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聖女カトリーヌちゃん

「5歳?ハートのクッション?子供も一緒にきたのか?」とジョンさんがキョロキョロしている。


私、雅代さんは直人さんを見ている。


直人さんは、下を凝視している。


「おい。。。まさか」


「俺のカトリーヌが聖女なんて、そんなわけがないだろう!!!」と直人さんが叫んだ所で、イグニアス王太子殿下が入って来た。


ジョンさんは慌ててネックレスをつけ、また金髪に戻る。


「クロード、アイラ、身重の体でここまでご苦労であった。おお、やっぱり君だったんだね、カトリーヌ」と私の手を握る。


「ち。。違います、私ははカトリーヌではなくミキです!」


「え?では。。。」と雅代さんを見るが、雅代さんは首を振る。


「ええ??」と直人さんを凝視するイグニアス殿下。


ジョンさんがため息をついて。

「イグニアス、そんな訳ねえだろう。犬だよ、そいつの」とカトリーヌちゃんを指でさす。


イグニアス殿下はカトリーヌちゃんを凝視して、アイラさんを見た。


アイラさんは頷いた。


「そ。。そんな?犬が聖女?どうやって?」


それはみんなが知りたい。


「直人さん、カトリーヌちゃんは何かトリックとかできるんですか?」と私は聞いてみた。


「お手とか。。。」


「もうこの国はダメだーー」とイグニアス殿下が叫んでる。


私はソファの後ろに隠れているフィレーナさんに

「ちょっと、本当にカトリーヌちゃんが聖女なんですか?どうやってワイバーンを倒すんですか?」とこっそり聞く。


「カトリーヌちゃんには攻撃魔法スキルをつけたけど、どんな物かはカトリーヌちゃんに聞くしかないわね。飼い主に動物の言葉がわかるスキルをつけるわ」


「先に聞いた方がいいですよ。勝手にすると後で揉めますし」


私は直人さんに目配せをして、こっちに来てもらった。


「カトリーヌと話せるのは嬉しいが、他の動物の声が全部聞こえたらうるさそうだな」と直人さんが言う。確かにそうね。


「じゃあ、話したいって思った時だけ聞こえるようにするわ」


直人さんはカトリーヌちゃんの所に戻る。


「ど。。どうですか?」


直人さんはカトリーヌちゃんを抱きしめて

「俺も大好きだよー」と泣いている。


みんなややドン引きしていたが、直人さんはキリッとした顔で。


「女神様に与えられたスキルにより、カトリーヌと会話する事ができました。カトリーヌは魔獣を倒す特別な咆哮ができるそうですが、どれぐらいの威力があるのかわからないそうで、辺境地に行く前に何処かで小規模な討伐練習をしたいそうです」


うおーーカトリーヌちゃんすごい。


なぜか直人さんもドヤ顔してる。


これは私の出番はなさそうね。直人さんとカトリーヌちゃんだけで、世界を救えそう。


雅代さんも同じ事を考えていたようで。


「私は何処に行きましょうかね?」と雅代さんが言うと。


「雅代さん、お願いがあるのですが。私も夫も家族はいないので、産後に頼れる人がいないのです。赤ちゃんは双子と言われているので、もしよろしければ住み込みで食事などの手伝いをしていただけると嬉しいのですが。私もこちらの人より日本食を作れる人の方が嬉しいですし」とアイラさんが言うと。


