螺旋
繰り返す訊問
―ハジマリもオワリも解らなくて
絞り出す回答
―白か黒かも見えないまま
鳴り響く警笛
―堕ち行く先を探してる
押し潰す雑音
―不透明で曖昧な僕は
揺れ動く残像
―瞬きすら罪のようで
霞み行く閃光
―声にならない声をあげる
沈み込む冥闇
―何も見えやしなくて
狂い出す弾道
―何処にも行けやしなくて
迷い出る幻想
―僕自身かそれとも世界か
掻き乱す衝動
―どちらが先に壊れてく?
語られない真実
―何時しか嘘が真になって
得られない賛同
―課された否定を引きずって
暴かれない根源
―振り向く先には何もない
掴みえない安穏
―心休まる場所を知らずに
注がれない愛情
―ガラクタばかりの世界の中
浮かばない感動
―此処に居る意味を問い掛けた
埋まらない穴隙
―傷の深さも測れずに
許されない酩酊
―素面のままじゃ辛すぎる
交わせない約諾
―ミライなんてミイラになって
定まらない重心
―立つ事さえままならない
疼く痕跡
―傷付いた先に何がある?
憂う錯綜
―堕ち行く先に何が待つ?
慕う震慄
―まだ見ぬ恐れは寄り添うけれど
招く混濁
―不透明で曖昧な世界にいる僕は
赦す諦観
―僕であることしかできなくて
呻く撞着
―どちらも最期に壊れるならば
願う深閑
―いっそ共に朽ち行こう
抱く憧憬
―渇ききった大地の上に
進む輪転
―ほんの少しの水を撒こう
弾く微笑
―新たな世界をハジメヨウ