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商業ギルド

さて、本日は商業ギルドへ来ています。


先日から試作していたピーラーとスライサーを商品登録する為です。


個人的には芋の皮むきが楽になったのでもう良いかと言うわけではなく、メイソンさんに一緒に革命を起こそうと誘った手前、二人で商会を立ち上げる事になったのだ。

勿論、商会長はメイソンさんになって貰って、私は商会長補佐になる事で話を進めている。

んだけど、メイソンさんがまだ15歳になっていない事が問題になっていてなかなか手続きが進まないのだ。

最近流行りの行列が出来る店の子供と言う事で、今私達はギルド長の執務室へと通されている。

因みに、隣の応接室ではハンナさん夫妻が待機している。

「一応成人された方と言う規定がありまして、メイソンさんは後5ヶ月しないと成人になりませんので、正式な手続きは出来ないのですよ」


書類作業だけならなんとか誤魔化せるのだろうが、水晶に個人情報の偽りがない事を証明して魔法紙で手続きをするらしい。

これも詐欺に合わない為のこの世界のセキュリティらしく、冒険者ギルドでも同じように手続きをするのだと言う。

けど、これはあくまでも犯罪歴を確認するための作業らしく、これで素性が分かったからとそれを利用する訳では無いと念入りに説明をされた。

「結婚をしていれば成人と見なされるのですよね」


私はギルド長に再度確認した。

そんな私の隣でメイソンさんが「俺、まだ結婚なんてする気はないよ」と慌てふためいている。


今している商売は波に乗っている。

その波がある内に新たな商売を軌道に乗せなくてはならない。

果報は寝て待てと言うが、チャンスは寝ている内に去る事が殆どだ。

今は物珍しくて繁盛しているが、それも、何時までも続くとは限らない。

鉄は熱いうちに打てとも言う。

「なら、私が商会長で登録しても良いでしょうか?」

私はギルド長からメイソンさんへと視線をずらす。

「勿論、アイデアは全て君が出した物だからそれで良い。いや、むしろエトラが会長になった方が良いと思っていたんだ。俺は職人だから、どちらかと言うと作業に集中したいしね」

「ありがとう。メイソンさん」

そう言うと覚悟は決まる。

私はずっとしていた左手の手袋を外してそっとギルド長の前に出す。

そこにはキラキラと輝く結婚指輪がはまっている。 

「一応これで成人と認めて頂けますか?」

私の問い掛けにギルド長が何度も指輪を確認する。


「確かに、見事な結婚指輪ですが、先ずは水晶に手をかざして頂けますか?」

確かに指輪をはめるだけなら、なんちゃってでもはめる事は出来る。

水晶に手をかざす事によって全ての真実が明らかになるのだ。

私はゆっくりと水晶に手をかざす。

淡い光と共に水晶から魔法紙へと文字が刻まれて行く。

そこには、私の本当の名前が記されていた。

お読み頂きありがとうございます。

また、誤字報告ありがとうございます。大変助かりました。この場で感謝させていただきます。本当にありがとうございます。

また、読んで頂けたら幸いです。


追伸、執筆のモチベーションアップのため高評価頂けたら嬉しいです。今後も宜しくお願い致します。

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