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Act.8 用語辞典・登場技紹介篇 part.Ⅰ

◆地球産の技

・圓式基礎剣術/圓流耀刄

 圓が身体操作を極めた末に到達した究極にして全ての剣術の基礎となる技術。

 全ての筋肉を本来意識して操作できないものを含めて完璧に操作する、脳から送られる信号を短く情報密度の高い戦闘用の脳信号に変えるなどという人外じみた領域に到達している。というか、人外にすら恐れられる世界最強の剣士に相応しい力。

 一切の加速が存在しないゼロから百への緩急を誇る反面、急旋回や急停止ができないという弱点を抱えている。

 圓はこの剣術と普通の剣術を組み合わせた変幻自在の攻撃を得意とする。


・圓式独創秘剣術/圓流祕刄

 圓式基礎剣術と対になる圓のオリジナル剣技群。鬼斬の技、静寂流、その他剣術で培った技術を基に作り上げられた。圓曰く「既存の技術が優秀過ぎて使う頻度が遥かに少ないから奥の手みたいになっているってことだけどねぇ」とのこと。


「圓式独創秘剣術 一ノ型 圓-Madoka-」

 圓式独創秘剣術一の型。衝撃コントロールを旨とする高難易度技で、刃で受けた相手の力を円を描くように身体を回して循環させ、自分の斬撃に乗せて返すカウンター技。


「圓式独創秘剣術 ニノ型 雷影-Raiei-」

 圓式独創秘剣術二の型。鞘の中で刀を引っ掛けて力を溜めてから一気に引き抜き、更に性質を雷に変化させた霊力により発生した磁気の反発を利用することで自らの影すら動きについていけないほどの、圓式基礎剣術の斬撃の速度すら超えた神速の斬撃を繰り出す。「千羽鬼殺流・輔星」と「渡辺流雷ノ型・霹靂之抜刀」からヒントを得て完成した。


「圓式独創秘剣術 三ノ型 火喰-Higurai-」

 圓式独創秘剣術三の型。鬼斬の技の一つ「坂上流七ノ太刀 焔裂」を参考にした技で霊力の炎をその剣に宿し、その火を纏った剣で切り裂くことで火で火を絡め取り、その火を剣に宿した火の中に吸収し、あらゆる炎を切り裂く。


「圓式独創秘剣術 四ノ型 蛇奪-Jadatsu-」

 圓式独創秘剣術四の型。アクアが対ポラリス戦でよく使う「相手の剣を絡め取るために剣の先をぐるりと回す」動きを元にしたもので、相手の剣に自身の剣を巻きつけ、蛇のような動きで相手の剣を奪い取る。


「圓式独創秘剣術 五ノ型 柔柳-Yawara-」

 圓式独創秘剣術五の型。相手の斬撃のベクトルをずらし、更に剣を柳に例えて柔らかく相手を制する。相手を吹き飛ばすことに特化した技。


「圓式総集秘剣 冥影-Meiei-」

 ただでさえ常人の目どころか一流の暗殺者ですら追えぬほどの圧倒的速度の圓式基礎剣術の剣を更に即席で作り上げた鞘を利用して力を溜めて加速させ、その上複写した《影》の霸気によって影を動かすことで実体を動かす効果を補助として使うことで安定させた神速無比の一撃。


・常夜流忍暗殺剣術

 鎌倉時代に常夜幻が創設した常夜流忍者が代々継承してきた暗殺特化の剣術。暗器を織り交ぜた剣術に囚われない柔軟な攻撃や、変幻自在の攻撃を数多く有する。

 師匠は常夜月紫。


「常夜流忍暗殺剣術・朧月夜」

 剣の動きに緩急をつけることで剣の残像を生み出して変幻自在の攻撃を放つ。


「常夜流忍暗殺剣術・毒入太刀」

 斬撃を繰り出した際に筋肉の収縮を連続で行うことによって、 その際に発する衝撃波を武器を通して相手に叩きこむ。


「常夜流忍暗殺剣術・反刃斬」

 斬撃を放ちながら刀を素早く持ち替え、相手の守りのタイミングを狂わせる変幻自在の斬撃。


「常夜流忍暗殺剣術・薙暗器」

 斬撃を放つと見せかけて剣とは逆の手で暗器を放つ奇襲技。


・常夜流忍術

 鎌倉時代に常夜幻が創設した常夜流忍者が代々継承してきた技術。特殊な体術と自然エネルギーを取り込むことで超自然的な力を発現させる技。

 師匠は常夜月紫。


「常夜流忍術・影分身」

 緩急のあるステップを素早くおこなうことによって残像を発生させ、自然エネルギーで補強することで残像を実体に近い状態で固定する。


「常夜流忍術・飛斬撃」

 斬撃を自然エネルギーで補強し、斬撃を飛ばして敵を切り裂く技。


「常夜流火遁忍術・煉焔纏武」

 自然エネルギーを炎に変換して武器に纏わせる。


「常夜流火遁忍術・劫火爆裂球」

 自然エネルギーを炎に変換して巨大な炎を放ち、狙った地点で大爆発を引き起こす。


「常夜流氷遁忍術・氷鎖縛地」

 自然エネルギーを変換して発生させた氷の鎖で対象を捕らえる。


「常夜流雷遁忍術・雷電纏武」

 自然エネルギーを雷に変換して武器に纏わせる。


・鬼斬ノ剣

 精霊や妖精、種族的な鬼も含めたものを生まれついての鬼、人から堕ちた存在や転化した存在、亡霊などを人から成った鬼とし、その両方の討伐を担った鬼斬の技。霊力と呼ばれる特殊な力を剣に宿すことで実体のない存在にもダメージを与えることが可能。

 師匠は千羽雪風。


「千羽鬼殺流・貪狼」

 おおぐま座α星の名を冠する鬼斬の技。爆発的な踏み込みにより一瞬でトップスピードに達し、相手の間合いに入る技。


「千羽鬼殺流・巨門」

 おおぐま座β星の名を冠する鬼斬の技。特殊なステップで瞬時に残像を発生させ、残像を囮にして攻撃を仕掛ける奇襲の技。


「千羽鬼殺流・禄存-樹斬-」

 おおぐま座γ星の名を冠する鬼斬の技。霊力を樹木のように見立て、樹木が岩を大地を削り断つように強引に標的を斬る剣技。


「千羽鬼殺流・禄存-気散-」

 おおぐま座γ星の名を冠する鬼斬の技。霊力を分散させてその中に紛れることで姿を隠す逃走の技。


「千羽鬼殺流・文曲」

 おおぐま座δ星の名を冠する鬼斬の技。霊力を足に宿して壁や天井、水面すらも平地のように走り、安定しない足場をも危なげなく利用する走法。


「千羽鬼殺流・廉貞」

 おおぐま座ε星の名を冠する鬼斬の技。完全に音と気配を消す隠密行動技に特殊な呼吸法と歩法によって相手の脳を誤認させ、自身の存在を認識させなくする古武術の抜き足を組み合わせたもの。走り飛ぶ時は更に技術の練磨が必要とされる高度の歩方だが、極めると相手に姿を見られる力をゼロにするという境地に達する。


「千羽鬼殺流・武曲」

 おおぐま座ζ星の名を冠する鬼斬の技。弧を描くようにして、対象に斬撃を浴びせる。


「千羽鬼殺流・破軍」

 おおぐま座η星の名を冠する鬼斬の技。一度目に刀の刃を抜かずに鞘に納めたまま斬撃を放って態勢を崩し、二度目に踏み込み、三度目に円を描くように抜刀して敵を斬るという三段技。


「千羽鬼殺流・輔星」

 北斗に付き従う従属星座の名を冠する鬼斬の技。鞘を使わずに右腕で剣を背中に構え、左手で刃を押さえ極限まで力を溜めてから斬撃を放ち、更にその場で回転して放つ二段構えの斬撃。


「千羽鬼殺流・六芒」

 六芒星や籠目のような斬撃を放つことから六芒の名を冠する鬼斬の技。逆袈裟、左薙ぎ、左切り上げの三角、右切り上げ、右薙ぎ、袈裟切りの三角で六芒星を描く。


「千羽鬼殺流・九星」

 宋の時代の道教の書『雲笈七籤』二十四巻「日月星辰部」の北斗七星と輔星、弼星と併せた北斗九星の名を冠する鬼斬の技。逆袈裟、左薙ぎ、左切り上げの三角、右切り上げ、右薙ぎ、袈裟切りの三角で六芒星を描き、唐竹、逆風、刺突を放つ九連続攻撃。


