第5章 全てが糧となる
特訓31日目
兄に言われた通り、剣と盾に影を纏わりつけようと試みる。
これがまた、難しい。
周りから覆うだけならなんとかできるのだがうまく物と密着させられない。よって外見が抽象的になってしまっている。
なるほど。これが完璧にできるようになったら変形も楽になると言うものか。
これは積み重ねが大切だ。
できるようになるまでをダイジェストで送ろう。
41日目、包み込む考えを捨てた。盾も剣も無駄に豪華なので装飾が繊細であり、包み込むだけではうまく行かないとわかった為である。
48日目、考えついた先がスライムのように流し込むことである。
ここに来て原点回帰。しかしこれも難しい。初期よりもっとどろどろさせなければただ全てすり抜けて床に落ちてしまったからである。
55日目、ここで思いついたのが影の濃度を上げることである。
影移動で他の影を影の中に移動させ、包み込む力を強めることでこれはできた。だが流し込んだ後、結局固まらない。そこで初めてやった時のように包み込むように力を強めた。
捨てた考え、拾っちゃった。
できた。すっごい完璧な形になった。濃度を上げていくと硬度も上がるため硬度問題も解決した。兄すげえ。
『お兄様!!出来るようになりましたわ!!』
早速伝えに行く。
「やっとかよおせえなアホ。」
腹の立つ返し方である。
『褒め言葉として受け取っておきます!!ところで次は何をすれば....』
「後は慣れだからな。実戦やるぞボケ。」
なんと実戦である。いつも練習している森へ連れてくる。
お互い、向き合って戦闘が開始される。
「オッッラ!!」
拳に火を纏いながら兄が突っ込んでくる。
足元に影移動を起き、後ろへ下がる。
「甘えよ。」
足から火を出して空中に浮き、飛び込んで来られ腹パンされる。
妹に対してに対して容赦が一切ない。
首に手を当てられ、おしまい。
言い忘れていたが首に手を当てれば勝ちである。
「これ、お前が勝つまで続けるから」
特訓258日目、未だ勝てるプランが見当たらない。
10000回ほど手合わせをしているがことごとくやられる。
ただめちゃくちゃ進展はあった。硬度強化、生成は無意識でも行えるようになった。いくら強くしてもぶっ壊されて終わりなんだけど____ん?これ別に一気に大量生成できるようになったら良くないか?
『お兄様!!手合わせ一旦休止で!!』
「は?怖気づいたか?諦めたか?もう終わりかーwww」
『いえ!!思いついたことがあるのでできるようになってから再戦おねがいします』
今に見てろ。私が吠え面かかせてやる。
初めて小説を書きます..
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