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冒険者登録しました

受付のお姉さんは、私が出した商業ギルドカードを手元の水晶の上に置いた。

すると商業ギルドに登録している内容が現れ、その内容を確認する。

「エトラ・カーター様ですね」

受付のお姉さんはギルドカードの内容を確認するように私問いかける。

「はい」

返事をしながら、確か商業ギルドでは本当の名前が表示されていたはずと疑問に思った。

が、そんな私の肩にキリさんがポンと軽く手を乗せる。

ああ、そうか。

きっとレンジさんが上手く手続きしてくれたんだ。

本当に全面的に支援して貰っている事に感謝を覚えると共に、レンジさんの正体が恐ろしくもあった。

ギルドカードの内容を偽装出来るとは、何処までも底知れない人だ。

それが今の私の正直な感想。

でも、そんな人が自分の味方だということがとても心強い。

最強ボスを味方につけたような気持ちになるから不思議なものだ。

「では、冒険者ギルドとしての確認事項に進みます」

受付のお姉さんは、そう言うと私の商業ギルドカードを返してくれる。

「まずは冒険者としての職業を聞いていいですか」

「職業ですか?」

受付のお姉さんは私の問いかけに一枚の紙を差し出してくる。

そこには冒険者としての職業一覧が書かれていた。

剣士、魔法使い、プリースト、盗賊、武道家と色々な種類の職業が書かれている。

「エトラ様はテイマーです」

キリさんが私の横から助言するように言う

「既にテイムしている魔獣がいます。そちらの登録もお願いしたいです」

そうだった。

そのために 冒険者登録をしようとしていたんだった。

冒険者ギルド初体験にテンション上がり過ぎて忘れていた。

「はい。そうなんです。テイムした魔獣の登録もしたいんです」

あわてて私も受付のお姉さんに言うと

「テイマーですね。では、テイムした魔獣を見せていただいてもいいですか」

「はい」

私は背中に隠れていた ゴンちゃんを受付のお姉さんの前に出した。

「これは何でしょう?サラマンダーではないですよね」

ドラゴンですと言っていいのだろうか?

この世界の常識にまだ疎くて、何て言うのが正解かわからない。

私は困った顔で隣に立つキリさんを見た。

キリさんは深いため息をつき

「サラマンダーの変異種のようです」

と、もっともらしい回答をする。

「名前はなんていうのですか?」

どうやら受付のお姉さんは何の疑問もなくキリさんの回答を受け入れてくれたようだ。

しかし、名前・・・

「ゴ・・・ゴンちゃんです」

とりあえずの名前が正式な名前に決まった瞬間でもあった。


ここで教訓。

とりあえずの名前はつけてはいかん、問題をあと送りにしたツケは大きい。

まさか、正式な名前がゴンちゃんになるとは・・・。

お読みいただきありがとうございます。また読んでいただけたら幸いです。

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