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夜に動く人体模型 ②


〜夜の学校〜

はぁ。

何でこんな夜に学校に来てるんやろ。

学校なんか別に好きじゃないしおまけにユキは遅刻してくるし。

20時に校門前集合やで!

ってユキが言い出したのに今は20時15分である。

外は真っ暗やしカエルが鳴きまくってるしで帰ろかなと思っていると、


「ごめーん!!

お待たせー!!!」


コンビニ袋をシャカシャカいわせながらユキが走ってきた。


「何してたんよ。」


「コンビニに寄ってたんやけど、今日発売の漫画雑誌が置いてあったからついつい立ち読みを、、!」


こらー!!

何してるねん!

こちとら暗い中ポツンと待ってたんやー!!

立ち読みと友達どっちが大切やねん!

そう思いつつも


「何してるんよ。

ええから、早く校内行くで。」


と言った。

つくづくユキには甘いなぁと思う。




〜理科室〜

私たちは早速理科室に足を運んだ。

夜の学校は人気もなくいかにもな雰囲気を醸し出している。

この間は忘れ物を取りに行っただけのため直ぐに帰ることが出来た。

しかし、今回は夜の学校に泊まらなければならない。

気分的には最悪や、、、。


「なぁ、もう帰らへん?」


「なんでよ!

もしかして怖いんやろ??

そんなに怖いんならうちと手繋いであげてもええよ!!」


そう言うユキはさっきから私にピッタリとくっついて来ている。

怖いのはユキやろ!!


「嫌やわ。

暑苦しいから。」


「そんな強がらんでもええねんで!!」


やかましいわ!

さっきからペタペタくっついてきて!!


「何言うてるねん。

怖いのはユキなんやろ?」


「はい、そうです、、、。

なのでうちと手を繋いで下さい!!!!」


素直でよろしい。


「仕方ないなぁ。」


ユキと手を繋ぎながら理科室まで向かった。

なんでユキとこんなラブコメみたいな事してるんやろ、、、。


理科室に着くと、早速人体模型を確認する事にした。

「ユキ、こっちに人体模型があったで。」


「ほんまや!

こう見ると怖いな!

ほんまの人間の骨ちゃうかなって思ってしまうな!」


確かに、ユキの言う通り人体模型は精巧に作られており、人骨と言われても納得出来る作りだった。

これが動き出すって噂のやつか。

分かる気がするな。


「さぁさぁ、姉さん!

いっちょここいらで見張らせて頂きましょうや!!」


またアホな事言い出したわ。

なんで見張らなあかんねん!!

ほんで、そのキャラ誰やねん!!!


「ちゃんと巡回せなあかんやろ。」


「そんな固い事おっしゃらずに!

ほら、見張りと言えばこれ、買ってきたんやで!」


ユキがゴソゴソと先程コンビニで買ってきた物を取り出した。


「なにそれ?」


「やっぱ見張りと言えばこれやろ!

アンパンと牛乳!

心配せんでもちゃんと2人分買ってきたから!」


そう言ってユキはドヤ顔でアンパンと牛乳を差し出し

てきた。

いらん気遣いやから!

しかも粒あんやん、アンパンと言えばこしあんやろ!!


「ありがとう。」


そう思いつつもアンパンと牛乳を受け取った。


「おうよ!

ほんならキャツが来るまで見張るで、相棒!」


誰がいつ相棒になってん!!

刑事か!!

何のドラマに毒されてん!!


「はいはい。

分かりましたよ。」


満足気に笑うユキを見ると何も言えなくて、仕方なく見張りに付き合う事にした。



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