「千羽鬼殺流・太白」

 金星の別名の名を冠する鬼斬の技。武器に霊力を流し込むことで破壊力が増し、相手の体内に毒のような効果をもたらす。


「千羽鬼殺流・辰星」

 水星の別名の名を冠する鬼斬の技。勢いよく跳躍し、落下速度に体重と剣速を乗せた斬撃を放つ。


「千羽鬼殺流・鎮星」

 土星の別名の名を冠する鬼斬の技。敵の攻撃を受けた窮屈な体勢から下半身のばねと腰の捻りを使って放つ寸勁。


「千羽鬼殺流・太歳」

 木星の鏡像となる仮想の惑星の名を冠する鬼斬の技。霊力を溜めて放出し暴風を起こす。


「千羽鬼殺流・歳星」

 木星の別名の名を冠する鬼斬の技。霊力を武器に通わせて自在に操る。霊力に形を与えることも可能で、人によっては水や竜の形を作り出すこともできる。


「千羽鬼殺流・熒惑」

 火星の別名の名を冠する鬼斬の技。相手の体に見えないほどの傷をつけて、相手が攻撃する時に自動で傷口が開くようにする技。あまりにも傷口が綺麗なため、細胞が切られたことに気づかない。


「千羽鬼殺流・金烏」

 太陽の別名の名を冠する鬼斬の技。腰の捻転力を活かして抜刀し、鞘走りで加速させた勢いを殺さずに、生み出された力の全てを相手の背後へ回りながら放つ。


「千羽鬼殺流・玉兎」

 月の別名の名を冠する鬼斬の技。霊力を体の一点に集中して極限の防御力を得る。


「千羽鬼殺流奥義・北辰」

 北極星の別名の名を冠する鬼斬の技にして千羽鬼殺流の奥義。真言の『オン ソヂリシュタ ソワカ・オン マカシリエイ ヂリベイ ソワカ』が放つ際に使用されることが多い。

 善悪や真理をよく見通し、国土を守護し、災難を排除し、正邪を見極め、敵を退け、病を排除し、また人の寿命を延ばす福徳ある面と、それが邪であれば寿命を絶ち斬る面の二つの顔を持つ菩薩の名を関する通り、斬りたいものを斬り、斬りたくないものは斬らないという斬るものを選別するという技。この技を使えば肉体を傷つけずに魂のみを切り裂くことも可能。


「千羽七星流・計都」

 別世界線の千羽流の鬼斬の技の一つ。上空へと跳び、左に身体を捻りながら左から右への斬撃を放つ。


「千羽七星流・弼星」

 別世界線の千羽流の鬼斬の技の一つ。勢いよく袈裟懸けを放ち、その太刀筋をなぞるように右斬り上げを放つ。


「渡辺流火ノ型・劫火之太刀」

 霊力の性質を燃え盛る炎に変化させ、霊力で刃渡り二メートルを超える炎の剣を生み出して振りかざし、一直線上に焼き尽くして浄化する。


「渡辺流雷ノ型・霹靂之抜刀」

 霊力の性質を雷に変化させ、発生した磁気の反発を利用して高速の斬撃を放つ。浄化の性質を持つ雷を宿した武器の刀身で切り裂き、更に空気の絶縁を破壊した稲妻が命中したものを浄化する。


「渡辺流水ノ型・湖畔月影」

 霊力の性質を水に変化させ、水の霊力に自らの姿を写し、虚像に攻撃させる。


「渡辺流水ノ型・洌流之太刀」

 霊力の性質を水に変化させ、水を纏った剣で両断する。


「渡辺流風ノ型・風刃飛斬」

 霊力の性質を風に変化させ、鎌鼬のような斬撃を放って切り裂く。


「渡辺流奥義・颶風鬼砕」

 鋭い風の刃をイメージした霊力を武器に宿し、勢いよく抜刀して横薙ぎすると同時に爆発させて周囲全てを斬り捨てる。爆発的な破壊をもたらす風と、鋭く切り刻む風を使い分ける非常に高度な技術が必要。「千羽鬼殺流・歳星」に通じるところがある。


「渡辺流奥義・颶風刃域」

 「渡辺流奥義・颶風鬼砕」の派生の一つ。鋭い風の刃をイメージした霊力を武器に宿し、勢いよく横薙ぎすると同時に爆発させつつその場に留めることで斬撃の結界を作り出す。


「桃郷一刀流壱之太刀・桃式山崩し」

 太刀を覆い尽くすように浄化の性質が付与された霊力を伸ばして巨大な大剣へと変化させ、振りかざして両断する。


「桃郷一刀流二之太刀・桃式十字斬」

 続いて空中に縦の斬撃を放ち、あえて留まらせた霊力の斬撃に勢いよく横の斬撃をぶつけて十字の霊力の斬撃を放つ。斬撃が重なり合うのと同時に高密度に送り込まれた霊力が斬撃が放たれるのと同時に爆発して巨大な十字架と化して敵に殺到する。


「桃郷一刀流奥義・浄土桃斬」

 浄化の性質が付与された霊力を纏わせた武器で斬撃を放つというもの。斬撃に触れた地点からは桃の樹木が生え、邪なる存在は一切近づけなくなる。(邪なる存在は触れた瞬間に消滅する)。強力な浄化の技だが、制御できないのが難点。「千羽鬼殺流・歳星」に通じるところがある。


「桃上一刀流・桃李成蹊」

 猛烈な踏み込みと同時に、裂帛の声と共に爆発的な踏み込みにより一瞬でトップスピードに達し、相手の間合いに入る。その身に浄化の霊力を纏わせることで自分そのものが霊を浄化する弾丸と化す線の浄化技。「千羽鬼殺流・貪狼」に似た技だが霊力による身体強化によって剣のみに霊力を纏わせる「千羽鬼殺流・貪狼」よりも総合的に速くなるが、霊力の消費が剣に纏わせるよりも遥かに多いため、どちらが優れているかは判断が難しいところだろう。


「桃上一刀流・桃花爛漫」

 桃色の霊力を纏った剣から流れるような斬撃を繰り出す。散った霊力が桃の花弁のような形を作っては消えていくのが特徴的。


「桃郷浄剣流奥義・烈風浄界桃源斬」

 別世界線の桃郷流の鬼斬の技の一つ。鋭い風の刃をイメージした霊力を武器に宿し、勢いよく抜刀して横薙ぎすると同時に爆発させて周囲全てを斬り捨てる。更に風と化した霊力に桃の性質を与えることで斬りつけたものを浄化すると共に、周辺に邪なる存在は一切近づけなくなるようにする。


「日輪赫奕流・火ノ鳥」

 虚像の地球と別世界線の蓮華森沙羅が共通して使う鬼斬の技の一つで日輪赫奕流の型の一つ。霊力を変化させた炎を纏った斬撃を火の鳥を放つ。真言は「ノウマク・サラバタタギャテイビャク・サラバボッケイビャク・サラバタタラタ・センダマカロシャダ・ケンギャキギャキ・サラバビギナン ウンタラタ・カンマン・オン・ガルダヤ・ソワカ」。


「日輪赫奕流・劫火赫刃爆」

 虚像の地球と別世界線の蓮華森沙羅が共通して使う鬼斬の技の一つで日輪赫奕流の型の一つ。

 霊力を変化させた炎を纏った剣で斬撃を放ち、斬撃が命中して地点を爆破する。


「日輪赫奕流・焔喰ノ太刀」

 虚像の地球と別世界線の蓮華森沙羅が共通して使う鬼斬の技の一つで日輪赫奕流の型の一つ。霊力で創り出した炎を利用して炎を吸収する技。


「坂上流七ノ太刀 焔裂」

 鬼斬の技の一つで卜部季武(坂上季猛)が完成させた坂上流の技の一つ。霊力の炎を纏わせた剣であらゆる炎を切り裂く。

 虚像の地球と別世界線の坂上氏出身の鬼斬が使用する。


「霊術式」

 鬼斬の禁忌の技。元々は霊ではなく人間から霊力を借り受ける技だったものが、より膨大な霊力を持つ幽霊を対象にシフトしていったため、現在は膨大な霊力を持つ霊的存在から霊力を借り受けるものを指す。過去に崇徳上帝にも匹敵する大怨霊から霊力を借り受けようとして、逆に取り込まれて現世に受肉して暴れたということがあってから禁忌の術となったらしい。

