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百合好き悪役令嬢の異世界激闘記 〜前世で作った乙女ゲームの世界に転生した悪役令嬢が前世の因縁と今世の仲間達に振り回されながら世界の命運を懸けた戦いに巻き込まれるって一体どういうことなんだろうねぇ?〜  作者: 逢魔時 夕
Chapter 9. ブライトネス王立学園教授ローザ=ラピスラズリの過酷な日常と加速する世界情勢の章〜魔法の国事変、ペドレリーア大陸とラスパーツィ大陸を蝕む蛇、乙女ゲームの終焉〜

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Act.9-115 人造魔法少女量産計画 scene.1

<一人称視点・ローザ・ラピスラズリ・ドゥンケルヴァルト・ライヘンバッハ・ザール・ウォルザッハ・インヴェルザード・ジードラバイル・ヒューレイツ・ビオラ=マラキア・クレセントムーン>


「さて、まず事前に用意した素体を出しておくよ。法儀賢國フォン・デ・シアコルと魔法の国の現身システムと究極調整体アルティメット・ドリーカドモンを融合した最高の素体だ。これを基にすれば、良質な高級魔法少女の製造が可能になる。この素体がとりあえず三万体ストックしてある。後でデータを渡すからシアさんとリコリスさんに渡した『管理者権限』を使って複製を頼めるかな?」


「「承知致しましたわ」」


「……いきなり素体を三万とは。あの短時間でそれほどの素体を用意してしまうとは、相変わらずお主は恐ろしいな」


「まあ、単純作業ですからねぇ。今回は事前に構想をしてきたので、ノイシュタインさんとカルファさんの意見は今後の魔法少女開発の際に役立てたいと思います。ということで、作成していきますね」


「もう既にワクワクが止まりませんね!」


 相変わらず魔法少女マニアだねぇ、カルファ。

 カルファは理想の魔法少女のためなら倫理も何もかも踏み躙っていくザ・マッドサイエンティストみたいな人だし、まあ、この反応は当然ちゃ、当然か。まあ、その気持ちは分からない訳でもないけど。


「ノイシュタインさんの戦奴(エインヘリャル)はネハシムとプレイグ、スートランプ・ゴールドリゲイリア。そこに加える戦力として提案したいと思っているのはマイナースートという軍勢型の魔法少女――それを今回は作っていこうと思っている。基本的にはスートランプと同系統の魔法少女だねぇ……まあ、スートランプがトランプを元ネタにしているのに対し、マイナスートは小アルカナ(マイナー・アルカナ)をモチーフとしているんだけど」


「……ふむ、てっきり(プリンセス)シリーズの人造魔法少女の技術を利用した魔法少女を作ってくれると思っていたのだが」


「そっちに関しては別に作るつもりだけど、今のところノイシュタインさんに渡すつもりはないんだよねぇ。あれは、ラツムニゥンエル派閥が開発に関わった人造魔法少女。ラツムニゥンエルさんはご厚意でボクに(プリンセス)シリーズのデータをくれたけど、ノイシュタインさんはその許可の範囲に入っていないというか、寧ろラツムニゥンエルさんにとっては()だからねぇ。もし、(プリンセス)シリーズのデータを使った魔法少女が作って欲しいならラツムニゥンエルさんに謝ってしっかりと許可をもらうこと。筋を通すべきところにしっかりと筋を通すのは至極当然のことだよねぇ」


「……何も間違ってはおらぬな。そうだな、ラツムニゥンエルには謝らなければならぬ。しっかりと謝って誤解を解いた上でラツムニゥンエルから許可をもらい、その上で素晴らしい人造魔法少女を作ってもらうとしよう」


「まあ、でもマイナスートもそんな捨てたものじゃないよ。特に、今回使う素体は現身級のものを使ったハイクオリティバージョン。名付けるならマイナスート・レギーナグラディウスってところかな?」


 ノイシュタインよりもカルファの方が食いつきが凄いねぇ。「あのスートランプを基にどんな魔法少女を作り出すのでしょうか!?」と高いテンションで聞いてくるのをなんとか宥めながら、まずは実践してからということで持ってきた素体を人数分消費し、纏めて展開した特殊な魔法陣の上に載せる。この魔法陣には現身を魔法少女へと変化させる効果がある。事前に求める高級魔法少女のデータを打ち込んだ魔法陣を作っておいて、その魔法陣で素体に魔法を組み込むことで人造魔法少女が完成する。

 通常はこの魔法陣作りが困難を極める。狙った魔法少女を作るプログラムを一から作らないといけないからねぇ。それに、狙った通りのプログラムとして機能しない場合もある。そういう時は魔法陣に修正を入れて試行を繰り返すしかない。現身の高級魔法少女の製作って相当大変な作業なんだよねぇ。まあ、ボクはこういうことを得意としているから問題ないんだけど。


 スートランプと同じく意思・個性は薄弱に設定……ただし、言語能力は付与しておく。即席で作ったスートランプ・ゴールドリゲイリアともこの点は同じだ。……ってか、ほとんどスートランプのシステムを流用しているだけだし。

 ちなみに、通常のスートランプやスートランプⅡと同じホムンクルス素体で作ったマイナスートも同じタイミングで作ってみたけど、やっぱり素体が違うだけで同じ魔法を搭載していても随分変わることが分かった。まあ、そりゃ当然だけどねぇ。


