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腕時計はデジタル?

あの後、今日は拠点を決める話をするとキリさん経由でレンジさんの別荘を借りられる事になった。

キリさんとの通信を切ってから10分後の折り返しの連絡で決まったのだが。

「流石俺の親友、相変わらず仕事が早い」

と、(偽)親友のバーナードさんがキリさんを絶賛中。 

うん。

確かにキリさんは仕事が早い。

私もよくレンジさんが私の所へ寄越したと常々思っていた位だ。


「街の南に湖があります。そこにレンジ様の別荘があります。管理人に連絡しますので、夕方位に伺って下さい。また、今後の行程次第では他の所にある別荘も利用して良いとの事です」

キリさんの声にバーナードさんが、

「んじゃ、これから度々使わせて貰おうかなぁ」

なんて言った途端、キリさんが「あくまでもエトラ様とレックス様がお使いになる分です。それに伴うお客様は可ですが、バーナードさん単品は何処かで宿をとって下さい」

冷たくそう宣言した。

ここまで来るとキリさんとバーナードさんはどうやらバーナードさんの片思いみたいな間だと認識。

少しだけバーナードさんが不憫に思えた。

「では、色々決まりましたので、そろそろお昼にしましょうか?」

レックスさんがそう言って腕時計を見る。

この世界に来て、腕時計をしている人はそれなりの地位にいる人か、商人位しか見ていない。

普通の人は町中にある大きな時計台を見て行動していた。

時計も魔道具の一つで、魔石が必要になるが、時の魔法力が必要で魔石を作る人が不足気味なのだとか。

ある程度の能力者なら得意な属性以外の魔石も作れるが、時の魔法は特種で今やなかなか手に入らない物らしい。

魔道具ではなく、普通にゼンマイ仕掛けとか、色々あると思うんだよね。

何もかも魔道具にしては燃費も効率も悪いと思う。

よし、今度メイソンさんと相談してみようかな。

ああ、なんで何時も商売の事を考えちゃうんだろう。

前世のお兄ちゃんがいればなぁ、プラモとか、レジンキットとか、模型とか、色々な物作りをしていたっけ。

きっと、良い助言をくれただろう。

そう思って思わずレックスさんの腕時計を見る。

「気になりますか?」

私の視線に気付きレックスさんは腕時計を外して私に見せてくれた。

時計の文字盤の所が薄っすらと光数字を表している。

まるでデジタル時計のようだ。

「これは魔法使い用に改良されている、本人の魔力を原料にして起動するタイプの魔道具です。その人の能力にもよりますが、俺だと一日に消費する魔力は3程度です」

レックスさんの説明に、何処かのテレビショッピングを思い浮かばせる。

「通信機能も搭載された最新版です。良ければエトラさんにも取り寄せますよ」

レックスさんの申し出に

「是非お願いします」

と頷いていた。

バーナードさんはともかく、レックスさんは親切な人のようだ。

良かった。

お読みいただきありがとうございます。また読んでいただけたら幸いです。

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