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最後の生贄とは

お久し振りです。

諸事情あり少しの間更新をお休みしていました。

ゆっくりではありますが、また執筆をして参りますのでよろしくお願い致します。

「印籠を突きつけるとは、神様の国の言葉で死刑申告一分前位の意味かな」

物凄く適当な説明をする。

自分で説明していておかしいとは思う。

本来は引導を渡すとか、そんな言葉を言うべきだけど、なんか今は悪を打つ御老公様気分なんだよね。

はっきり言えば意味は違うが二人を見れば「なるほど」と納得しているご様子。

流石師弟関係、理解力が斜め上な事に感謝ですね。

「実は、これは神様から特別に啓示を受けた内容なのでここだけの話でお願いしたいのですが」

私がそう話し出すとアンドリューお兄様とジョシュアは一瞬で顔を緊張させる。

「勿論だ、例え父上に問われようと話す事はない」

アンドリューお兄様はそう答えるとジョシュアの方を見る。

「勿論、僕も誰にも話しません」

ジョシュアは慌てて私の方を見て言う。

とても真剣な眼差しで。

「分かりました。神様は私にこう仰られました」

私は一拍置いてから言葉を紡ぎ出す。

「これが最後の生贄になるだろう」

私の言葉を聞いた二人の瞳が大きく見開く。

「最後の生贄と言うことは、これ以上の犠牲が出ないということですか?」

ジョシュアが嬉しそうに目を細める。

「これが最後の犠牲なら、今後は僕みたいに苦しむ人はいないと言うことですね」

ジョシュアは何処までもお人好しのようだ。

こんなに純粋で今後の公爵家は大丈夫なのだろうか?

「ジョシュア、多分そうではない」

アンドリューお兄様は何かに気付いたのか、険しい顔で私を見た。

「この場合は何故最後の生贄なのかという点に注意するべきだ」

おお、流石お兄様。

伊達に組織を束ねていないようだ。

「そうです。お兄様の考えで間違っていません。ヤマタノオロチ、元は邪神でしたが、最後の生贄を取り込み復活段階に入るそうです。暗黒戦争再来です」

ガタンと音立てて立ち上がるアンドリューお兄様。

重量感あるソファーを倒す勢いで立ち上がるとは、流石に驚きです。

「それが本当なら軍を率いてでも阻止しなくてはいけない案件だ。それを何をそんなに悠長に説明しているんだ」

理性的なアンドリューお兄様にしては珍しく興奮気味に私に詰め寄る。

多分、今この瞬間にもアンドリューお兄様の頭の中では色々な段取りがフルスロットルで計算されていることだろう。

「アンドリューお兄様、落ち着いてください」

私の声にアンドリューお兄様はそれでも焦ったように頭に手を当てる。

「私が今までゆっくり商売をしていた訳ではございません。それを隠れ蓑に神様達と色々な特訓をしていたんです」

本当に色々な特訓をした。


最後までお読みいただきありがとうございます。

また読んでいだけたら幸いです。

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