お買い物デート
「あーーーよく寝た」
一泊とはいえ野営で寝たり、長い馬車の旅で疲れていたようだ。
お腹すいたな。。。
するとドアがノックされる。
「ミキ様、お目覚めでしょうか?」
「はーい、起きています」
「お疲れでしょうので、朝食をこちらにお持ちしました。直人様がお食事が終わったら部屋に来て欲しいとのことです」
良かった。。朝の支度が終わるまでご飯お預けは無くなった。
朝食終わって、隣の直人さんのお部屋に行く。ドアをノックすると、カトリーヌちゃんが吠える声がした。
「わかってるよ、カトリーヌ。おはよう、ミキ」とカトリーヌちゃんに何かを言いながら、直人さんがドアを開けてくれた。
部屋は私と同じような作りだが、カトリーヌちゃんコーナーがあり、ふかふかなクッションやら、いろんなおもちゃがあった。
「直人様、失礼致します」と私のお世話をしてくれているメイドさんが色々持ってやってきた。
ウィッグと街の人達が来ている服?
「ミキは聖女様として街の人に紹介されたろ?俺たちの髪は街では目立つから、変装して街に行こうかと」
金髪、茶髪、銀髪。。。青い髪なんてのもある。目はメガネで誤魔化すことに。
「ここにあるウィッグはみんな長髪だけど、直人さんは?」
「俺はジョンさんに話があったから、今朝会いに行ったんだ。ついでに今日の事を話したら、この国で黒髪はかなり限られてるからって、変装して行った方がいいとこのウィッグとかを用意してくれて、俺にはこれを貸してくれたんだ」
直人さんはネックレスを取り出した。
「何それ?」
「これはジョンさんがクロード団長になる時に使っている髪の毛と目の色が変わる魔道具なんだって、ほら」
直人さんがそれをつけると、直人さんが金髪で緑の目に変わった。
「うわーーすごい!!目の色まで変わるんだ。直人さん似合ってる!直人さんが金髪なら、私も金髪か茶色か。。。」
「茶色にしたら?前は茶髪だったよね」
「え?覚えてたんですか?大学の推薦試験で面接があるから、黒に染め直したの」
「あ。そうだったんだ。似合ってたのに惜しいなと思ってたんだ」
私はメイドさんに茶色のウイッグをつけてもらい、それに合うように眉毛も同じ色にしてもらった。黒目でも茶色の髪ならそこまでおかしくないし。
私は茶色のすっきりしたワンピースにブーツ。いつもこれぐらいでいいのに。
直人さんは白のシャツに黒いズボン。腰に剣でもつけたら騎士さんみたいだ。
「じゃあ、行こうか?今日はカトリーヌは留守番するって。ここではカトリーヌも珍しい犬種から目立つといけないからって」
「そうなの?じゃあお土産にカイルさんの串焼き肉買ってくるね」
カトリーヌちゃんは嬉しそうに吠えてる。
「わかってるよ、カトリーヌ」
ふふ、直人さんにも念押ししてて可愛い。
直人さんはうやうやしく手を出して、
「では行きましょうか、お嬢様」と礼をした。
私もその手に私の手を重ねて
「ええ、行きましょう!」
そこから部屋を出て、王宮を出ても直人さんは私の手を握ったままだった。あれ?このままなのかな?
