。そう言うことにしとかないといけないんだろうなぁ)




「食事の時、気を付けることはありますか?」

「特にないね。ラミアと一緒に食事を楽しめばいいよ。もし国王が話しかけても普通に喋ればいい」

「そうですか、分かりました」


お読み頂き、ありがとうございます。


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