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19.ダラダラと

 ダラダラと書いていきます。

 ダラダラと書いてはいけませんよと。


 「半身転生」は平均4000字オーバーで1話が構成されており、それが1005話も連なっているというちょっとヤバイ小説です。

 もちろんもっと長いものもないことにはないですが、長めに分類されることは確かでしょう。

 4年近くに渡る同一作品の執筆を経て、短くまとめる重要さが身に沁みたのでそこについて反省も込めて述べていこうと思います。


 まず、読み手に意図した理解をしてもらえるのか、これが一番重要だと思います。

 主人公は敵を矢で撃ち殺した。

 アラタの手から放たれた雷の矢は、近接武器を手に迫りくる敵兵を次々と射貫いていった。

 同じ意味ですけど主語も違えば解像度も違います。

 読者に後者の情景を思い浮かべてほしい時に、前者の描写をするのは間違っていますよね。

 でも前者の描写で問題ない時に、ダラダラと後者のような描写をするのは変な気がします。

 「半身転生」では何かと後者のような形式になりがちだったので、結果的に長くなってしまったのかなと感じました。


 作者は物語の全体像を把握して書いているわけですから、簡易な表現でも精彩にその瞬間をイメージすることができます。

 でも読者はそうではありません。

 何ならその回から読み始めた人もいるかもしれないです。

 そんな人に対して粗すぎる解像度や細かすぎる解像度で文章を提供すれば、それはどちらも読者が固着しないですよね。

 「半身転生」の反省のひとつです。


 描写の濃淡について語りましたが、次はキャラクターの掘り下げについて考えます。

 浅いキャラって嫌ですよね。

 物語の進行上必要だから生み出されて、場を回すためだけに存在するようなキャラクターという意味です。

 これがどうしても魅力的に映らない。

 架空の人物とはいえ生きた人間もしくはそれに類するものなわけですから、生まれや育ちや思想があるわけです。

 その辺の情報を抜きにして仕事に没頭させると、やっぱりどこか面白くない。

 だからキャラクターの背景を掘り下げるわけですが、これは必ずしも展開上正しい描写とは言えないと思います。

 1005話の中で3話しか出てこないキャラクターの生い立ちとか必要ですか?

 それに4000字を費やすのってどうですか?

 ありえないですよね?

 もちろん何事にも例外はありますが、まずやらないですよね?

 キャラの掘り下げにも、ある程度の正解と不正解があるわけです。


 ある程度……ではない正解とは何か。

 それは読者が面白いと思ってくれることです。

 それ以上の正解はweb小説にはないでしょう。

 多分。


 ある程度の正解とは、作者が指針にすべきスタンダードな展開方法というニュアンスです。

 このある程度の正解、私の考えでは「構想はするけどあまり書かない」だと思います。

 これ、どこかで耳にしたり目にしたりした記憶があるので私のオリジナルではないのですが、出典を思い出せないので容赦してください。

 要するに、キャラクターには各々の設定を元にした行動を取らせるけど、それをわざわざ語るのは必須ではないということです。

 このキャラは味方を平気で見殺しにする、しない、苦しそうな顔をしながら見殺しにする、しない、無表情だけどその後調子を崩す、などなど。

 まあ明確に語った方が良いケースもたくさんありますが、ある程度はそれで補完できそうですね。

 「半身転生」の反省のひとつです。

 メインキャラについてはがっつり掘り下げてもいいと思います。

 あやふやなまま進めるのはよくないですし。

 ただ、「構想はするけどあまり書かない」というのは非常に感銘を受けましたし、そのうえで描写からにじみ出る成分でキャラの書き分けをするというのは大変高度な技術であるように思えました。

 ぜひともそうありたいものです。


 ダラダラと書くのはよくないので、今回はここまで。

 もうそろそろ振り返りも終わろうかなと考え始めているので、次は物語を終わらせるときに考えたことを書きましょうか。

 長くならないように気を付けます。

 ではまた。

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