いつもだったら恥ずかしいけど、金髪の直人さんだとしっくりくる。
「さてと、どこに行きたいんだっけ?」
「私は馬車での快適グッツ、毛布とかクッションがありそうなお店と本屋さん、毛糸とかのお店もいいな」
「俺はジョンさんに聞いた武器屋。確か毛糸屋さんがその近くにあるらしいぞ、美味しいケーキ屋さんも」
「え?ケーキ!行きたい!!」
直人さんはクスクス笑いながら、
「お昼食べてからな」
私達はまず本屋さんに行って、クッション代わりにふかふかの毛布と枕を買った。
本はこちらの言葉で書かれているが普通に読める。
お昼はもちろん、カイルさんのお店で串焼き肉を食べて、カトリーヌちゃんのお土産用も包んでもらい。その後は毛糸屋さんに行った。
「ミキは編み物できるんだ?」
「鍵あみだけなんですよ。しかもぬいぐるみとかだけ。カトリーヌちゃんにぬいぐるみ作ろうかと思って。カトリーヌちゃんはどんなのが好きなかな?」
「いいのか?ありがとう、きっとすごく喜ぶ。カトリーヌのお気に入りを持ってこれなかったから」
「どんなぬいぐるみ。。あ、まって私みた事あるかも、お散歩の時たまに持ってましたよね」
「ああ。。。。あれだ、いつも恥ずかしくてな」
「じゃあ。。ピンク買いますね、ピンクのハートですものね」
直人さんの頬がほんのり赤くなっている。
直人さんは先に外に出ているというので、
必要な道具と毛糸を持っていき、お会計をしていると。机に置いてあるぬいぐるみに目がいった。
「可愛いですねこれ」
「あら?気に入った?これは鍵あみキットになっていて、自分で好きな色を選べるのよ」
「え!素敵。じゃあこの色とこの色でお願いします」
「その色、今は流行っているのよ。ほら、これも作ったの」
「そうなんですか?あーーーそうですね。それと同じのが作りたいです」
私が買ったものを持ってお店を出ると、直人さんは向かいのお店から出てきた所だった。
そして女の人がすぐ後から出てきて、直人さんに話しかけている。
直人さんは顔を赤くして話をしている。金髪の綺麗な人だ。直人さんはああいう大人っぽい女性がタイプなのかな?
直人さんは私の姿を見ると、慌てたようにこっちにやってきた。
「荷物持つよ」
「大丈夫です!」思ったより不機嫌な声が出てしまった。
「ごめん?待たせちゃった?武器屋の前にケーキ屋さん行く?」
「違うの、ごめんなさい。ちょっと他の事を考えていて。武器屋さん行ってから、ケーキ買って帰ろう。カトリーヌちゃんも待っているし」
私はなんでイライラしたのかな。。。
武器屋さんに行くと、店主さんが直人さんをみてビクッとした。
「うわーー団長が来たのかと思ったら、君が直人か?話は団長から聞いてるよ」
「クロード団長のお知り合いなんですか?」
「あ、ああ。俺は今回留守番だったが、黒騎士団の副隊長のチャールズだ、宜しくな。ここは黒騎士団の詰所でもあるんだ。団長がそれを直人に貸しているって事は、今日は家から出る気ないんだな。確か会議があるはずなのに」
直人さん達は話があるというので、私はお店の中をうろうろした。ゲームの中の武器屋さんにいるみたいで、ワクワクする。
「ミキ、なんかサイズを測るのに裏の工房に行かなきゃいけないんだ、ここで待つか一緒に行くかどうする?」と直人さんが聞いてきたが
「私はもっとお店の物が見たいので、ここにいます」
すると直人さんは1人で奥に行った。チャールズさんはここに残るのね。
「へーー、こういうの好きなんだ。珍しいね。まあアイラさんも好きみたいで、よく団長と一緒にきては色々鑑定をしている。あ、だったらこれはどう?」とチャールズさんが鉱石標本のような箱を出してきた。
中には色とりどりの石が入っている。
「これは魔石なんだけどね、色んな魔法効果があるんだよ。もちろん、小さい物だから、お守りになる程度だけど。これは魔法耐性、こっちは火耐性。。。」
私と直人さんは1日一回だけど一応攻撃耐性があるからな。
「チャールズさん、私は攻撃耐性を持っているんですが、それでカバーできないものってあります?」
「攻撃耐性か!羨ましいな。ああ、ならこれは?反重力魔石。何かが自分に落ちてきた時はゆっくり落ちてくるし、自分が落ちた時も地面に向かって反発するからゆっくり落ちる」
「いいですね、この前は大ウサギが落ちてきて潰されてそうになったんです」
「そういう時に、時間が稼げるから逃げることもできる。まあ小さい石だから、10秒が1分になる程度だけど。落ちる時も10mぐらいが限界かな?」
「十分だと思います、お金ってこの種類しかないんですけど、3つ買えます?」
私は殿下からもらった、銀色のコインを渡した
「大銀貨か、これが3枚あれば十分だよ」
私が石を貰ってほくほくしていたところで、直人さんが帰ってきた。
「お待たせ、じゃあケーキ屋さん行こうか?」
私達はチャールズさんに挨拶をして、ケーキ屋さんに向かった。
やっぱデートといえばここのケーキ屋さんです。




