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レンジさんの奥様について

「レンジ様の奥様がお倒れになったのは今から約10年前です。ある日突然何の前触れもなく倒れられ、レンジ様はあらゆる名だたる医者に診てもらいましたが原因が分からず今に至ります」

勿論、レンジさんは大きな商会の会頭をしている。

顔も相当広いからどれ程の医者に診てもらったのかは想像出来る。

「お金に糸目をつけずコネもフル活動で奥様を治せる人を探しましたが・・・」

モリーさんはそこで言葉を詰まらせた。

最後まで言わなくても分かる。

ジョシュアの話ではレンジさんは光属性だと言う、つまり、治療系の魔術が使えるのだ。

きっとあらゆる魔術を試したはず、それでも治らなかったと言う事だ。

医者に見せても原因不明、可能性があるなら何だろう?

やはり、こう言う時の神頼みなのだろう。

ララーさんに聞けば何か分かるに違いない。

「モリーさん。レンジさんと連絡とれますか?レンジさんの奥さんの事を聞いて知らん顔なんて出来ません。私、こう見えて悪あがき大好きなんですよ」

私の長所は多分諦めが悪いことだと思う。

悪く言えばしつこい、良く言えば粘り強いのが私だ。

「私のモットーは私に拘った人を幸せにする事なので」

だって、私一人が幸せになっても全然嬉しくない。

皆で幸せになるのが一番だ。

「ミリア様はそう言う方ですよね。ありがとうございます。直ぐにレンジ様と連絡を取ります」

モリーさんは嬉しそうにお辞儀をすると直ぐ様部屋を出た。

どうやら連絡手段は秘密らしい。

けど、私らしいってどう言う意味だろうか?

私は色々模索しながら食後のデザートを堪能した。



その頃、アンドリューお兄様とレックスさんはジョシュアの飴と鞭を受けていたらしい。

勿論、アンドリューお兄様に飴、レックスさんに鞭と言った具合にだ。

なんでも

「良いですか、妻を幸せに出来ない人にヒロインと仲良くする資格は無いんです」

とレックスさんを罵ったらしいジョシュア。

ヒロインって何処かで聞いたようなフレーズなんだよなぁ、と思い出せそうで思い出せない問答をする事になった。

思い出すまで後数年。

お読みいただきありがとうございます。また読んでいただけたら幸いです。

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