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決して意義悪ではない

「じゃあジョシュアは悪いんだけどヤマタノオロチ攻略のために貴方が何度も見たというその夢を詳しく教えてもらってもいいかしら」

何度も何度も生贄になる時の夢を見て死にたいとまで思ったジョシュアに酷な事を言っているとは思う。

消してさっきの意趣返しというわけではなく、五分五分と言われたヤマタノオロチ討伐の確率を1% でも上げるための作業だ。

妥協はできない。

ジョシュアには悪いと思うけど、ここは思い出してもらって何かしらの攻略のヒントになればと思った。

「今の私たちでは情報が少なくて、出来るだけ多くの情報を基に攻略の作戦を練る必要があるの。そうですわよね、お兄様」

何気にアンドリューお兄様けしかけた。

「そうだな。ミリアの言っていることも一理ある。ジョシュアできるだけ詳しくヤマタノオロチの事を教えてもらっても良いだろうか?」

アンドリューお兄様の言葉にジョシュアは一瞬躊躇うも小さく「はい。僕で出来る事でしたら」と言った。

ジョシュアの説明によるとヤマタノオロチの住む山には神官と聖騎士に護衛されながら入山するらしい。

決まった神具を持ち決まった順番に並び入山するのだという。そして、山の入り口から入り、山の中腹あたりにある神殿までそのまま進行。

生贄とその家族、そして王家からの見届人と神官の4人がそこから更に頂上を目指して登るらしい。

他の神官や聖騎士は見届人が戻るまでの間、その神殿で決められた通りに祈りを捧げるらしい。

生贄の家族には夫役のレックスさんが、王家からの見届人にはアンドリューお兄様がなるとして、問題は神官だ。

「僕の先見の力で見た神官は大神官でしたが、実は大神官は数日前に突然倒れられたらしいんです」

ジョシュアの先見の力は神殿関係者からは神様からの啓示やら予言やらと言われており、神殿から保護されている状態だと言う。

まぁ、未来がわかるということは、確かに神様の領域と言われればそれまでだ。ジョシアが使う先見の力が神様からの啓示と思われ神殿に保護されるのも分かるし、それ故に、ジョシュアが生贄に選ばれた時にジョシュアに敬意を払い大神官が同行したのも頷ける。

けど、今回の生贄はあろう事か敬われるであろうヤマタノオロチを退治しに行くのだ。

戦力にならなくても、せめて退治する事を納得してくれるような神官でなくてはならない。

「誰か退治する事を前提とした生贄に同行出来るような聖職者はいませんかね?」

私の生存フラグにとても大切な案件だ。

真剣に聞いてみるとジョシュアが「そう言えば」と何かを思い出したように言葉を発した。

「実は、一人だけ協力してくれる人に心当たりがあります。聖職者ではありませんが、光魔法属性の方も聖職者と部類されたはずです」

確かに、光は闇の逆で神の力に一番近いと思われている。

けど、実際には光属性の人は神殿が抱え込んでいて野良はいないと言う。

そんな希少な能力を持つ人が神殿に捕まらず俗世にいるのだろうか?


お読みいただきありがとうございます。また読んで頂けたら幸いです。

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