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初のクエスト

キリさんのご厚意でパーティーを組み、キリさんチョイスで冒険者ギルドで数個のクエストを受注した。

キリさんはAランク冒険者で私がFランクなので、パーティーとして受けられるのはDランクの依頼までらしく、キリさんはポイント重視でDランクの依頼を何気に混ぜて受注していた。

「効率良くクエストを消費して行く事が冒険者ランクアップの重要な要素です。受ける魔獣のクエストの地域によって、ついでに採取出来るクエスト素材も受注する事は基本です」

そう言うキリさんは採取だけでなく、魔獣討伐も複数受けている。

「ランクが上のクエストほどポイントは高いのです。上位の冒険者とパーティーを組むと冒険者ランクを上げる為にポイントの高いクエストを受注出来るのがメリットです。但し、ポイントはパーティーメンバーで均等に分けられるので、そこだけは効率悪いですかね」

キリさんはあくまでも私の冒険者ランクアップを最優先に考えてくれての発言だ。

「では、例の上司の息子さんもSランク冒険者さんと一緒ならポイントの高いクエストを受注出来ますね」

ふと、例の上司の息子さんの事を思い出す。

すると、キリさんが何処か遠い目をする。

「多分それはないなぁ。あいつ、病的なまでのステータス上げマニアで戦闘狂なんです。間違ってもパーティーを組むとか、そんな殊勝なことはしません。ランクに関係ない討伐とか滅茶苦茶入れて一人でぶち込むようなヤツです。魔力も体力も枯渇寸前がステータスアップになるって考えている、どっか頭のネジが吹っ飛んでいるような男ですよ。死なない程度に魔力も体力も枯渇させて楽しんでますよ。あいつは自他共に認めるSですから」

キリさんが滅茶苦茶息巻いて説明するけど。

「Sランクなんだから、自他共に認めるも何もないですよね。間違いなくSなのだから」

キリさんは何を言っているのか。

「・・・そうですよね。ランクも確かにSですけどね。はぁ・・・。取り敢えずクエスト行きましょうか」

キリさんは何かを諦めたような顔で私を促す。

「はい。ちゃっちゃとランクを上げましょう」

私は意気揚々とギルドを後にした。

本日受けたクエストは北の森のシルバーウルフ討伐から始まり、ゴブリンやオーク等周辺に生息する魔獣の討伐もある。

それと同時に薬草採取。

「北の森へは町から徒歩2時間位で着きます。森の広さは端から端まで歩いた場合2日位かかります。クエストの期限は一週間です。今日は北の森の中の最初の休憩出来る安全地帯まで行ってみましょう。討伐は遭遇した場合のみで、実質の活動は明日からにしましょう。今日は目的地に着く所までが学習ですね」

キリさんは優しく説明しながら私に歩調を合わせて歩いてくれる。

きっと、大人の足ならもっと早く森に到達出来るだろうに、本当に感謝しかない。

お読みいただきありがとうございます。また読んでいただけたら幸いです。

追伸、誤字脱字報告ありがとうございます。感謝感謝です。

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