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⑵『悪という概念について』
⑵『悪という概念について』
㈠
何をもって、悪と断定するかは、時代や国家において、様々である。つまり、悪とは一言にいっても、中々、断定するのは難しいものだ。権力に歯向かうものが、悪だとされる場合もある。逆に、権力が悪だとされる場合だってある。真に、悪とは奇怪な概念、また、現象である。
㈡
ただ、人生を生きる上で、悪事をすれば、確かに法律上、裁かれることは間違いない。この場合の悪事、とは、その時代の、その国家の、法に触れる、ということである。だから、今、自己が生きている、時代や国家の姿勢を認識しておかないと、思わず行った行為が、悪として断罪される訳である。
㈢
法律だって、時代や国家とともに、移ろい行くのであるから、法が厳しくなった時、社会を生きる上で、六法全書を持ち歩く必要性にかられることが起きるかもしれない。しかし、裁かれない悪なら、人間は生きる上で、多少なりとも、悪は必要である。必要悪という言葉もあるくらいだから、悪の概念は、やはり移ろい行くのである。