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『ナナシの豪腕とモンスター三姉妹 ―最弱から始まる最強クラン伝説―』  作者: 焼豚の神!
第2章:『雷牙の狩場 ―覇雷獅王との邂逅―』
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第53話 「《影葬の追跡・顕現せし魔の影狼》――迎撃の牙」

お疲れ様です!


さあ、いよいよ三分経過し、「魔の影狼」が

動き出し試練が始まっています。



「影葬の追跡シャドウ・レクイエム」開始そうそうお互いで高度な知能戦が繰り広げられております!


二の牙の挑発に乗らず、【無銘の牙】の面々はやつを出し抜くことができるのか!!!


彼らがどこまで「一の牙」&「二の牙」に己の牙を突き立てることができるのか!!!


こうご期待ください!!!


また、頭の中でイメージしながら読み進めると物語とシンクロして面白いですよ(^^♪


最弱と呼ばれた従魔たちがどこまで進化するのか――


牙の刻が、これからも続いていきます!

赤黒い月光が結界の奥底を淡く照らす。瘴気に紛れた岩肌は赤と黒の影に染まり、結界の空間全体が不気味な静寂に包まれていた。光と闇の間で揺れる空気は、まるで生き物の呼吸のように微細に震え、訪れる戦の波を予感させる。


 その奥、闇の塊がゆっくりと形を持ちはじめた。影狼の群れ――赤く光る瞳と漆黒の毛皮を持つ牙たちが、結界内で意思を持った影のように蠢く。


 ナナシは剣の柄を握り締め、全身の感覚を鋭く研ぎ澄ます。目の前の暗黒の塊はもはや単なる影ではなく、意思を持つ牙であり、殺意そのものが形を取った存在であることを、身体全体で理解していた。


 プルリは体をぎゅっと凝縮させ、青白い光を最大限に発光させる。触手を微細に揺らしながら空間をスキャンし、影狼の形を浮かび上がらせる。視界に映る敵の数、位置、距離を正確に把握する。


