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人を殺したいほど呪ったことはあるかい?

 人を殺したいほど呪ったことはあるかい?

 え? 流石にそこまではない?


 そうかい、そうかい。ならあいつ怪我でもしねえかな、天罰喰らわねえかなってなくらいは?

 ああ、それくらいならある?

 そうだろう、そうだろう。


 いやいや、私はあるって? 殺しても飽き足らないって?

 ひっひっひ。いいねえ、あんた。


 古来から呪い、呪術の類いはなくならねえ。

 ひっひっひ。さもありなん。

 やれあいつが憎い。あいつさえいなければ。あいつのせいで。


 怨み、つらみ、妬み、嫉み、憎しみ。昔っからこういった思いはなくならねえもんさ。


 そんでもってこういうドロドロと渦巻く暗ぁぁい思いを晴らす方法は数知れず。


 牛の刻参りってのが有名だねえ。呪い師に頼んだり、黒魔術ってやつもあらぁな。どれもいろんな道具がいったり、金がいったり、正式な手順を踏まなきゃならなかったり、色々と面倒くさいもんさ。


 ところがどっこい。今の世の中、便利になったもんだねえ。

 スマホってやつがあるだろ? パソコンでもいい。ちょちょいと検索して、憎い相手の名前を入れて、ボタン一つぽちっとやればさあ終わり、ときたもんだ。

 ひっひっひ。簡単だろ?


 ああ、ちょうど今一人来た。んん? 迷ってるねえ。

 ああ? 胡散臭い?


 ひっひっひ。まあそう思うなら試してごらんよ。

 何も起こらなきゃあ、しょうがねえ。呪いが成功したらめっけもんだろ? タダなんだから。気楽なもんさ。

 だったらいいか、ああ、そうだよ。そうこなくちゃ。


 そうそう。名前を入れて、『呪い殺す』を押すだけさ。


 ひっひっひ。毎度あり。


 さあて、お仕事始めますかね。ひっひっひ。

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