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テイクアウト重視店舗

さて、一週間私は神様のスタンプラリーも出来ずひたすらクエストをこなしていたが、ようやく受注していたクエストを全てクリアして本来の仕事へと復帰した。

キリさんには週一でクエストをする事にし、また週末は休日にする事で話はつけた。

だって、本当に一週間休みなくクエスト消化のために魔獣討伐をしていたんですよ。

そして、そんな私達は無理な魔獣討伐の余波もあってか二日程完全に休んでいた。

もう、毎日神力が無くなる寸前まで魔術を駆使させられ、何度も死線を見たような気さえする。

故に、クエストを全て完了した私は本気で二日間寝てしまった。

そんな私は早速仕事に復帰しています。

なんと、今日は新店舗の改装が終了してので、ウシオさんを交えて完全なる物件の譲渡をする訳です。

先ずは、港の近くに購入した小さめの店舗からです。

ここは基本的にテイクアウト重視にする為に、イートインスペースにはテーブル席は3席のみ。

椅子は一応一テーブルに付き4脚の椅子を設置。

それ以外は厨房とトイレになっている。

今日は元々の店舗の所有者であるロー夫婦が来ており、こちらからは私とキリさん、立会人でウシオさんと商業ギルドのサブマスのマキシムさんの6人で契約を交わす事になっている。

「初めまして、カーター商会会頭のエトラです。そしてこちらは私の補佐をしているキリです。本日は宜しくお願い致します」

私は丁寧に自己紹介をするとキリさんと共にお辞儀をする。

それに習うようにロー夫婦も「こちらこそ宜しくお願いします」と笑顔で対応をしてくれる。

ローさんたちは息子さん夫婦がドンさんに誘われて農場をするらしく、そのお手伝いをする為にウシオさんに店舗の転売を頼み引っ越しをしたらしい。

今日はこちらの町に農産物を卸しに来たついでに今回の契約の手続きにあいなったのだ。

「私達はここでお酒やチーズなどの食品を販売していました。それが飲食店になるなんてと驚いていたんです。正直に言いますと、手狭なお店でしたので」

ロー夫人はそう言うと旦那さんの方を見る。

この店は若い二人が何とか生きて行く為に開いていたお店だったらしく、色々な思い出もあったようだ。

けど、そんな店舗を私達は完全に違う物に変えてしまったのだ。

「気にしないで下さいね。形は変わっても私達の思い出はいつもこの店の外に広がる風景なのですから。新しい店舗が繁盛するのを楽しみにしています」

ロー夫婦はそう話すと二人で頷き、マキシムさんが持ってきた書類に快くサインをしてくれた。

この数日後、ここは惣菜パンとフライドポテトをメインに出すこの国初のテイクアウト店舗となった。

そして、ここを起点にレンジさんと共にテイクアウト重視の店舗を各町にと出店して行く事になる。


お読みいただきありがとうございます。また読んでいただけたら幸いです。

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