 その膨大な霊力に耐えられるだけの器がなければ、身体が弾け飛ぶ。


「霊纏一閃」

 作中では坂上絢華が使用した鬼斬の基礎となる技。霊力を纏って斬撃を放つ。


・浄眼

 鬼を始めとする邪な存在、怪異を見破るこの能力。

 霊力の保有者が覚醒することがあり、霊力が目に馴染んだ時に開眼するとも言われる。

 清眼、浄眼、色眼、聖眼、空眼の五つの段階が存在し、それを総称して浄眼と呼ぶ。


「清眼」

 鬼を始めとする邪な存在、怪異を見破る能力で見鬼の初期段階で、見破る能力を有する。


「浄眼」

 鬼を始めとする邪な存在、怪異を見破る能力で見鬼の第二段階で、視点を合わせることで僅かに怪異を浄化する力がある。


「色眼」

 鬼を始めとする邪な存在、怪異を見破る能力で見鬼の第三段階で視点を合わせることで僅かに怪異を浄化する力があり、更に時の流れをスローモーションで感じることができるようになる。


「聖眼」

 鬼を始めとする邪な存在、怪異を見破る能力で見鬼の第四段階で、視点を合わせることで怪異を一瞬で浄化するほどの力があり、更に時の流れを色眼以上にスローモーションで感じることができるようになる。


「空眼」

 鬼を始めとする邪な存在、怪異を見破る能力で見鬼の最終段階で、視点を合わせることで怪異を一瞬で浄化するほどの力があり、更に時の流れを聖眼以上にスローモーションで感じることができるようになる。また、相手の動きの予測が宛ら残像のように見えるようになり、極められた空眼は未来視の領域に到達する。


・狙撃/射撃

 銃火器を使った戦闘術。圓は高い視力を持つが、それでもスコープの補正なく片手で、安定しない揺れるヘリコプターから三キロ先にいる揺れる船に他の乗客に混じっている標的を完璧に撃ち抜くという意味不明な技術は持ち合わせていない。

 師匠が編み出した我流ガン=カタを物にしており、弾丸同士の跳弾を利用して効率的に敵を撃ち抜く、ほぼ同時に全弾を撃ち切る、地面に打ち込んだ弾丸を時間差で相手に命中させるなど、常人離れした拳銃の扱いが可能。師匠からは「圓様に狙撃銃の扱いじゃ負けないが、拳銃で戦ったら勝ち目はねえな」と高評価を得ている。

 師匠は斎羽勇人。


・近接無手格闘術

 CQBやCQC、他様々な格闘術を組み込んだ白兵戦用の我流近接格闘術。

 師匠は柳影時。


・近接野戦短剣術

 サバイバルナイフの二刀流を前提とした近接戦闘術。圧倒的な速度による接近と猛烈な速度で嵐のように放つ連撃が特徴的。一度捕らえられると逃れることはほぼ不可能と言われている。基本的に攻撃するたびにパターンが変わるため、圓が「烈刃嵐撃-滅茶苦茶斬る-」と定義した技にも様々なバリエーションがある。

 師匠は赤鬼小豆蔲。


「烈刃嵐撃-滅茶苦茶斬る-」

 近接野戦短剣術の唯一の技。


・妖術

 妖気を練り上げることによって事象を変化させるような技術。生まれが妖怪でなければ使えるようにはなれない。


「麻痺妖気」

 霊体にも効果を及ぼす「麻痺」の性質が付与された紫の妖気を放出する。使用者は赤鬼小豆蔲。


「超絶大音響テレパシー」

 菊夜の妖術。頭に直接大音量のテレパンーをぶつける。「聞くがいい! 頭に直接響け! 超絶大音響テレパシー」。


「二度寝の悪夢」

 菊夜の妖術。対象に猛烈な眠気を与える。「喰らうがいい! 二度寝の悪夢!」


戻生流転(レイセイ・ルテン)再誕転性(サイタン・テンセイ)因果転生(インガ・テンセイ)末代負呪(マツダイ・フジュ)

 菊夜の妖術で最大の秘術。対象を異性に産まれ直させる。歴史改竄を行うほどの術だけあって妖力を大量に消費する。


・陰陽術

 夜空の星の持つエネルギー(星脈)や大地の持つエネルギー(竜脈)を利用し、強力な力を発生させる技術。大陸から渡ってきた陰陽道という考えを根幹に、これらのエネルギーを陰陽五行エネルギーに再編し直すというものが技術の根幹にある。

 荒ぶる神・妖怪・鬼神、神霊・超人的存在などを陰陽五行エネルギーによって作り出した式を利用して使役する式神から儀式と習合した泰山府君祭をはじめとする儀式にいたるまで様々な種類がある。

 師匠は土御門遥。


「式神縛呪」

 荒ぶる神・妖怪・鬼神、神霊・超人的存在などを陰陽五行エネルギーによって作り出した式を利用して使役する。

 陰陽師の思念に形を与え作り出される、主である陰陽師を助ける式神の一種である思業式神、過去に悪行をおこなった霊的な存在を陰陽師が打ち負かし、自分の使役神とした悪業罰示式神、紙や薬、草木などで人の形をした形代を作り、そこに陰陽師の念を入れて使役する擬人式神の三種類がある。

 呪は「〇〇〇〇(式神の種類)、△△(式神を縛る名前)、式神縛呪」。

 「式神縛呪」によって使役する思業式神の最高位に位置づけられる十二天将と十二月将のうち、十二天将の使役には「十二天将符」を使用する。


「穢屍式神」

 思業式神、悪業罰示式神、擬人式神とは異なる邪道の式神。擬人式神の派生系で、魂亡き死体そのものを式神として使役する陰陽師の念を入れて使役する。


「屍縛支配」

 陰陽術の禁呪の一つ。邪道な屍術と混合された魂亡き屍を自在に操作する邪道の技。


「急急如律令」

 陰陽術の発動を早める効果を持つ呪。単体では効果を発揮しない。


「泰山府君祭」

 陰陽術の奥義。太山府君の力を借り受け、傷を回復する。だが、これはかけられた者の自然治癒能力を前借するだけであり、前借した期間は負った怪我や病は治らなくなる強力な副作用も存在する。「泰山府君は天曹地府を管領して閻羅冥官を摂行す。禍福を科定して寿命を増減す。仍て之を敬う者は福祚を得、 之に帰する者は寿命を保つなり」


「真・泰山府君祭」

 陰陽術の最高難度の禁呪。安倍晴明クラスの術者がその命を引き換えにするほどの陰陽五行エネルギーを行使することで死者を蘇生する。蘇生のタイムリミットを超えて対象を蘇生することはできない。


「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前」

 陰陽五行エネルギーを自らを邪悪なものから守る力に変換する剣印の法と、邪悪なものを退散させる(攻撃する)破邪の法の二つが存在する。両手で手印を結ぶのが剣印の法で、手刀で空中に四縦五横の格子を描くのが破邪の法。


「刀禁呪」

 陰陽五行エネルギーを武器に乗せることで霊的存在にも攻撃が可能になるという陰陽術。「吾是天帝所使執持金刀。非凡常刀。是百錬之刀也。一下何鬼不走、何病不癒。千妖万邪皆悉済除」(この刀は天帝の持つ金刀である。普通の刀ではない。百錬の霊剣である。(この剣)一振りの下、いかなる鬼も逃げないという事があろうか。いかなる病も癒されないというのか。妖しきモノ、邪はみな悉く取り除かれる)という呪文を唱える。


「禹歩」

 足で大地を踏みしめて呪文を唱えながら千鳥足様に前進して歩く呪法。基本は北斗七星の柄杓方を象ってジグザグに歩くものであるが、九宮八卦の九星配置を象って歩くやり方や、片足を引きずりながら歩いて地面に図形を描くといったものもある。