「赤ちゃんのお世話のお手伝いを出来るなんて、私は子供も孫もいないから諦めていたのに嬉しいわ」って大喜びだ。


で。。私はこれからどうしよう。私もアイラさんの所でお手伝いでも。。。とそちらに行こうとしたら、イグニアス殿下と直人さん、両方に肩をガシッと掴まれた。


「お前はこっちだ、一緒に討伐に行ってもらう、カトリーヌがお前も必要だってな」

と直人さんが言うと。


「カトリーヌ様が犬が聖女だと国民が動揺するから、身代わりを立てた方が良いと仰られた、だから君に聖女役をしてもらう」

と殿下にも笑顔で言われた。


「えーーやーーだーーーー、私も雅代さんのご飯食べたい。魔獣とか怖いし」


すると頭の中にフィレーナさんに声が聞こえた。


「ミキちゃん、私も帰るわー。あなたと直人さんには1日に1回完全物理、魔法攻撃に耐えられるようにしたわ。後ミキちゃんには治癒魔法も付けといたわ。頑張ってー」


「え?ちょっと待ってフィレーナさん。いらない、そんなスキルいらない、魔獣と戦いたくない。しかも1日1回の防御魔法ってなに???」と慌てていると。


カトリーヌちゃんが私のそばに来てクゥーンと鳴いた。


「カトリーヌはお前に辛い思いをさせるのは申し訳ないが、いきなりこの世界に来て、魔獣と戦うのは流石に怖いから、お前にも来て欲しいそうだ」


カトリーヌちゃん。。。私はガバッとカトリーヌちゃんを抱きしめて


「そうだよね、怖いのはカトリーヌちゃんもだよね、直人さんだけじゃ心配よね」


「おい、なんで俺だけじゃ心配なんだよ。カトリーヌはそんな事言ってない。しかし俺のカトリーヌは話すとこんな感じなんだな。頭が良いとは思ってたが、ここまでとはな」と直人さんがデレてる。


「じゃあ、アイラを休ませたいから俺たちも行くぞ。テスト討伐の時に俺も黒騎士団を連れて行くからな」とジョンさんがアイラさんと雅代さんを連れて行った。


イグニアス殿下は残った私達を見て、

「部屋を用意させたので、今日はゆっくり休んでくれ。テスト討伐にすぐに出発できるように、私はこれから宰相と会議をしてくる」と言ってまた部屋を出て行った。


私達はメイドさんに案内されて、随分豪華な部屋に通された。直人さんとカトリーヌちゃんは私の隣の部屋だ。


よく考えたら、私はまだコンビニのユニフォームを着てるし。


湯浴みとお着替えの手伝いをとメイドさんに言われ、断ろうと思ったが、服の着方すらわからない。お風呂だけは自分でしてあとは、なるべくシンプルなドレスを着せて貰った。


夕食まで時間があるので、何をしようかと思ったらドアがノックされた。


ドアを開けると直人さんとカトリーヌちゃんがいた。直人さんもこっち風の服に変わっていた。ズボンがちょっとタイトで、シャツがだいぶゆったりしている。


直人さんは私を見て驚いた顔をして

「馬子にも衣装だな」とニヤッと笑った。


カトリーヌちゃんはそんな直人さんを見て、ワフって何か言ったが、直人さんは特には翻訳してくれなかった。


「わかってるよカトリーヌ。俺たちは庭の散歩に行くんだが、一緒にどうだ?どうせ暇だろ?裏の庭園は好きに使っていいってあの王子に言われてるんだ」


「え?いいんですか。退屈だったので嬉しいです」


庭園に出るとそこは真ん中に広い芝生エリアがあって、周りは薔薇で囲まれていた。


カトリーヌちゃんは芝生エリアで伸び伸びと走っている。


私達はカトリーヌちゃんにボールを投げて、とってこい遊びをしていたが、護衛の方がカトリーヌちゃんと遊びたくてウズウズしていたのでお願いした。


直人さんと私はベンチに座ってそれを見ていた。


「カトリーヌは俺の祖母の犬だったんだ。去年亡くなって、俺が引き取ったんだが、もうカトリーヌがいない生活は考えられないよ」


「カトリーヌは直人さんのネーミングセンスじゃなかったんですね」


「お前は結構毒舌だよな。接客の時は猫かぶってるのに」


「接客中に毒舌だったら、クビになります。直人さんももっと爽やか青年と思ったんですがね」と私が言うと。直人さんはクスッと笑った。


「まあこれから一緒に旅をするんだ、素の方がいいよな。宜しくなミキ」


「直人さんも宜しくね」


気がつくと、カトリーヌちゃんがボールを持って私達の前に座ってた。


ボールを落として、バウッと直人さんになんか言っている。


あれ、直人さんが固まってる。


「どうしたんですか?」


「え?あ?カトリーヌがボールを投げて欲しいってさ」


またカトリーヌちゃんがバウと吠えると。


「わかってるよ、ボール投げるぞ」と直人さんが遠くへボールを投げる。


カトリーヌちゃんちらっと直人さんを見てから走っていた。


いいなー私も動物と話せるスキル欲しかったな。


カトリーヌちゃんも結構毒舌です。


ジョンさんの名前が面倒になってきたので、説明する時はジョンさん。団員さんや転移者以外の会話の時は、クロードにします。

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