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『ナナシの豪腕とモンスター三姉妹 ―最弱から始まる最強クラン伝説―』  作者: 焼豚の神!
第2章:『雷牙の狩場 ―覇雷獅王との邂逅―』
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第52話 「《影葬の追跡》──顕現せし魔の影狼」

おはようございます!


さあ、三分がついに経過しました!

ヴァルグが提示した刻限です!


いよいよ本当の試練の始まりです!!


「影葬の追跡シャドウ・レクイエム」開始そうそうお互いで高度な知能戦が繰り広げられております!


二の牙の挑発に乗らず、【無銘の牙】の面々はやつを出し抜くことができるのか!!!


彼らがどこまで「一の牙」&「二の牙」に己の牙を突き立てることができるのか!!!


こうご期待ください!!!


また、頭の中でイメージしながら読み進めると物語とシンクロして面白いですよ(^^♪


最弱と呼ばれた従魔たちがどこまで進化するのか――


牙の刻が、これからも続いていきます!

 赤黒く染まった月が、結界空間の上空に燦然と浮かんでいた。その光は、地を這う瘴気を鈍く照らし、岩肌や苔むした石に映る影を赤と黒に揺らめかせる。まるで世界そのものが、災厄の前触れに息を潜めているかのようだった。



 刻限の三分――ヴァルグ・ゼオグレインが提示した猶予の時間は、今まさに終わろうとしている。空間に漂う冷たい空気が、刻限の終わりを微かに告げ、岩肌に張り付いた瘴気が不安定に揺れる。



 ナナシは岩陰に身を潜め、周囲を静かに観察する。仲間の姿を視界に収めつつ、呼吸を最小限に抑え、手元の剣をぎゅっと握る。



スライムのプルリは自らの体をぎゅっと縮め、青白く光る体表を微かに震わせる。


リザードのルルカは尾を床に叩きつけ、地面の微細な振動を手掛かりにして周囲の気配を読み取ろうと身を低く構える。



コボルトのミミは耳を鋭く立て、空気の流れや小さな音の変化を確かめるように、慎重に視線を巡らせていた。






*******





 ナナシは小さく唇を動かし、掌を掲げてハンドサインを送る。片手の指三本を立てる動作――刻限三分の終了を意味する合図だ。


 プルリは触手の先を小さく動かし、体をぷるぷると震わせながら応じた。

「……三分、経ったのね……」

 その声は微かで、空間に溶けるように消えていく。光を帯びた体表がわずかに明滅し、周囲の闇に浮かび上がった。


 ルルカも尾を床に打ちつけるリズムを整え、視線をナナシに合わせる。

「了解……動きがあるかもしれん。今のうちに配置を整えよう」


 ミミは耳をぴくぴくと動かし、電流のように流れる空気の微細な変化を捉える。

「静かすぎる時ほど、奴らは来る……全員、構えろ」


 ナナシは剣を握り直し、ゆっくりと深呼吸を行う。心拍を落ち着かせ、感覚を研ぎ澄ませる。

「影狼……奴らが動き出す前に、我々は最善の配置に入る。プルリ、光で敵の位置を把握。ルルカ、尾で索敵。ミミは軌道を読む」


 仲間たちは言葉少なに、しかし確実に意思を共有する。ハンドサインや微かな身振りが連携の糸となり、空間に静かな緊張が張り巡らされる。プルリの体表は微かに光を増し、ルルカの尾が床を打つ音は一定のリズムを刻み、ミミの耳は闇に潜む異物を鋭敏に探知する。


 ナナシは剣を再び握り直し、視線を岩や瘴気の層に滑らせる。全員の動作が一体となり、結界内の空気は重く、そして緊張に満ちていった。





 刻限の終了を知らせる空気の変化は、微かな地鳴りのように全身に伝わる。岩壁の亀裂がわずかに動き、天井に歪んで形成された結界が呼吸するかのように微かに膨張する。その闇の裂け目から、暗黒が形を帯びて蠢き始めた。




 闇の底から響く声――ヴァルグの言霊が静寂を引き裂く。低く、渦巻くように威圧を帯びたその声は、結界を震わせ、瘴気を押し広げる。



「フフフ……時は来たか! 我が牙よ、影狼よ、此処に顕現せよ!!」


 続く言霊は大地を割く咆哮の如く、辺りの空気を押し広げる。言葉のひとつひとつが結界を撹拌し、光を吸い込む闇の深淵を押し広げた。


「闇に呑まれよ、影よ! 生の光を裂き、獲物を逃さず捕らえよ!

クカカカカッ……!」


 言霊が響くたび、空間の息遣いが変わる。岩肌の亀裂が微かに光を吸い込み、暗黒の中に新たな深みが生まれる。重苦しい瘴気すら恐怖を孕み、結界内に立ち上がった。




 プルリは体をぷるりと揺らし、青白い光を少し強めながら囁く。

「……あれ? 静かすぎない? 何かが……まだ動いていない気がする」


 ルルカは尾を床に叩きつけ、微細な振動を確認しつつ答える。

「そうだね……息遣いも気配も、いつもより少ない。逆に怖い……」


 異常な沈黙に、ナナシは仲間に静かに声をかける。

「……待つな。油断するな、プルリ、ルルカ」


 ミミも耳をぴんと立て、低く鋭い声で告げる。

「静かすぎるときこそ、危険の前触れだよ。今から来るよ……」



 全員の視線が結界の闇に吸い込まれる。微かな気配に神経を集中させ、呼吸すらも控える。闇は静かに、しかし確実に牙を研ぎ澄ませている。




――続く――


ここまでお読みいただきありがとうございます!


さらに加速する“牙の伝説”をどうぞお楽しみに!


次話の投稿は、本日夕方17時10分の予定です!('ω')ノ

え!?今日は連続投稿なの!?なんでかって?


それは、今日が日曜日だからさ!(*'▽')('ω')($・・)/~~~


無理なく投稿する予定ですん♪


引き続き『ナナシの豪腕とモンスター三姉妹 ―最弱から始まる最強クラン伝説―』

略して『ナナクラ』をよろしくお願いいたします(^^)/

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