野営でBBQパーティー
泣きそうな私を見て、直人さんは私の頭をそっと撫でて
「大丈夫だから」って言ってくれたが。
私は耐えきれずに涙が出た。
「わ!なんで泣いてるんだよ。ミキもどっか怪我したのか?」
「違う。ごめんなさい。私のせいで直人さんが怪我して。もっと酷い怪我で治せなかったらどうしようかと思って」
「大丈夫だよ。もう痛くない」と言ってくれるが、それでも涙は止まらない。
直人さんは私の頭を撫で続けて
「他にも怪我している人がいないか、見に行こう、な?」
私はなんとか涙を止めて、コクコク頷く。
でもカトリーヌちゃんがなんかジト目で直人さんをみてる。
「カトリーヌちゃん、お腹すいたの?」
「。。そ。。そうみたいだな。カトリーヌおいで」と直人さんはカトリーヌちゃんとテントの方へ行った。
するとアランさんがやってきた。
「ミキ様、イグニアス殿下が怪我をされたので診ていただいてもよろしいですか?」
「ええ?殿下が?大ウサギに襲われましたか?」
「いえ、ミキ様が大ウサギに潰されそうになったのにびっくりして、転ばれまして。。。。」
「す。。すぐ行きます」
どうやら、軽い捻挫みたい。酷くなくて良かった。
「痛いの痛いの飛んでいけー」と言うと、光がてから出た。
「それ言わないとできないのか?」といつの間にか後ろに直人さんがいた。
「なんか言わないとしっくりこなくて」
「おお、全く痛くない。ミキ嬢、感謝する」とイグニアス殿下は私の手を取って、手の甲にキスをした。
「のわーーーー何してるんですか、殿下!!」
「感謝の意だが」と澄ました顔でいう。
これ。。普通?と思ってアランさんの方を向くと、何とも言えない顔をしている。
するとカトリーヌちゃんが、私の服を引っ張ってる。
「どうしたの?カトリーヌちゃん。向こうに行くの?」
「向こうで見せたいものがあるんだと」と直人さんも言うのでカトリーヌちゃんについて行く。
「イグニアス殿下ってなんか苦手だし、ちょうど良かったです」と私が言うと。カトリーヌちゃんがワンと吠えた。
「カトリーヌちゃん知ってたの?連れ出してくれてありがとう!!」と言うと。
カトリーヌちゃんは尻尾をブンブン振ってる。
「カトリーヌも手助けできて、嬉しいってさ」と直人さんもご機嫌だ。
カトリーヌちゃんはテントの後ろの方に私達を連れてきて、見て見て!!って感じで尻尾を振っている。
そこは。。スプラッターだった。
ジョンさんが
「お?お前達も解体の手伝いに来たのか?いっぱいあるからカイルが喜ぶな。俺の氷の魔剣で凍らせて、食いきれない分は持って帰るぞ、おいミキ大丈夫か?顔色悪いぞ」
あまりなスプラッターの光景にちょっと。。
「おい、ミキ。。大丈夫か?」という直人さんの声が段々と遠くなる。そしてそのまま全てが暗くなった。
うーーん、なんか暖かいものが顔を舐めている気がする。
目を覚ますとテントの中にいた。隣には心配そうな直人さんがいる。
顔を舐めていたのは、もちろんカトリーヌちゃんだ。
「あれ?私はなんでここに」
「倒れたんだよアレを見て。俺もちょっとやばかった。ジョンさん達がおかしすぎるよ、あれが大丈夫な上に大喜びでやってて。カトリーヌがミキに変な物を見せたから、ミキの気分が悪くなったって落ち込んでる」
「俺は普通だ。お前達はヤワなだけだ。飯ができたぞ。食べれるか?」とジョンさんがやってきた。
「アレですか。。。」。。あれを見た後で食欲は出るんだろうか?
