表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

なろうラジオ大賞・1000文字ストーリー

サイコロ罰ゲームで告白したけど、前からずっと好きでした

作者: 家紋 武範

 私はギャルのイケイケグループで目立つポジションに所属してる。


 その日仲間とサイコロ転がして出た目が少ないのが罰ゲームってのやってて私が負け確。


 そしたらモブ男子に告白して最低三ヶ月付き合うとかって、マジ終わった的な罰ゲーム提示されて。


「じゃ教室の隅でいつも本読んでる田中がいいんじゃね?」








 えー! 田中仁クン?

 いやいやずっと好きだったんですけど?

 つかみんな仁クンをモブ男子とかってマジない。小学校から好きで仁クン追いかけて高校受験したようなモンなのに。


 勇気が持てなかったのに、逆に公式に告白できる。


「あのさ」

「なに?」


「いやぁ、アレに振られたらマジヤバいから、無理矢理にでも田中に圧かけてくんねー?」

「そーだね。いーよ」


 よし! イケ集団に囲まれたら勉強一筋な仁クンもオッケーって言うしかねーだろ。




 放課後、仁クンはウチのグループの男子三人に掴まれて屋上に来た。はードキドキ。


風花(ふうか)の話、聞いてやれよ。ケケ」


 赤い顔した私の前に仁クン。ドキドキは最高潮。


「あ風花さん? 確か中学で一緒だった?」


 中学じゃない小学校からずっと。仁クン私に気がなさ過ぎ。みんな圧頼むよ、マジ。


「田中さぁ。マジ好きなんだー。付き合ってくれない?」


 照れ隠しに軽すぎる言い方! ホント好きなのに。回りはピーピーわいてる。


「えっ。えと……僕でよかったら……」


 やった! マジ感激! でも友人の手前、気怠げに「じゃヨロ~」とか言う自分が悲しい。




 それから私は仁クンの前では自分を出して人目を忍んでデートした。彼の部屋でじゃれるの最高。戸惑ってた仁クンもイチャイチャしてくれるようになって……。

 でも勉強の邪魔にならないよう彼のベッドの上で大人しく本読んだりもした。


 だけど友人の前では、マジダルい的な発言をしてたんだ。




 罰ゲームから5ヶ月。仲間の男子からまだ田中と付き合ってるのかと聞かれて返した。


「ん。もう付き合ってないよ」


 言ってしまった。でも私の後ろには仁クンがいた。仲間の男子は笑って仁クンのほうに私を向けた。


「田中だってよ。じゃ俺、風花に告っちゃおうかなぁ~」


 私は固まった。仁クンは私の顔を見ながら男子に答える。


「ああ彼女とはもう付き合ってない」

「ケケケ」


「結婚した」

「は?」


 そーなのぉー。強引だったけど田中クンとご両親にお願いして誕生日に籍入れちゃった。キャ。だって好きなんだもん。


 未熟な二人ですが、此からも御指導御鞭撻の程、何卒宜しく御願い申し上げます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 18歳だとすると高校3年生の話でしょうか? 急展開で面白かったです。 [一言] 読ませて頂きありがとうございました。
[良い点]  まさかの展開。  そして大ハッピーエンド。  最後の一行、大いに受けました。  おもしろかったですよ。
[一言] 先手必勝ぉぉぉっ!! 思い立ったが吉日!! 行動の素早い子で良かった。 幸せになって!(*´ェ`*)っご祝儀
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