アキコ登場 前編 〜マッチングアプリ〜
最近の出会いの主流の一つにマッチングアプリがある。これは、そんなマッチングアプリに目を付けた2人の男の話である。
井上「中村くん、大変だ!例のマッチングアプリで会えそうなんだ!君も一緒に会わないか?」
中村「えっ、俺もいいの?どんな子?」
井上「いや、まぁ、40代の人なんだけどね」
中村「40代?綺麗な人なら歓迎だけど、写真見せて。」
井上「これこれ。」
ボヤけた写真ではあるが、2人には綺麗な女性に見えた。
中村「おっ、いいじゃん。会わせてくれよ!」
井上「そこで2つほどお願いがあるんだけどいいかい?」
中村「いいぜ。」
井上「会う前に電話したいとのことなんだけど、君が電話してくれないかい?事前にもう1人居るって言ってはあるからさ。」
中村「えっ、俺が電話するの?やり取りしてるの井上だろ?」
井上「電話って苦手でさ、頼むよ。」
中村「しょうがないな。でっ、もう1つのお願いとは?」
井上「あぁ、君の家を貸してくれないか?」
中村「それならいいぜ!早速電話してしまうか!携帯貸してくれ!」
井上「あぁ、電話番号はこれな。」
電話帳を開いて中村に携帯を渡す。
4コール目で彼女は電話に出た。
中村「あっ、もしもし、私、井上さんの友人の中村と申します。」
井上「かたくないか?」
??「もしもし、井上くんが言ってた子ね。あっ、私、アキコっていいます。よろしくね!」
井上「よろしくお願いします。あの、僕たちと遊ぶって聞いてるんですがいつにします?」
アキコ「私はいつでもいいよ。」
中村「明日とかどうです?」
アキコ「いいですよ!じゃあ、駅の近くのコーヒーショップに10時集合でどう?」
中村「分かりました。よろしくお願いします。」
アキコ「詳しくは、井上くんとメールでやり取りするね。じゃあ、明日はよろしくね!」
中村「はい、こちらこそ!それでは失礼します!」
中村「聞こえたか?俺らは明日、早めに駅集合でいいか?」
井上「あぁ、よろしくな!」
〜翌日〜
井上「なんか、待ってるのってドキドキするな!」
中村「あぁ、だな!」
井上「おっ、着いたってメール来たぜ!んっ、あれか?おいっ、まさかアレじゃないよな?」
1人の若作りをした、化粧のキツイおばさんが近づいてきた。厚化粧でもシワが隠しきれてない。
??「井上くんと中村くんかな?」
井上・中村「はい…」
2人はうっかり答えてしまった。