「方違え」

 陰陽術の基礎となった陰陽道の風習に外出や造作、宮中の政、戦の開始などの際、その方角の吉凶を占い、その方角が悪いといったん別の方向に出かけ、目的地の方角が悪い方角にならないようにする「方違え」という風習を基に完成した特定の方位神がいる方向に対して意識を向けられなくする術。


「奇門遁甲」

 中華の「式占」の一種を戦闘用に改変したもの。分岐点において特定の方角に意識を向けさせる、あるいは向けさせないという術で、術には遁甲盤を使用する。


「迷界方陣」

 土御門遥の祖父にあたる土御門有人が陰陽術「方違え」に「奇門遁甲」を加えて完成させた術。この術の発動により、特定の道順を踏んで目的地に到達した場合にはその目的地を認識することが可能になるが、指定された正規の道順を踏まなければ目的地を認識することができなくなる。


「霊符」

 陰陽五行エネルギーを込めた符で、様々な効果を発現させることができる。身体強化から自然現象の強制発生に至るまでなんでもござれ。

 ・「護光結界」

  特定の霊符を複数枚使用して展開できる結界の一つ。物理防御と邪を払う効果を持つ結界。

 ・「遮音結界」

  特定の霊符を複数枚使用して展開できる結界の一つ。遮音性に秀でた結界。

 ・「護光障壁」

  特定の霊符を一枚使用して展開できる障壁の一つ。物理防御と邪を払う効果を持つ局所的な障壁を展開する。これが大規模化したものが「護光結界」。

 ・「十二天結界」

  「式神縛呪」によって使役する思業式神の最高位に位置づけられる十二天将と十二月将のうち、十二天将を顕現するのに必要な符、「十二天将符」を全て使った究極の結界術。呪は「貴人、騰蛇、朱雀、六合、勾陳、青龍、天空、白虎、太常、玄武、太陰、天后、十二天将の力を束ね、神の加護持つ結界を現出せよ」。

 ・「灼熱赤符」

  火属性の陰陽五行エネルギーを込めた霊符。武器に火属性を付与する。


「陰陽境界」

 陰陽五行エネルギーを束ねて左の人差し指に溜めて一線を引くことで妖や魑魅魍魎などといった存在を突破できなくする陰陽術。

 陰陽五行エネルギーを更に注ぐことで物理的な防御へと昇華させることも可能。呪は木剋土、土剋水、水剋火、火剋金、金剋木……陰陽五行の力を束ね、一線を引け」。

 範囲を限定すればより強固な結界を展開することができる(局所盾)。その際の呪は「木剋土、土剋水、水剋火、火剋金、金剋木……陰陽五行の力を束ね、一線を引け。境界を束ねてあらゆる禍いから我が身を守れ」。


「五行氾濫之災禍」

 広範囲の地殻に影響を与える陰陽術の奥義。


・東洋呪術

 かつて九州地方に拠点を置き弧状列島を支配しようとした邪馬台国の女王卑弥呼が編み出した邪悪な法。

 呪いそのものを無理矢理利用するという非常に危険なもので、代償を伴うことも少なくない。

 師匠は邪馬凉華。


「蠱毒」

 呪いが付与された蟲を操り災いをもたらす東洋呪術。邪馬家の十八番。「蠱毒」によって生まれた蟲は巨大化する。


「蠱毒之太刀」

 「蠱毒」の派生系で「蠱毒」によって生み出した蟲を殺すことで膨大な呪いの力を武装に宿すというもの。


「三彭尸鬼」

 「蠱毒」によって生み出した究極の蟲を使用する東洋呪術。宿主の感情を増幅させる蟲を寄生させるというもの。

 蟲は感情を増幅させ共生しつつ少しずつ宿主を浸食し、遂には宿主を完全に乗っ取ってしまう。


「言縛齎死」

 「蠱毒」と同じく卑弥呼の時代から存在する呪術。対象に術者が設定した特定の情報を発した時に自害させる呪いをかける。


「呪言」

 言葉によって対象を縛る呪術。「言縛齎死」もこの術の一種である。「言縛齎死」完成の過程で生み出され、卑弥呼の娘である臺與の時代から盛んに研究され始めた。この術を最も得意としたのは卑弥呼と臺與の子孫で邪馬家の創始者でもあった邪馬銅鏡。


「丑の刻参り」

 丑の刻に、対象とする存在の体毛を入れた藁人形に釘を打ち込むことで、その部分にリンクして同じ傷を与えるという東洋呪術。実は術に時間指定が含まれていないため丑の刻以外にも呪術を使用することができる。中古の時代に完成した呪術で卑弥呼の時代には存在しなかった。


「牡丹灯籠」

 強力な幽霊を寄せ集める灯籠を使用して寄せ集めた幽霊によって相手の陽の気を吸収し、衰弱死させるという東洋呪術。魂魄の中で地に染み付いた魄に干渉するものなので、人が多く死亡して魄の量が多い場所の方が効果を発揮する。近世の時代に完成した呪術で卑弥呼の時代には存在しなかった。


・霸闘見気戦闘術

 気を纏い強化する武装の気、気を読むことで周囲の状況を知ることができる見聞の気、その二つの気を極めた先にある霸者の気の三つのいずれかを利用した戦闘法を指す概念。意志の力を具現化した身体エネルギーを扱う。

 武装の気に分類されるものには体を硬化させる金剛闘気、強力な膂力を得る剛力闘気、速度を上昇させる迅速闘気、体の自己治癒力を上昇させる治癒闘気の四種類があり、これらの内の金剛闘気、剛力闘気、迅速闘気を束ねたものが武装闘気と呼ばれるものである。

 闘気は肉体や武器に纏わせることしかできないが、武装闘気には全身を硬化させるだけではなく直接相手に触れずに武装闘気を衝撃波として放つことで吹き飛ばす武気衝撃、相手の身体に直接武装闘気を流し込むことで内部から敵の身体を破壊する武流爆撃など様々なバリエーションがある。また武装闘気には他の闘気を遮断する絶縁性質を有しており、どの闘気を遮断するかは純度によって選択可能。武装闘気を極めた先にある裏の武装闘気については他の闘気と同じく今なお謎が多いが、その派生の一つとして武装闘気を武器の形に変化させる武装器というものがあることが判明している。

 また、剛力闘気、金剛闘気、迅速闘気の上位互換として神攻闘気、神堅闘気、神速闘気が存在することが判明しており、各種闘気を武装闘気とは別に操作できる術を身につけた上で、個々の闘気の熟練度を上げ、それぞれの闘気の極致の形を詳細に思い浮かべることで闘気の純度を変化させ、最高純度に高めることができる。この三つの闘気は後述の神光闘気と共に神闘気と呼ばれている。

 治癒闘気は治癒の力を持つ闘気の一種で、太陽の光と同質の生命エネルギー的なものである。そのため、吸血鬼や太陽光を苦手とする種族の場合、肉体がダメージを受けることになる(自分の治癒闘気でも)。水や金属を伝導させることが可能であり、自身の治癒以外にも他者の治癒や攻撃手段として用いることができる(過剰に与えると失神や最悪の場合は死亡することがある)。自身の治癒に使うものを内活闘気、他者の治癒・攻撃に使用するものを外活闘気と呼び区別する。

 治癒闘気の究極系は神光闘気と呼ばれ、恒星の光と同じ性質のエネルギーを最大まで強化することで治癒の力として使うことはできなくなった代わりに攻撃版の外活闘気として使う場合は治癒闘気以上の威力が見込めるようになった。威力が強過ぎるため吸血鬼じゃない場合でも火傷するほどの力を持っているため、纏わせる場合は武装闘気を併用が必須。

 見聞の気、通称見気は気を読む技術で、鍛えることで視界に入らない相手の位置、数、行動が読めるようになるが、更に鍛えることでは未来視や他者の心を読むこと、生き物の感情を感じ取るなどの領域に達することができる。最終的には霸者の気に至ることができるものが持つ『王の資質』を見ることができるようになる。見気を極めた先にある裏の見気には心を凍てつかせることで相手に心を読まれないようにする拒読心、気配を極限まで消すことで自らを希薄にすることで見気を掻い潜る薄隠気、意図的に殺気を発生させることで見気を騙すダミーを作り出す分気体が存在する。

 『王の資質』を持つ者だけが到達できる霸者の気は霸気と一般的に呼ばれる。『王の資質』は所謂カリスマ性を持つ存在とイコールであり、この資質を持つ者は必ず上に立つ存在になる。

