序章
無料開放の余波が未だ押し寄せていた。
無料開放で初めてサウナ島に訪れ、スーパー銭湯を体験した人達が一定数いたみたいだ。
無料開放は新たな顧客の獲得に繋がっていたようだ。
行った意味があってよかったー。
ただ騒いで終わることになると思っていたのだが・・・
副産物があってよかった。
恩の字だと思う。
これまでサウナ島の話は聞いており、スーパー銭湯の存在も知ってはいたが、経済的な理由で訪れることが出来なかった者達が結構いたみたいだ。
そのような方々が我先にとサウナ島に訪れ、スーパー銭湯を楽しんでくれたようだった。
これは嬉しい誤算だった。
俺としてはお風呂やサウナをもっと広めたい。
娯楽をもっとこの世界に蔓延させたいと考えているからだ。
そして一度訪れたことによって、また行きたいと思って貰えたみたいで、新たなリピーターの獲得に繋がったということだった。
経済的に大丈夫なのだろうか?
俺が心配してもしょうがないか?
娯楽は重要だがほどほどにね。
適度に娯楽は楽しんでくれ。
酔いつぶれていた神様ズは漏れなく二日酔いになっていた。
見ていられなかった為、胃薬と毒消しの丸薬をあげることにした。
だがゴンガスの親父さんだけはケロッとしていた。
あの人は酒に強すぎるんだよ。
どんな身体してんだ?
あのおっさんは異常だな、変態だよ。
剣化したエクスがフラフラと歩いていた為、
「おいエクス、危ないだろうが!」
注意しておいた。
「そうだった・・・」
人化したエクスはまだ酒が抜けて無いのか千鳥足だった。
かなり笑えた。
俺はエクスに無理やり毒消しの丸薬を飲ませた。
これでどうにかなるだろう。
今はサウナ島を挙げてゴミ拾いをしている。
結構なゴミが出ていた。
ちゃんとゴミ箱を設置しておくべきだった。
このゴミはその後良質な肥料に変わるのだろう。
この異世界にはゴミ問題は起こらないだろうしね。
廃棄された構造物などもリサイクルされることになっている。
今ではこの島の北部にある廃棄された集落も、建築部材はリサイクルされ。
一面広場になっている。
この世界の再生能力は実に高い。
とてもエコで助かっている。
地球もそうあって欲しと切に願う俺だった。
プラがある以上そうはいかないだろうが・・・
科学技術に期待だ!
ゴー!SDGS!




