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アイの独白  作者: 川口 黒子
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二階の事件6

 


 寂しい 苦しい 辛い わからない


 得体の知れないなにかが、私の中を這いずり回っている。初めて感じるこの感覚。これは一体なに?私は、これを表現できる言葉を知っていた。だけど今まで体験したことはなかった。恐怖だ。これは恐怖なんだ。...無理、無理だよ...耐えられないよ...誰か助けて...


 身体がうまく動かない。何も見えない。何も聞こえない。このまま死ぬのかな...


 —————あ


 何かを感じる。恐怖とは別の何かを。冷えきったココロを温めてくれる何かを。見えなくても分かる。部長だ。あの時感じた部長の体温だ。心臓の鼓動も感じる。心配するほどゆっくりで、けど安心させてくれる音。部長から、なにかが私に流れ込んでくる。



 —————あ



 そっか

 これだったんだ。私が忘れていたもの。いや、最初からなかったもの。恐怖も温かさも、全てを包括する何か。私はずっと、これが欲しかったんだ。



 ———ああ、これが、"本物の感情"



 部長の声が聞こえる。視界がどんどん晴れていく。けど、なんでだろう、ちょっと歪んでる。それを感じたとき、私の中で"感情"が溢れ出てくる。なんの感情かは分からない。だけど、



 私はそれを、止めようとは思わなかった。



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