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思いがけない休暇

翌朝、リナさんのポーションセットのお陰で何とか体調は良いものの、すっごく眠い。

何故なら、キリさんの自慢話を聞かされた後に、即興で書いたキリさんの車図案を確認。

既にテッペン超えて翌日になってから着替えて寝ました。

勿論、遅い時間だったのでお風呂は諦めて浄化魔法で体を清潔にしてから就寝。

けど、朝起こしに来てくれるらしいレックスさんの事を考えて、いつもより早くに起きていた。

「はぁ~」と生あくびをしながらレックスさんと朝食をすませる。

バーナードさんはまだ起きて来ていないようで、出発までの間、少し仮眠を取るようにとレックスさんに勧められた。

出発が10時だから後2時間は寝れる。

私は一旦部屋へと戻り、軽く仮眠を取る事にした。

本当に2時間のつもりで横になったのだが、起きたらお昼になっていた。

「てっきり起こしに来ると思っていました」

昼食を取りながらレックスさんにそう言うと

「師匠も起きて来なかったので、もう少し寝せようかと」

困った顔でそう言うレックスさん。

「お疲れのようでしたので、休める時は休むのが秘訣です」

確かに。

言っている事は正しい。

「それにしてもバーナードさん。本当に起きて来ませんよね」

あの大食漢のバーナードさんが食事に来ないなんて。

「師匠とは長い付き合いですが、食事の時間になっても起きて来なかった事はありません」

レックスさんも流石にそろそろ訝しく思ったようだ。

「食事が終わったらお部屋へ行ってみましょうか?」

私がそう提案すると、ケイレブさんがきまり悪そうに、そっと私に手紙を差し出す。

「申し訳ございません。今朝、キリ様よりお預かりしております」

どうやら眠そうにしている私に気を使って出しそびれていたようだ。

私はキリさんからの手紙を貰うと直ぐに中身を確認。


『エトラ様

昨夜は遅くまでお疲れ様でした。バーナードには一服盛ったので丸一日ちょっとは起きないと思います。次の町の宿屋へは、近くにある商会の者を行かせて追加の代金を払いましたので、明日普通に翌日の振りをして向かって下さい。私からの1日分の休暇のプレゼントです。

エトラ様の補佐官キリより

※追伸、今日は満月らしいので、湖の夜景が美しいと思います。後日感想をお聞かせ下さい』

と、書かれていた。

私は一応レックスさんにもその手紙を見せる。

「なるほど、師匠にしては食事に来ない事を不審に思いましたが、そのようなご事情でしたなら納得です」

「これで安心しましたね。では、今日は少しゆっくりと過ごしましょう」

私は午後からする事を思案する。

ここは大きな商業都市のような場所だ。

少し市場調査するのもいいなぁ。

そんな事を考えていると

「少し街を見てみますか?冒険道具も我々の見立てで用意したので、エトラさんの気に入る物も購入しておきましょう」

レックスさんの提案に二つ返事で同意する。

「私も街に行きたいと思っていたんです。案内して頂けますか?」

知らない土地で無意味に迷子になる必要はない。

知らなければ知っている人に聞くのが効率の良い行動だ。

キリさんとの長年の指導により身についた教訓でもある。

お読みいただきありがとうございます。また読んでいただけたら幸いです。

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