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17.海の向こうへ(半身転生その後3)

 前回までに引き続き、キャラクターたちのその後を書いていきます。


 千葉新。

 アラタ・クレストとなった方ではないです。

 日本に残り、千葉新として生きた人のその後です。

 彼は大学生の時にDBLinkという会社を立ち上げたのですが、大学を卒業してからDBLinkは日本の商社系IT企業に買収されました。

 資金不足を買い叩かれたとかではないです。

 DBLinkに将来性を見出した相手方がかなり色を付けて買収しました。

 新はその会社を完全に明け渡し、某東京を本拠地とするプロ野球チームの球団職員となります。

 腹心の部下たちはこれについてきました。

 円満だったとしても、やはり買収となると多少(多少じゃない)の摩擦はあったのでしょう。


 そんな彼は26歳現在、アメリカ西海岸にいます。

 DBLinkを買収した企業がうまい事ノウハウを使いこなせないことは初めから分かっていたので、球団もDBLinkとの提携関係を解消して新たちを雇い直したのです。

 その方が安いしお得ですね。

 買収された方からすれば嫌な話ですが。

 とにかくデータ分析、データ野球の最前線へと勉強も兼ねて飛び込むことになったのです。

 もちろん球団のお金で。

 こういう話は現実でも存在していて、私は一応実例もいくつか知っています。

 もっとも、野球の話ではありませんが。

 まあ、恐らく野球もあるのかな? ないのかな? よくわからないです。


 英語がからっきしな新ですが、そこは猛勉強しました。

 でも喋りが拙いのはどうしようもないので、彼女が付いてきてくれました。

 清水遥香さんです。

 彼女は24歳で大学院を修了したあと、都内の大手企業で働いていました。

 理系出身ですが、特にこだわりはなくコンサルティング会社に入りました。

 そこから仕事を辞めて渡米し、向こうの労働ビザを取得して向こうの会社で働き始めちゃいました。

 もうハイスペックすぎて意味が分かりません笑。

 遥香は私の想像通りに動いてくれないので、もうなるようになれという感じです。

 彼女がH-1Bビザを取得したので、新は就学用のH-4ビザを取ることが出来ました。

 どういうことかって?

 つまり2人は結婚しているということです。


 その後彼らがどんな人生を歩むのか、大まかな方向性は決まっていますがここでは伏せることにします。

 書きたくてしょうがなくなったら書くかもしれません。

 ただ、個人的に2人の未来は無限に広がっていて欲しいなと願っています。

 より現実に近い設定だからですかね、どうしてもおっさんっぽい後方面をしてしまいます。


 舞台を異世界へと戻しましょう。

 異世界は相変わらず争いに満ちています。

 ただ、以前のような大きな戦いはめっきり減りました。

 魔王の作り方がオープンソースになったことで、国家の安全保障分野の常識が塗り替わったからです。

 各国首脳は何よりも安定を望みました。

 何かと好戦的な国家ですら安定を求めました。

 それだけ魔王のインパクトが大きかったのです。

 世界はいくつかの経済的・軍事的繋がりを持つ共同体に別れました。

 丁度その境目に位置してしまった国家は大変な思いをすることになりますが、最低限表向きの平和が訪れました。

 いずれ共同体から脱退する、共同体同士が戦う、そういう未来もあるかもしれません。

 もしくは強力な魔物の出現により、人類そのものの存続が危うくなるかもしれません。

 全ては可能性の域を出ないです。

 ただ、そんな平和を維持するためにアラタたちは戦い続けました。

 それぞれの力を発揮できる場所で。


 今回はこんなところで締めますが、こうして振り返ると改めてこみあげてくるものがありますね。

 本編には書いていないエピソードは3桁単位でありますし、そういう意味では全然書き足りないです。

 そんな彼らが今後どうなっていくのか、どうなっていったのか書いていると、なんだか自分だけ今の時間軸に取り残された気分がします。

 なんとも不思議な気持ちです。

 ただ、いつまでも後ろを振り返ってばかりもいられない。

 どんなに別れが惜しくても、いつか必ずその瞬間は訪れるのだから。

 変わらぬものなんてなにひとつとして存在しないのだから。


 これだけ愛着のある作品を作ることが出来たのは、ひとえに幸福なことだったのかなと思います。

 今後も分かれは悲しいですが、そんな別れが名残惜しくなるような作品を書けるように精進します。


 ……ただ、もうちょっとだけ続けさせてください。

 次回は神——物語の調整役について書こうと思います。

 いろいろと書きたいことがあるので。

 では。

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