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無限ダンジョンは脳筋と一緒に入るべからず

「ダンジョン攻略とはすなわち己との戦いである」

バーナードさんはそう言って先陣を切る。

いや、勝手に暴走していると言うのが正しいか、正直着いて行くのがやっとですよ。

バーナードさんの無理ゲーに近いスパルタダンジョン攻略を初めて10日が過ぎた。

そして、幸いな事に私はダンジョンをマップで見ることができる特殊能力を特殊スキルを駆使して最短ルートで進んで行く。

既に階層も50階層まで潜ってしまった。

でも、私のレベルではこの辺の雑魚キャラらしき魔獣と戦うのがやっとなんです。

私はSランク冒険者と一緒になって、ガンガンとダンジョンに潜れる位、レベルが高いわけではないんです。

「もうこの辺で無理です」

私は初めてここで泣き言を言った。

どこの熱血スポ根だよ。

ジャンルが違うだろう。

私の気持ちを言葉に表せば正にこんな感じ。

「なにーっ?」

っていう顔でバーナードさんが私を見るけど、本当にこれだけは勘弁して欲しい。

SSランクの冒険者と一緒にしないでくれよーっ気分です。

「私はまだそこまでレベルが上がっていないんです。ダンジョンだってキリさんと一緒によいしょに抱っこ状態でクリアしてるようなもんだったんです。私一人の力ではそんなに戦えないんです。わかってくれますか?」

そう。

元々非力な女子なのだ。

まぁ、女子って言う部分が言えないところが苦しい。

「サポートとか、そういう類の支援系魔術で戦っていたんで、先陣を切って戦うとかそういうのは無理なんですよ」

そう。

私は魔術は沢山の神様から頂いた加護力が大きい。

魔術のレベルは結構高い。

いや、めちゃ高い。

加護授かるとその系統魔術のステータスが上昇する為に魔術レベルだけがめっちゃ高い。

その他は、まぁまぁ、それなりにと言ったところだと思う。

本当にそれだけだから私はどちかと言うと後衛になるのだ。

前衛ではない。

あくまでも前衛ではないのだ。

3人パーティーなので、2人にガンガン先を行かれると後ろから着いて行かざるを得ないから、結局は後衛なんだろうけど、いやその前によ、私のレベル上げに付き合ってくれているんじゃなかったのかな?

これじゃあ、はっきり言って悪いけど、バーナードさんが潜りたいだけ潜っているだけに思えるんですけど。

「もう少しデンポを遅くしてもらってもいいでしょうか?私、そんなスピードについていけません。ここの雑魚キャラだって私にとっては結構強敵なんですよ」

そう強敵!何故かここは雑魚キャラと言われるのが既にA級の魔獣なのだ。

はっきり言って無理ゲー。

私一人で倒せないレベルである。

そこのところ理解してほしい。

これだから脳筋は、

「お願いですから、もう少しゆっくり行きましょう」

というか、本当にこの辺の敵でレベルを上げて、私1人でも殲滅出来るくらいになってから下の階層に行って欲しいんです。

何故、雑魚キャラ扱いの敵に一匹さえも私は倒すことができないのだ。

ちょっと待ってほしい。

本当にこの2人に着いて行けない。

「どういう訓練を受けたんですか!」

レックスさんには申し訳ないけど、普通のレベルじゃないんです。

レックスさんは本当に私と同じ13歳なんですよね?と思ってしまう。

お読みいただきありがとうございます。また読んでいただけたら幸いです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] エトラがちゃんと意見を主張出来る子なところ。とても好感です。 [気になる点] レックス、もといアレックスくん…エトラの正体知ったら思考停止してしまうんじゃないかってくらい色々やらかしてるな…
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