 圓達の闘気の師匠は赤鬼小豆蔲。


「覇道の霸気」

 本質的に覇道の霸気と求道の霸気は同じもの。それが外部へと放たれ、破壊をもたらすものが覇道の霸気と呼ばれる。

 相手を威圧することで自分の実力よりも遥かに劣る実力を持つ相手を気絶させることができる他、武装闘気、見気に上乗せすることでその上限を突破することも可能である。圧倒的実力を持つ者の覇道の霸気の場合は周囲の環境にも影響が及び、直接物理的なダメージを与えることすら可能になる。

 覇道の霸気を更なる段階まで高めた先にあるのは他者や世界の形を自分が望むように改変する能力。周囲を取り込む空間を展開したり、自分を中心に一部分だけを異界にすることも可能だが、その最果ての領域に行き着いた時、自分の霸気の及ぶ範囲の既存の世界法則を、自らの法則で上書きし自分の望むままに上書きすることが可能となる。

 この領域は覇道神と呼ばれ、相手より力が勝れば自らの意思力を突き通すことができる。例えば「あらゆる攻撃を無力化する」という効果を貫いて相手にダメージを与えることが可能。最終的に自分以外の全てを塗りつぶし世界そのものを変えてしまうことも可能であり、覇道神同士の戦いは文字通り世界を塗り替える力のぶつかり合いとなる。


「求道の霸気」

 本質的に覇道の霸気と求道の霸気は同じもの。それが内側に宿り、強化や変質を引き起こすものが求道の霸気と呼ばれる。

 霸気をその身の内部に纏うことで肉体変化や特殊能力の付加が可能となる。

 求道の霸気を更なる段階まで高めると自分に対する敵対者の干渉を無効化し、独立した個として存在することができるようになる。発現している最中は世界から独立した存在となり、基本的に己と接触しなければ外界に影響を与えることが無くなる。

 この究極系は求道神と呼ばれ、世界から外れた完全永遠の存在となる。例え世界を塗り潰すほどの覇道神の干渉を受けてもその影響を全く受けなくなる。


「魂魄の霸気」

 霸者の気の段階の一つ。魂の根幹に根差す力で、気そのものを己の根源たる象へと近づけて、変化させる力。つまり、魂の形を顕在化させる力のことを指す。

 魂魄の霸気にも先が存在し、その先を見出す方法が【再解釈】と【拡大解釈】である。

 【再解釈】とは魂の形を更に解釈し直すもので、【拡大解釈】はそこから連想した能力を得るというもので、いずれも一系統しか使えず極めて限定的な効果しか持たない霸者の気の幅を広げることができる。


 ローザ

 【解釈】は鏡写して自分が見た魂魄の霸気や自分が受けた魂魄の霸気を同レベルで自在に操る《鏡》。【再解釈】で《鏡》、《太陽》、《巫女》の効果を有する《天照》へと変化し、その後【再々解釈】で《天照日孁大御神アマテラス・ヒルメノオオミカミ》へと再編された。

 鏡写することにより、自分が見た魂魄の霸気や自分が受けた魂魄の霸気を同レベルで自在に操る《魂映鏡》、無数の鏡を生み出す《神聖鏡》、自らの体を光そのものに変えることが可能になり、光速以上の速度での攻撃や光の操作が可能になる《太陽神》、黄金の烏の像を顕現する《金色八咫烏》、巫女の姿へと変化し、結界や障壁の展開が可能になる《天ツ巫女姫》、人と人とを結ぶ縁や因縁を可視化し、自在に立ち切ることや結び直すことができるようになる《縁の神》の六つとなった。


「魔皇魔剣・絆縁遡断」

 『這い寄る混沌の蛇』の「絆斬り」を取り入れた《天照日孁大御神アマテラス・ヒルメノオオミカミ》の《縁の神》の力と創世級(ジェネシス)の武装固有特技の「魔皇魔剣」を組み合わせた因果干渉系奥義。

 対象との絆を断ち切ることで過去に遡ってその繋がりを抹消し、歴史の修正力を利用して事象を改変することができる。


 欅、梛、樒、椛、槭、楪、櫻

 【解釈】は欅、梛、樒、椛、槭、楪、櫻と姿も自我も分かれた七人を同一個体と定義することを根底とし、同一個体であるが故に個々の個体の位置の交換や基軸として設定した個体の元への転移といった芸当を可能とする《昴》。奥の手として同一個体と定義された欅、梛、樒、椛、槭、楪、櫻の融合――魂絆融体を行うことができる。


 カリエンテ

 【解釈】は感情を昂らせる度に力を増し、攻撃技を放つ度に攻撃力を増していく《情熱攻勢》と指で銃の形を作り、《情熱攻勢》で生じたエネルギーを赤い弾丸へと変化させて撃ち込み強化する《情熱装填》。


 スティーリア

 【解釈】は敬愛する主人である圓が自らを討ち取る際に使用した技「殺戮者の一太刀エクスターミネーション」を再現する《暗殺者》。【再解釈】により愛する者への愛を燃やすことで力を際限なく引き上げていく《親愛》が追加され、《白氷竜》へと変化した。


「《ローザ様に捧げる殺戮者の一太刀エクスターミネーション》」

 《親愛》の力によってスティーリアのローザへの燃え盛る愛が宿って強化された「殺戮者の一太刀エクスターミネーション」。本家の「殺戮者の一太刀エクスターミネーション」を遥かに超える威力を誇る。


 アクア

 【解釈】は全ての能力を最低でも一段引き上げる《昇華》。その効果は自身だけではなく周囲にも及ぶ。【再解釈】で前世オニキスを象徴し、《強化》、《黒騎士》、《騎士団》の効果を有する《漆黒騎士》へと変化した。

 《黒騎士》は圧倒的な防御力を持つ他に、武器となる漆黒の剣を連動して振るうこともでき、使用者自身の動きに連動する黒い騎士のような形の黒いオーラを纏うというもので、《騎士団》はかつての漆黒騎士団のメンバーを模した漆黒の騎士団を作り出すというもの。【拡大解釈】で《昇華》から【再解釈】へて変化した《強化》に正の強化《昇華》以外の負の強化《弱体化》が加わった。

 その後、更なる【再解釈】によって《強化》、《黒騎士》、《王国》の三つの力を持つ《月下王国》へと変化した。《王国》はこれまで漆黒騎士団のメンバーに限定された《騎士団》をフォルトナ王国の友人や仲間達に広げたもので、漆黒の幻影を憑依させることで強化できる対象が増えた。


 オニキス

 【解釈】は全ての能力を最低でも一段引き上げる《昇華》。【再解釈】で《強化》、《騎士団》の効果を有する《漆黒騎士団》へと変化した。

 《騎士団》は漆黒騎士団のメンバーを模した漆黒の騎士団を作り出すというもの。【拡大解釈】で《昇華》から【再解釈】へと変化した《強化》に正の強化《昇華》以外の負の強化《弱体化》が加わった。

 アクアが前世の漆黒騎士団と騎士団長のオニキス自身を象徴するのに対し、こちらは大切な漆黒騎士団の仲間を象徴し、仲間を強化することに主眼を置いているため、《黒騎士》が存在しない。


 ディラン

 【解釈】は影への干渉が可能になる《影》。【再解釈】で影への干渉が可能になる《影》と《影の世界》で影を生じさせる《白影》の二つの効果を持つ《両影》へと変化した。また【拡大解釈】によって実体ある存在に付き従う存在である他者の影を複製し、相手と全く同じスペックの影を作り出す、本来実体の動きに従って動く影という概念そのものに干渉し、影を動かすことで実体を動かすといった応用を得た。後者の《影軀逆転》を使って放つ斬撃は捨て身ながら圓式基礎剣術に迫るほどの速度に至っている。


 ファント

 【解釈】は圧倒的な防御力を誇る巨大な鎧を生成する《巨大鎧》。【再解釈】によって武装の生成が可能になり、《武装》と《巨大鎧》の効果を有する《鎧武者》へと変化した。

 ディランがアクアの影として支えるというあり方を目指したのに対し、ファントは仲間を守れるだけの力を求めたため、結果として守備寄りの魂の形となった。


 ラインヴェルド

 【解釈】は光から作り出されたような七千七百七十七本の白い羽の意匠が施されたナイフを使い、ナイフから別のナイフがある地点に転移することができる《転移》。三次元的な空間を支配し、限定的でありながらも瞬間移動することができる《蒼穹の門(ディヴァイン・ゲート)》とナイフによって生み出した光の円同士を結びつけ、展開した光の範囲内にあるものを同じ範囲内に高速転送する《支配者の門域(ディヴァイン・ゲート)》の二種類に分岐する。


