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神様の加護

お久しぶりです。

長くお待たせしてしまいました。

また、よろしくお願い致します。

翌日の朝、私はレックスさんと共に屋敷内にある教会に来ていた。

伯爵以上の貴族になると自宅の敷地内に教会を設置するらしく、ジンさんの屋敷もその例にもれず敷地内に教会を有していた。

「魔術の向上の為にも、属性の神様を信仰する習わしがあるんだよ」

レックスさんはそう言うと教会の扉を開き私を中に招き入れる。

教会内に入ると直ぐにララーさんの像が中央に鎮座していた。

「基本的にその家の当主の属性の神様を中央に、そして、別室にはそれぞれの神様が治められ、自身の属性になる神様に祈りを捧げる事になっています」

ジンさんは光属性の加護持ちなのでララーさんがこの教会の中央にいるのだとか。

「当主の力が増せば、それだけその家が繁栄すると言われているから、当主の属性の神様が中央祭壇に祭られるんだ。実際、神様に祈りを捧げている時にはその属性の力が強まるのを感じるし、戦いに出る時は自分の属性の神様を模したアミュレットを持つ者もいるんだよ」

アミュレット?

それがあればいちいち神殿に行く必要もないような気がする。

ふと、そんな事を考えていると頭の中にララーさんの声が聞こえて来る。

「簡易的な模造品には大量の加護は難しいのだよ。そなたの世界の言葉を借りれば出力不足かな」

出力不足?

「媒体になる器によって我らの力を受け止めきれない物があると言う事だ。宿る加護の力の違いとでも言うか」

「魔力と神力の違いみたいな?」

「まぁ、あながち間違ってはおるまい。器が我らの力に耐えられるかどうかと言う問題だならなぁ。人の身に我らを降ろすにも神力持ちでないと出来ぬ。いくら魔力量が多く我らを降臨させられるだけの魔力があろうと、元々持って生まれた質とは違うからの、魔力の回線が焼き切れてしまうかもしれん」

何となくだが、理屈は理解出来た。

つまり、携帯用でも神様の力に対応出来る素材なら話は別と言うことだろう。

「古来より神の力を宿せる素材など決まっておろうに」

ララーさんはそう言うとニコリと微笑む。

「そちの世界では良く聞いたと思うが」

私の世界と言うと、地球でのことだろうか。

神事に使われる物の事だろうか?

神具や衣装、装飾品とか?

「勾玉とか?」

「そうじゃなぁ、厳密には力のある石じゃな」

「パワーストーンや宝石の類?」

「そうじゃ、それに我らの力を宿す事が出来る、ただし、何事に相性と言うものがある」

ああ、そういえばパワーストーンとか宝石には意味や効果があった。

「おや、その顔は何か分かったようじゃな」

「はい、とても参考になりました」

ただでさえ敵のテリトリーに入っての戦いになるのだ。

勝算の確率は少しでも高い方が良いに決まっている。

「宝石かぁ」

ぼんやりボヤいた私の声をレックスさんはジッと見つめていた。

お読み頂きありがとうございます。また、読んで頂けたら幸いです。

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