「……見えた、全員、赤い瞳……動きが、くっきり」

 小さく、しかし確実な声がチームに届く。光に照らされた影狼の瞳がわずかに眩み、光と影の境界線が浮かび上がった。


 ルルカは尾を高く掲げ、床に打ちつける振動で距離と密度を測る。振動が岩床を伝わり、影狼の筋肉の微細な動きまで感じ取れる。


「牙の列が三列……右側の群れが先に動き出すな」

 尾先の振動が振動板のように地面に伝わり、群れの前進速度や攻撃の精度を瞬時に計算する。


 ミミは耳を微細に動かし、空間を流れる瘴気の波や気配の電流を感じ取る。音ではなく、空気の密度の変化から敵の動きを読み取る。


「……角度は右から。全員、準備……」


 ナナシは剣を握り直し、呼吸を整えた。結界内の重さと気配を全身で受け止め、次の瞬間に備える。






*******





 闇の塊が蠢く瞬間――影狼たちは一斉に跳躍し、牙と尾の影を結界内に投げつける。瘴気が波立ち、空気は厚く、まるで粘性を帯びたように振動する。


 ナナシは剣を大きく振り、左腕を盾代わりに瘴気の衝撃を受け止める。前列の影狼が牙を剥き、鋭い爪を振るって迫る。


「来るぞ!」


 プルリは光を弾丸のように放ち、影狼の位置を固定する。光に照らされ、赤い瞳の一部が眩み、攻撃精度が狂う。触手は伸縮自在で、敵の足元や尾を絡め取り、前進を遅らせる。


「ふんっ、後退させるっ!」


 ルルカは尾を床に叩きつけ、振動を結界全体に拡散。敵の筋肉の動きを逆撹拌し、前進速度を鈍らせる。尾の先端には鋭い突起があり、接近する敵の脚を確実に減速させる。


「一列目は抑えた……次は二列目だ」


 ミミは耳で空間の微細な揺れを解析。跳躍してくる影狼の動線を予測し、罠のように設置した雷紋に誘導する。電流が空気を裂き、一体の影狼が跳躍の途中で体勢を崩す。


「くくっ……次の波はここからだ」




 ナナシは一瞬、仲間に視線を向ける。


「数は?(ナナシ)」


 ミミは耳をぴくぴくと動かし、空間に漂う微細な振動を読み取る。


「待って……1……5……10……全部か分からないけど、今数えた感じだと108体ほど。(ミミ)」


「108!?多くない!?(プルリ)」


「そんなものでしょう。相手にとって不足なし!フンス!(鼻息)(ルルカ)」


 その会話は短く、しかし緊張感に溢れ、互いの戦闘準備をより鋭利にする。108体の牙――それは圧倒的な数でありながら、ナナシたち《無銘の牙》は一歩も引かず、その眼差しは冷静そのものだった。




 ナナシは剣を振りかぶり、瘴気と影の渦の中で敵の動きを一点に集中させる。


「……行く!」


 閃光のように剣が飛び、影狼の群れに鋭く斬撃を叩き込む。赤黒い瞳の一匹が咆哮と共に吹き飛び、剣撃の衝撃が結界内に反響する。前列の隊列がわずかに乱れ、連鎖的に次の敵の動きを狂わせた。


 ナナシは間髪入れず次の一撃を放ち、牙の間合いを崩す。光と影、振動と瘴気が交錯する戦場で、四人の連携は刃そのものとなり、敵の群れを迎撃する。




 プルリが光で敵を欺き、ルルカの尾が前進を抑え、ミミが雷紋で軌道を制御し、ナナシが斬る――。《無銘の牙》の四人は、一体となって108体の影狼に立ち向かう。


 赤黒い月光が瘴気を照らし、空間に渦巻く闇と光が激しく交錯する。衝撃が結界の岩肌を振動させ、影狼の咆哮は増幅して空間を震わせる。


 プルリの光が敵の目を欺き、ルルカの尾が攻撃を分断、ミミが誘導した雷紋が跳躍する敵を撃破、ナナシが切り裂く――瞬間、四人の連携は一つの刃となり、群れの進行を食い止める。




 しかし影狼もまた意思を持った牙である。漆黒の毛皮を纏い、瘴気と影を操り、群れとしての連携を見せる。跳躍、回転、尾の打撃――彼らの一挙手一投足が連鎖し、前進の波は止まることなく押し寄せる。


 ナナシは剣を振り、牙を受け止めつつ体を捻り、衝撃を最小限に抑える。プルリは光を全力で放ち、敵の塊を分断。ルルカは尾で攻撃間合いを維持し、ミミは感知した最短距離に雷紋を誘導して跳躍する敵を撃破。



 光、影、振動、瘴気――戦場は嵐そのもの。迎撃の嵐、初動戦闘の緊張は頂点に達していた。



 影狼の牙と尾、爪が迫る中、《無銘の牙》は全身の感覚を研ぎ澄まし、連携で押し返す。刹那の呼吸で攻撃と防御が交差し、戦場に精緻な秩序を生む。






*******




 結界の中心に浮かぶ時計――「時の紋刻クロノス・ルーメン」に、残りの時間が漆黒の符号として浮かび上がる。


《残刻五十三環(53分)》


 残された時間は限られている。108体の(影狼)を退け、結界の支配を取り戻さなければならない。


 赤黒い月光の下、《無銘の牙》は互いの視線で確認し合い、刹那の呼吸で次の波に備える。影狼の咆哮は続く――だが、残刻五十三環の中で、彼らの牙はまだ折れていない。




――続く――



ここまでお読みいただきありがとうございます!


さらに加速する“牙の伝説”をどうぞお楽しみに!


次話の投稿は、明日夕方17時10分の予定です!('ω')ノ


引き続き『ナナシの豪腕とモンスター三姉妹 ―最弱から始まる最強クラン伝説―』

略して『ナナクラ』をよろしくお願いいたします(^^)/

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