 バルトロメオ

 【解釈】は無数の剣を顕現し、縦横無尽に攻撃を仕掛けることができる《剣》。【再解釈】で戦騎士の鎧型のエネルギーを纏う《幻騎士》、高エネルギー体の幻騎士を実体化させる《闘騎士》、無数の剣を召喚する《剣》を有する《戦騎士》へと変化した。


 カノープス

 【解釈】は一時的に周囲の人間の限定的な認識に干渉する《認識阻害》。【再解釈】で認識した範囲に瞬間移動する《姿眩瞬移》と一時的に周囲の人間の限定的な認識に干渉する《認識阻害》の二つの効果を持つ《暗殺公爵》へと変化した。《姿眩瞬移》は視界だけに留まらず、見気で捕捉した範囲にも転移可能。


 メネラオス

 【解釈】は擬似的に霊魂を作り上げる《創怨魂》。


 ネスト

 【解釈】は視界内の何処かに転移すると同時に、その場所に自分の残像を設置する《陽炎》。


 ジーノ

 【解釈】は無数の炎を飛ばし、炎から炎へと飛び移る《移火》。


 ダラス

 【解釈】はこれから訪れるであろう未来の時間での速度を前借りして加速し、その時間の凝縮によって、時間干渉以外の一切のダメージを寄せ付けない、擬似的な『強欲』の権能のような効果を発揮し、その剣は光の速度に匹敵するほどの速さに至る一種の無敵モードになる《羅刹那》。その無敵が解かれた瞬間、代償とした時間の反動が一気に襲い掛かって鈍足(スロウ)状態に陥るという欠点がある。


「《三千大千阿修羅刹道》」

 凝縮が加速し、膨大な時間が膨大な金色のオーラと化して自身とその剣に宿らせる。たった一振りの斬撃に自身の人生の全てと《羅刹那》を乗せて放つ究極の斬撃。


 アンタレス

 【解釈】は「必ず相手を刺し貫く」という結果のみを得るために投げられたのと同時に貪欲に敵を串刺しにするために飛んでいく無数の串のような細剣を創り出す《飛刺突剣》。


 アリエル

 【解釈】は血中の鉄分に干渉し、鉄分を操って内部から無数の鉄針を作り出して相手を刺し貫くことができる《鐡操針》。


 エイミーン

 【解釈】は魔法容量を一切消費せず、最大八個まで魔法をストックすることができる《保管者》。【再解釈】で自身の魔法適性を十二重奏(デュオデクテット)まで引き上げる《唱者》と《保管者》を有する《奏者》へと変化した。


 マグノーリエ

 【解釈】は異世界ユーニファイドの精霊を仮の名を与えず、実体化させず、精霊を適性のないものにも見えるように可視化する《精霊視》。


 プリムヴェール

 【解釈】は白い虹のような七つの輪を生じさせる《月虹》。白い虹にはそれぞれ物理攻撃上昇、物理防御上昇、魔法攻撃上昇、魔法防御上昇、状態異常無効化、自己治癒促進能力、月属性魔法威力上昇の効果がある。【再解釈】により自身の捉えた範囲に斬撃を含めあらゆる物体を瞬時に転移させる《転送》を追加した《森精騎士》へと変化した。


 ラル

 【解釈】はあらゆる観測を掻い潜り、一方的な攻撃が可能とする《幻魔》。連続使用はできない。


 オルパタータダ

 【解釈】は漆黒の魔法陣を展開する《冥府門》。事前に魔法陣を展開しておくことで門と門を繋いだ転移も可能だが、基本的には《冥府門》によって生じる冥域という領域から穴を開けて移動する。


 シューベルト

 【解釈】はあらゆるものを破壊する破壊の概念を宿す《大魔王》。黒いオーラのようなものが包み込み、燃え盛るように溢れ出してから収束し、シューベルトの剣に破壊の概念が宿る。

 破壊の概念を宿す武器はあらゆるものを破壊することが可能。ただし、覇道の霸気を極めない限りは剣で切り裂かない限り破滅をもたらすことはできない。

 応用で、剣で空間を破壊することで衝撃を発生させることも可能。とはいえ、現時点では剣の間合いでしか破壊を引き起こすことはできない。


 ティアミリス

 【解釈】はシューベルトと同じあらゆるものを破壊する破壊の概念を宿す《大魔王》。黒いオーラのようなものが包み込み、燃え盛るように溢れ出してから収束し、シューベルトの剣に破壊の概念が宿る。

 破壊の概念を宿す武器はあらゆるものを破壊することが可能。ただし、覇道の霸気を極めない限りは剣で切り裂かない限り破滅をもたらすことはできない。

 応用で、剣で空間を破壊することで衝撃を発生させることも可能。とはいえ、現時点では剣の間合いでしか破壊を引き起こすことはできない。


 モネ

 【解釈】は攻撃を浴びて痛みを感じる度に力を上昇させていく《耐攻者》。【再解釈】を経て互いが攻撃を受ける度にその双方の力を上昇させていく《耐攻共振者》へと進化した。


 ヴァーナム

 【解釈】は攻撃を浴びて痛みを感じる度に力を上昇させていく《耐攻者》。【再解釈】を経て互いが攻撃を受ける度にその双方の力を上昇させていく《耐攻共振者》へと進化した。


 ポラリス

 【解釈】は霸気が肋骨のような形を作り、骨格が生成され、骨格を覆う形で人の形を取り、最後に青い鎧を身に纏うことで完成する《蒼騎士》。防御メインの魂魄の霸気で圧倒的な硬さを誇るが、《蒼騎士》自身の剣よりは脆い。


 ミゲル

 【解釈】は上空から光と化した覇王の霸気である無数の漆黒の光条を降らせて光の柱を構築する《天罰》。


 ジョナサン

 【解釈】は分裂することで偽物ではないもう一人の自身を創り出す《落花生》。


 ヴェルディエ

 【解釈】は覇王の霸気を天、沢、火、雷、風、水、山、地の属性に変化させる《卦掌》。


「震雷八卦掌」

 覇王の霸気の黒稲妻を纏わせて掌底を放つ。


「巽風八卦掌」

 覇王の霸気の黒稲妻を黒い風に変化させ、掌底から黒い竜巻を放つ。


「離火八卦掌」

 覇王の霸気の黒稲妻を黒い炎に変化させ、無数の炎の竜を掌底から放つ。


「艮山八卦掌」

 覇王の霸気の黒稲妻を黒いオーラに変化させる。どっしりと構えたヴェルディエの全身を包み込むように漆黒のオーラを纏い、硬さと重さを込めた掌底を放つ。


「坤地八卦掌」

 覇王の霸気の黒稲妻を黒い岩に変化させる。獣王決定戦では「艮山八卦掌」と組み合わせて空中に浮かせた無数の岩を高威力の掌底打ちで次々と放った。


「坎水八卦掌」

 覇王の霸気の黒稲妻を黒い水に変化させる。掌から奔流の如く放つ。


「乾天八卦掌」

 覇王の霸気の黒稲妻を空間を歪ませる黒いオーラに変化させる。空間を削り取る掌底。


「兌沢八卦掌」

 覇王の霸気の黒稲妻をキラキラと輝く黒いオーラに変化させる。治癒の属性で掌を打ち込んだ相手を回復させる。


 メアレイズ

 【解釈】は《戦兎》。【再解釈】により《月夜の天兎》に至った。

 《戦兎》は身体強化によって筋力を上昇させる《暴兎》、耐久力を上昇させる《防兎》、体を軽くして身軽な動きを可能にする《軽兎》、敏捷を上昇させる《俊兎》、聴力を上昇させる《兎耳》、危機的状況の時に幸運が発生する《兎足》、奥の手の狂化して全身のリミッターを解除することで戦闘力を飛躍させ、血を浴びる度に戦闘力と生命力を底上げし、瞬時に負った傷を癒す《狂兎》の効果がある欲張りセットな魂魄の霸気。メアレイズは本来自我を失いかねない《狂兎》を完璧にコントロールできる。

