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序章

新章突入です。

目覚めてから旅路の準備を行った。

とは言っても対してすることは無い。

一家を引き連れて広場に出てみると、いつもの風景にそぐわない者達がいた。

首領陣とゴブオクンである。

それに旅支度の済んだクモマルとリザードマン一行だ。

俺達を待っていたみたいだ。

何とも甲斐甲斐しい。


首領陣に関しては、前にゴブオクンに毒消しの丸薬をあげたことがあったから、それを求めてのことなんだろう。

クモマル以外の首領陣全員がゾンビの様な表情をしていた。

それを見て俺はわざと大声で挨拶をした。


「おはようさん!!」

全員が顔を顰めている。


「島野様・・・頭痛が・・・」


「うう・・・」


「おはよう・・・ございます」


「気持悪い・・・」

ほとんどの者が頭を抱えていた。

ちょっとやりすぎたか?

まだ酒が残っているのかオクボスはフラフラしていた。

何とか自分を保とうと必死であった。


「お前達、毒消しの丸薬が欲しいんだろ?」


「頂けますでしょうか?」

ソバルがすまなさそうにしていた。


「しょうがないな」

俺は『収納』から毒消しの丸薬を取り出して手渡した。

全員が助かったという表情を浮かべて丸薬を飲んでいた。

一時間もすれば楽になるだろう。

プルゴブが前に出てきた。


「島野様・・・遂に行かれるのですね・・・」

その表情は寂しげだ。

思わず後ろ髪を引かれそうになる。


「ああ、世界の平和の為にも行かなければいけないからな」


「そうですか・・・無事のご帰還をお待ち申し上げております」

プルゴブが深くお辞儀をしていた。

それに倣って他の首領陣もお辞儀をする。

そうこうしていると魔物達が集まってきた。

どうやら送り出してくれるみたいだ。

魔物達は様々な表情を浮かべていた。

魔物達から声が掛けられる。


「島野様!お待ちしております!」


「無事な旅をお過ごしください!」


「早く帰ってきてくださいね!」


「待ってますからね!」

どうやら気持ちよく送り出してくれるみたいだ。

俺は宣言した。


「お前達、絶対に帰ってくるからな!!」

この俺の宣言に『シマーノ』が沸いた。


「絶対ですよ!」


「お土産期待してます!」


「今日にでも帰ってきて!」

驚くほどに盛り上がっている。

全ての魔物達が俺達の旅路の安全と幸運を祈ってくれていた。

神気が舞い黄金に煌めく空間になっている。

なんて幸せな時間なんだ。

俺はこんなにも愛されていたんだ。

この光景を俺は一生忘れないだろう。

さて、そろそろいこうか。


「じゃあお前達‼またな‼」


フュン!


俺達は新たな旅路へと歩みを進めるのだった。



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