 組み立てた魔法陣をカルファ、シア、リコリスに手渡してから、ノイシュタインとマイナスート・レギーナグラディウスとの契約を結んだ。


「無事に契約は完了したようだ。世話になったな」


「約束していた人造魔法少女との契約に関してはこれで終わりだけど、丁度、いい素材が手に入ってねぇ。ノイシュタインさん自身の強化を図れそうだけど、興味はないかな?」


「ふむ、我自体の強化か。興味深い……頼めるかな?」


 詳しく内容を説明してからノイシュタインの固有魔法そのものである聖滅の神槍ロンギヌス・オブ・テスタメントを借り受け、魔法の国の国宝『聖槍ホーリーランス・ロンゴミアント』をベースに魔法の国の国宝『神殺しの剣(ラグナロク)』や幻想級装備、ユニークシリーズを強化素材として使用して強化していく。

 槍の穂先に安易に触れると戦奴(エインヘリャル)化されてしまうから武装闘気と求道の霸気を纏って作業を進めていき……ノイシュタインとカルファが固唾を飲んで見守る中、遂に一振りの槍が完成した。


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聖法・天命の神槍グングニル・ランゼ・テスタメント

▶︎ノイシュタインの固有魔法﴾神すら殺し英霊を従える槍を操るよ﴿そのものである聖滅の神槍ロンギヌス・オブ・テスタメントと魔法の国の国宝『聖槍ホーリーランス・ロンゴミアント』をベースに魔法の国の国宝『神殺しの剣(ラグナロク)』や幻想級装備、ユニークシリーズを強化素材として強化した究極の神槍。


スキル:【刀身透明化】、【神聖属性吸収】、

破壊成長】

武装効果:神的存在に特効を持ち、戦闘用ホムンクルスが一撃で消滅するほどの切れ味を持ち、浴びれば例えどんな強度を持つ魔法少女であっても死を迎える槍。

固有魔法効果:神殺しすら可能なほどの莫大なエネルギーにより構築された槍。投げた槍は因果を無視して命中する他、並の人間ならば穂先を向けられただけで蒸発し、直視しただけでその魂が消え去るほど。槍の一撃を受けた者に聖痕を刻み、自らの戦奴(エインヘリャル)とすることができる。


【管理者鑑定】

分類:『異世界ユーニファイド』アイテム

レアリティ:独創級

付喪神度:200,000,000/99,999,999,999【該当者:ノイシュタイン/神話級(ゴッズ)化条件、付喪神度の最大化+装備に認められる】

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「ほう、これまで通り槍を自在に取り出すこともできるのだな。槍の性能も段違いに向上している。素晴らしいな、これは」


「素材に国宝級の武器を使用して一体どんなものを仕上げるのかとワクワクしていましたが、まさかこれほど素晴らしいものを作り出してしまわれるとは、流石ですね」


 ノイシュタインと魔法少女マニアのカルファの反応は良かった。どうやら、いい感じに仕上がったみたいだねぇ。

 ノイシュタインとは槍が仕上がったタイミングで解散した。


 また、旅を再開するらしい。今回はオスクロに連絡用のスマートフォンを渡して懇切丁寧に説明したし、ノイシュタイン達用の屋敷も用意してあるので、そこにいざとなれば連絡を入れればいい。前回みたいな音信不通にはならないねぇ。


 ノイシュタインが去ったことを確認し、ボクはカルファ、シア、リコリスに声をかけた。


「それじゃあ、本日のメインイベントを始めますか!」



「とりあえず、現身素体をベースにして再現してみた(プリンセス)シリーズの人造魔法少女がこの四体だ。偃月刀を武器とするプリンセス・イグナイト、三叉槍を武器とするプリンセス・ウェイブ、弓を武器とするプリンセス・ストーム、鎚を武器とするプリンセス・アースクエイク。彼女達のコンセプトは魔法少女になる素質を持たない者をプリンセスジュエルという特殊な宝石と特殊な魔法の薬物を使って変身させるというものだった。ラツムニゥンエルさんがそれほど危険な実験に手を出したのか、その理由は法儀賢國フォン・デ・シアコル内での孤立にある。ラツムニゥンエルは当時、法儀賢國フォン・デ・シアコル内で現体制に不満を抱き、改革を進めようと動いていた人事部門部門長でパラレルワールドの大倭秋津洲帝国連邦において財閥七家の一角に数えられる庚大路花月が一時的に手を組み、開発された。根っこの部分では相入れないけど、表層の部分は法儀賢國フォン・デ・シアコルを変えたいというものだったから協力体制を築きやすかったんだろうねぇ。ただ、今回はそれをベースにもっとしっかりと魔法少女を作っていく。薬物を使用する不安定なものではなく、普通の魔法少女と変わらない形で変身して戦えるものを、ねぇ。こっちについても既に構想を固めてきた。ボクの保有する魔法少女のデータは全てカルファさん、シアさん、リコリスさんに渡して今後、三人には魔法少女の開発を手がけてもらうことになる。まあ、カルファさん以外は専任じゃないけど……ただ、今回はボクの構想をとりあえず形にしてみようと思う。それでいいかな?」


「魔法少女の構想を組み立てるのには時間も必要ですし、作る上で情報は多くあった方がいいですね。まずは、圓様がどれほどのものを構想しているのかこの目で見てみたいと思います」


「……まあ、正直、圓様の構想を越えられる自信はあんまりないですけどね」


 リコリスは少し弱気だけど、二人とも賛成らしい。えっ、カルファには聞かなくていいのかって? この魔法少女マニアは聞くまでもなく答えが分かるでしょう?

 お読みくださり、ありがとうございます。

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 それでは、改めまして。カオスファンタジーシリーズ第二弾を今後ともよろしくお願い致します。


※本作はコラボ企画対象のテクストとなります。もし、コラボしたい! という方がいらっしゃいましたら、メッセージか感想欄でお声掛けください。

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