 《月夜の天兎》に至った際には戦場の広範囲の状況を詳細に見通せる《天ツ瞳》を獲得した。


 ディグラン

 【解釈】は英雄覇気という抵抗力が弱ければ術者に屈服して心酔してしまうほどの圧倒的な魔法闘気を対象に纏わせる《英雄王》。


「英雄覇纏」

 抵抗力が弱ければ術者に屈服して心酔してしまうほどの圧倒的な魔法闘気を武器に纏わせる。


 バダヴァロート

 【解釈】は《海皇》。対象した地点を中心に大量の水を発生させ、目標が動いたとしても、その目標と同時に移動する水のフィールドを形成する《海域》と、超空洞現象スーパーキャビテーションを利用して亜音速で移動することが可能になる《海泳》、魂魄の霸気の水を瞬時に凍らせる《凍碎》の三つから成る。


凍碎(ギャチャーレ)

 相手を凍らせてから攻撃することで敵を粉砕する。


海王の三叉薙ポセイドン・ホリゾンタリー大波撃(ハイパーウェイブ)

 武装闘気と覇王の霸気を魂魄の霸気により生じた水に注ぎ込んだ状態で、激流を纏った三叉槍で薙ぎ払う。


 ソットマリーノ

 【解釈】は液体を掌握する《海握》。大気中や海中、生物内の水に干渉して水の内部に衝撃波を伝達させることができる。

 使い方によっては、液体である水を掴んであたかも固体のように扱うことができる。


 ボルティセ

 【解釈】は無数の獰猛な氷の鮫を作り出して攻撃する《凍鮫》。


 シレーヌ

 【解釈】は全ての海洋生物と言葉を交わすことができる《人魚姫》。


 シャードン=ピストリークス/ティーチ・ジーベック・ロッコ

 【解釈】は《鰐》。記憶こそ失われたが世界を越えた魂に刻まれたものは消えていない。

 形状は燃え盛る炎の斬撃という形で、斬撃が鰐の形なのは恐らく前世のティーチの鰐との縁に由来するもの。その炎の斬撃にはあらゆるものを切り裂く力がある。

 技名は「炎の殺戮剣(ジェノサイド)」。


 レジーナ

 【解釈】は回復魔法で本来は修復できない無機物も治癒が可能になる《修復》。


 リィルティーナ

 【解釈】はフェンリル、或いはミゼーアを象った魂が具現化した《狼》。淡い青黒い輝きを放つ骨格から肉や皮膚の形成を経て狼の姿形をした鎧のようなものを纏う。

 第一の戒め(レージング)第二の戒め(ドローミ)第三の戒め(グレイプニル)の三段回の戒めによって封じられている。


 イリーナ

 【解釈】は重ね合わせの事象から望んだ結果を選び取る、つまり一 パーセントでも可能性があれば、その確率を百パーセントにすることが可能な《箱猫》。


 プルウィア

 【解釈】はあらゆる水分に干渉し、操作する《秋水》。


 ヴァケラー

 【解釈】は百発百中でどんな風に投げても必ず手に戻ってくるブーメランを作り出す《飛去来》。


 トーマス

 【解釈】は死と同時に霊の核である「阿頼耶識」の種子を用いて自身を完全な形で再生する《阿頼耶識》。使用後十分間は闘気を使用することができなくなるという弱点が存在する。


 レイティア

 【解釈】は光を纏った銀色の長髪を風に靡かせる法衣を纏い、光を背負った絶世の美青年の姿をした神の化身を作り出す《聖神顕現》。

 フォティゾの化身にはレイティアと魔力を共有するという能力がある。


 アスカリッド

 【解釈】は見気を使わなければ捉えることができない分身を作り出す《四天魔女王》。この分身は闘気を纏った攻撃しか通用しない。


 桃郷燎験

 【解釈】は光から作り出されたような七千七百七十七本の金色の羽の意匠が施されたナイフを使い、ナイフから別のナイフがある地点に転移することができる《神域の門(ディヴァイン・ゲート)》、霊力を魔力へと変化させる《神魔変転(フォールン・ヌーメン)》を持つ


・八技

「俊身」

 一瞬にして地面を十回以上蹴って移動する。


「空歩」

 一瞬にして地面を十回以上蹴って空中を歩く。


「幻身」

 緩急をつけることで残像を生み出す歩法。


「絶音」

 音と気配を絶つ歩法。


「鋼身」

 身体を鋼鉄を凌駕する硬度に変える。


「刃躰」

 手や足を刃に見立て、超人的脚力や腕力で放つ飛ぶ斬撃。


「白指」

 指を突き出し、超スピードで相手の身体を貫く突きの技。


「紙躱」

 相手の攻撃を最低限の動きでひらひらと紙のように躱す。


・仙術

 調息法を使って自己の身中に丹を生成する内丹術と、その力を利用した近接格闘術の総称。また、解脱までのプロセスでもある。

 この末に到達できるのが天仙、地仙、尸解仙であり、副次的効果で仙氣と呼ばれる力を利用して神通力と呼ばれる力を使うことができるようになる。闘気戦闘術との類似点が多い。


・神境智證通/神足通

 仙術の一つで神通力の一つに数えられる。両足に仙氣を纏うことで通常では考えられない速力や跳躍力を得る。極めれば瞬間移動すら可能となり、空中歩行や縮地も可能となる。より正確に言えば瞬間移動というより十万億土すらも一瞬にして移動する究極の縮地であって、他の世界への転移はできない。


・天耳智證通/天耳通

 仙術の一つで神通力の一つに数えられる。両耳に仙氣を纏うことであらゆることを聞き分けることができる驚異的な聴力を得ることができる。


・他心智證通/他心通

 仙術の一つで神通力の一つに数えられる。他者の心を知る読心術。心の透視とも言える能力で、その人が何を考えているかを見通せる力だが、心を閉ざしている場合は知ることができない。また、応用で意思疎通のできない動物や草木の心を見通すこともできる。万物の心の声を聞く力で仙氣を纏う場所は心。


・天眼智證通/天眼通

 仙術の一つで神通力の一つに数えられる。単なる視力増強に留まらず、普通の人の目には映らない世界のことが見え、自分自身と他人の過去から未来へと流れていく光景を時間に沿って、或いは逆らって見ることができる。仙氣を纏う場所は両目。


・金剛智證通/金剛通

 仙術の一つで神通力の一つに数えられる。仙氣で体を硬化させることにより防御力を上昇させる。一極集中させない限りはダメージを負ってしまうほど防御力はあまり強くない。


・耐魔智證通/耐魔通

 仙術の一つで神通力の一つに数えられる。仙氣で体を硬化させることにより物理以外に対する防御力を上昇させる。ただし、完全に防ぎ切れるわけではない。


・剛力智證通/剛力通

 仙術の一つで神通力の一つに数えられる。手や足に仙氣を纏うことで通常では考えられない膂力を得る。


・内活智證通/内活通

 仙術の一つで神通力の一つに数えられる。仙氣を身体中に巡らせることで肉体の治癒力を高める。


・原初魔法/法術/白魔法

 精霊と契約を交わし霊輝(マナ)と呼ばれるエネルギーを精霊に手渡して発動する術。発動には精霊との親和性が必要となる。

 精霊は大気中の霊輝(マナ)を糧に存在している。精霊が精霊だけで自己完結しないのは、人間が霊輝マナを溜めておける霊輝マナ保有力を持っているからであり、人間が誰しも持ち合わせるこの霊輝(マナ)保有力によって溜められた霊輝(マナ)を精霊に供給することで、精霊は存在するために必要な最低量の霊輝(マナ)を超える霊輝(マナ)を獲得することになり、その膨大な霊輝(マナ)を利用した事象改変をお礼として引き起こしてくれるというのが、原初魔法のメカニズムである。

