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ダンジョンボス攻略

レックスさんが『焔の柱』と唱えると、ミッドガルドの大蛇の周りを囲むように火の柱が現れた。

火の色は赤を通り越し青白い光のようにも見えた。

「ギャーギャー」

とミッドガルドの大蛇の悲鳴が聞こえる。

すると、レックスは追い打ちとばかりに風の魔法を上乗せして焔の渦を作り出す。

ミッドガルドの大蛇を囲う籠のように焔が取り巻く。

何処にも逃げる場所もなく焔の中で暴れるミッドガルドの大蛇。

「エグい」

思わずミッドガルドの大蛇が可愛そうになってしまう位に一方的な戦いだ。

「ミッドガルドの大蛇は巨大な毒蛇です。アレの牙に触れたらどんなに大きな魔獣でも一瞬であの世行きになります。本当ならダンジョンボスは経験値が豊富なので、エトラにも協力して貰い経験値を分けたかったのですが、申し訳ありません。依頼人の安全が優先されます」

レックスさんはのた打ち回るミッドガルドの大蛇を背後に私に謝罪をした。

厳密にはまだダンジョンボスは倒していない。

「あの、まだ討伐成功ではないので、余所見は危ないですよ」

曲がりなりにも相手はダンジョンボスだ。

それに、ダンジョンボスは階層を移動するとの話もあった。

そろそろその移動時間の一時間になる頃だ。

そう思いながらダンジョンボスを見ていると仄かにダンジョンボスが光出す。

「レックスさん、ダンジョンボスが」

「階層移動か」

レックスさんは焦ったようにもう一度『焔の柱』と唱えて追い打ちをかける。

「ゴンちゃん」

思わず私もゴンちゃんを呼ぶ。

ゴンちゃんは大きく息を吸い込みドゴーンと音を立てながら出力最大限にブレスを吐いた。

二つの威力が相まってダンジョンボスは消滅する。

ついでに、壁や天井も抜け落ちた。

「流石ゴンちゃん。やったねー」

思わずゴンちゃんとハイタッチする。

そして、経験値取得。

厳密にはゴンちゃんをテイムした訳ではないけど、神獣を産んだ私とゴンちゃんの絆は強く、ゴンちゃんの取得経験値を少し頂いけているんです。

今回はレベルは上がらなかったけど、大分実入りの良い経験値を頂けました。

「すみません。討伐成功目前で油断していました」

レックスさんは再び謝罪して来る。

「いえ、討伐成功ですし、気にしていませんよ」

私はゴンちゃんと再びハイタッチをする。

すると、レックスさんはその光景をボーっと見ていた。

「あの、レックスさんもハイタッチしますか?」

私はそう言うと両手を上げてハイタッチの準備をする。

レックスさんは一瞬躊躇うも「では、失礼して」と礼儀正しくハイタッチをして来た。

「イエーイ、やったね〜!」

そう言ってレックスさんの肩を軽く叩いた。

お読みいただきありがとうございます。また読んでいただけたら幸いです。

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