「カイルから調味料を貰ってきてるから、屋台の味と一緒だぞ」
「「食べます!!」」
外に出ると、スプラッターな雰囲気はなくなり、BBQ飲み会になっていた。
カトリーヌちゃんもお肉を山盛りもらって、大ウサギの毛皮の敷物に座ってご機嫌だ。
私達も黒騎士団の皆さんと一緒にお肉にかぶりつく。
「やっぱり美味しい」
あれは毛深い牛にウサギの耳と羽がついたものだ。全く可愛くなかったし。。。
「それでカトリーヌちゃんはワイバーンの群れにも対峙できるんでしょうか?」と私がジョンさんに聞くと、一瞬で周りは静かになった。
「大ウサギはそこまで力が強い魔獣ではないが、俺たちも1-2人で1匹を倒すのが精一杯だ。カトリーヌ様はほぼ瞬殺だったからな。勿論、ワイバーン相手にはここまで簡単に行くとは思わないが、倒す力は十分にあると思う」
それを聞いたみんなはほっとした表情でまた楽し気に飲んだり、食べたりしている。
私はこの国では成人だけど、まあまだ17歳でお酒を飲んだ事もないし。ジョンさんが持ってきてくれた、果実のジュースでいいや。
ミックスジュースみたいで美味しいとゴクゴク飲んでいたら、なんか頭がぽーーーとする。
「あれ、ミキ大丈夫?なんか顔赤くない?クロード団長、これお酒入ってないですよね?」と直人さんが私のカップを取り上げる。
「あ、その果実。熟れすぎると発酵してお酒になるんだ。それは大丈夫と思ったんだが」
「。。。。ミキ、お水飲もうか?」
直人さんはコップの中身を捨てて、お水を入れてくれたが、うまく飲めない。
「おやおや、ミキ嬢は酔っ払ってしまったのか?」とイグニアス殿下の声が聞こえる。
「アランに運ばせて、寝かしつけた方がいいな」
自分で歩けますって言おうとしたが、立ち上がれない、そして眠い。
目の前には大ウサギの毛皮の敷物でゴロゴロするカトリーヌちゃんが見える。
「私。。。直人さん。。。カトリーヌちゃん。。。。一緒にゴロゴロするの」
するとカトリーヌちゃんがやってきた。
本当にカトリーヌちゃん最高。抱きしめてもふもふしてたら、なんだかそのまま寝てしまったみたいだ。
目が覚めるともう周りはシーンとしてる。
私はテントの簡易ベットで寝ているみたいだ。
何か暖かい物に包まれていて、またうとうとしてしまう。
カトリーヌちゃん最高。。。、うん??
もふもふはしてない。
何か服着てる?
顔を上げると、私は直人さんに抱きついて寝てた。
「ぎゃーーなんで!」
「やっと起きたか。。。。お前ジュースで酔っ払って、カトリーヌを掴んで一緒に寝るって騒ぐから、俺がカトリーヌごとお前をのテントに運んできたら、今度は俺も離さなくなってな」
私はパッと直人さんを離す
「ごめんなさい!!私はジュースだと思って、お酒飲んだ事なかったので」
「お前のせいじゃない。ジョンさんもあれが酒になっていたの知らなかったみたいだし」
「俺は自分のテントに戻るから、もう少し寝た方がいいぞ」
直人さんが起きあがろうとすると、急に気温が下がった気がして、思わず直人さんを掴んでしまった。
「寒いからダメー」
「俺は人間カイロじゃないんだぞ。まだ酔っ払っているのか?」
私は直人さんの胸元で丸くなる。
「あったかい。。。」
また眠くなってきた。
「寝るまでだからな。そのあとは帰るから」
「うん。。。。」
もう声も遠くなってきた。
「人の気も知らないで、何の苦行だよこれ」
そんな声が聞こえた気がした、そして
おでこに何か生暖かいものが触れた?
「おやすみ、ミキ」
ちょっと忙しいので修正しながら2話ずつぐらい投稿していきます。