 師匠は九重勇悟。


「雷精-黒稲妻-」

  雷の精霊に霊輝(マナ)を供給することで発動できる原初魔法の一つ。破壊力を持つ黒い稲妻を放つ。


「雷精-黒稲妻・纏-」

  雷の精霊に霊輝(マナ)を供給することで発動できる原初魔法の一つ。全身に黒雷を纏うことによって、身体能力を飛躍的にアップする。


「雷精-黒稲妻・壁-」

 雷の精霊に霊輝(マナ)を供給することで発動できる原初魔法の一つ。黒雷の壁を作り出す。


「火精-爆裂灼熱-」

  火の精霊に霊輝(マナ)を供給することで発動できる原初魔法の一つ。爆発し、灼熱の焔で対象を焼き尽くす。


「火精-灼熱-」

 火の精霊に霊輝(マナ)を供給することで発動できる原初魔法の一つ。小さな炎を発生させる。


「氷精-極寒の防壁-」

 氷の精霊に霊輝(マナ)を供給することで発動できる原初魔法の一つ。氷の防壁を作り出す。


「氷精-氷の弾丸(アイスブリッド)-」

 氷の精霊に霊輝(マナ)を供給することで発動できる原初魔法の一つ。即席の氷の弾丸を作り出す。


「氷精-冷気生成-」

 氷の精霊に霊輝(マナ)を供給することで発動できる原初魔法の一つ。冷気を発生させる。


「土精-金剛の床ディアマンテ・フローリング

 土の精霊に霊輝(マナ)を供給することで発動できる原初魔法の一つ。土をダイアモンドへと性質変化させる。


水精霊の暴流ハイドロ・アクシズバースト

 大いなる業(アルス・マグナ)で実体を持った水の精霊琉璃の技。大量の水を止め処なく発射して水圧で対象を撃破する。


・精霊顕在化

 原初魔法、法術、白魔法などと呼ばれている技術の最上位能力の一つ。《聖法庁(ホーリー)》では支部長クラス以上のみが使用できる。

 通常は目に見えない精霊と契約を結び、霊輝(マナ)を供給することで発動できる原初魔法だが、上位者は霊輝(マナ)を与えることで精霊を物理的存在として顕在化させることができる。それにより、より精密な霊輝(マナ)運用が可能になり、原初魔法の威力そのものも上昇する。


大いなる業(アルス・マグナ)

 原初魔法と陰陽術を基盤にしているが、そのどちらにも分類されない特殊な技術。銀霊(マグヌム・オプス)というエネルギーによって引き起こされる。『名付け』もその一つで銀霊(マグヌム・オプス)によって引き起こされる一連の『奇跡』が大いなる業(アルス・マグナ)と呼ばれている。形成の書[セーフェル・イェツィラー/סֵפֶר יְצִירָה]が世界を作る設計図だとして、銀霊(マグヌム・オプス)は世界創造の素材、大いなる業(アルス・マグナ)は世界創造という作業を指すという仮説も立てられるほどのとんでもない力。ただし、その力は魔法ほど自由に使えるという訳ではなく、十全な使用には形成の書[セーフェル・イェツィラー/סֵפֶר יְצִירָה]が必要だと思われる。ローザの予想では既に奈留美の手に堕ちている可能性が高い。


・瀬島新代魔法

 原初魔法と原初呪術を元に異世界の技術を取り入れて完成した新時代の魔法。自身の霊輝(マナ)によって直接事象改変を行う技術。

 発動には事象改変能力、つまり事象改変に必要な演算を行えるだけの魔法演算能力が必要になる。

 重力子(グラビトン)に干渉することで重力相互作用に影響を与えるもの、光子(フォトン)に干渉することで電磁相互作用に影響を与えるもの、グルーオンに干渉することで強い相互作用に影響を与えるもの、ウィークボソンに干渉することで弱い相互作用に影響を与えるもの、タキオンの超光速で運動するの力を使って過去にタイムスリップするもの、エントロピーの増大則に干渉することで、煩雑なエネルギーの中から純粋なエネルギーを取り出して再利用するものなど科学理論を魔法によって再現したもの、あるいは物理法則を逸脱したものなどなど様々なものが存在し、その全てが新代魔法に分類される。

 師匠は瀬島香澄。


「瀬島新代魔法――四次元顕現」

 発生させる四次元空間と三次元の空間を繋ぐ効果を持つ瀬島新代魔法。


「瀬島新代魔法――重力操作」

 自然界の四つの力という別名を持つ基本相互作用の一つである重力相互作用に影響する重力子に干渉する一連の魔法。強力になるとブラックホールすら発生させる。


「瀬島新代魔法――電磁操作」

 自然界の四つの力という別名を持つ基本相互作用の一つである電磁相互作用に影響する光子に干渉する一連の魔法。電気を発生させて操作する系統と磁力を発生させて操作する系統に分かれる。


「瀬島新代魔法――斥力の刃」

 電磁操作系に分類される瀬島新代魔法。クーロン引力を中和して斥力のみを顕在化させる。


「瀬島新代魔法――耐核結界」

 化野の反物質爆弾から身を守るために香澄自身が構築した瀬島新代魔法。放射線を百パーセントカットし、更に反物質爆弾の破壊力でも砕けない結界を構築する。


「瀬島新代魔法――放射線無害化」

 化野の反物質爆弾から身を守るために香澄自身が構築した瀬島新代魔法。放射線を無害な可視光に変換することで無力化する。


・聖術

 神界の天使と契約を交わし、或いは融合し、その力を発動する力。

 師匠は九重勇悟。


「天使憑身」

 天使と融合し、その力を借り受ける技。個人で天使の力を引き出せる適正がある場合は融合しない状態でも使用することができる。


「天使憑身-熾天使モード」

 「天使憑身」の派生で究極系。天使の最高位である熾天使の力をその身に宿す。


「炛燦之大劔」

 光を固めて作られた大剣を顕現する。「炛燦之大劔-煌闢-」、「炛燦之大劔-一刀-」などのバリエーションが存在。


「浄滅之光彊」

 光を固めて作られた弓矢を生み出す。光の矢を分裂させることも可能で、一つ一つの矢を完全に掌握して思い通りに動かすこともできるが、分裂させた矢を完全に制御し切ることは熾天使であっても不可能と言われている。


「炛燦之神罰」

 詠唱は「降り注げ、神罰の光条」。天使の力そのものである無数の光条が対象を貫く。光には有機物・無機物、物体の硬度・耐熱性・可塑性・弾力性を問わず、対象物は光が通り抜けられる穴を穿たれることが定義されているため、命中した以上は防御する手立てはない。攻撃は直線的なため回避は十分に可能。


「神聖結界」

 魔を斥ける効果が付与された強固な防御力を誇る結界を生成する。広く展開して閉鎖空間を生成する他、小さく展開して盾として扱うことも可能。また、人払いの効果もある。


・原初呪術

 悪魔と契約を交わし、対価を支払う代わりにその力の一部を行使する術。悪魔と融合することも可能。対象となる悪魔との契約次第では対価を支払わずに行使することもできる。

 師匠は瀬島香澄。


「悪魔憑身」

 悪魔と融合し、その力を借り受ける技。個人で悪魔の力を引き出せる適正がある場合は融合しない状態でも使用することができる。


「悪魔憑身-悪魔王モード」

 「悪魔憑身」の派生で究極系。悪魔の最高位である悪魔王の力をその身に宿す。


「天魔纏身」

 天使と悪魔と同時に融合し、その力を借り受ける技。個人で天使と悪魔の力を引き出せる適正がある場合は融合しない状態でも使用することができる。


「邪陰之大剣」

 闇を固めて作られた大剣を顕現する。「邪陰之大剣-蛇太刀-」、「邪陰之大剣-刹那-」などのバリエーションが存在。


「喰滅之闇彊」

 闇を固めて作られた弓矢を生み出す。闇の矢を分裂させることも可能で、一つ一つの矢を完全に掌握して思い通りに動かすこともできるが、分裂させた矢を完全に制御し切ることは悪魔王であっても不可能と言われている。


「邪陰之闇芒」

 詠唱は「氾濫せよ、魔界の闇芒」。漆黒の闇が地面から噴き上がる。攻撃範囲は広いが、直線的な攻撃のため、範囲外から出れば攻撃を受ける心配はない。


「邪陰之結界」

 聖なるものをを斥ける効果が付与された強固な防御力を誇る結界を生成する。広く展開して閉鎖空間を生成する他、小さく展開して盾として扱うことも可能。


・五十嵐流

 江戸時代から続く五十嵐流道場。元々は太刀術、小太刀術、二刀術、抜刀術、鞘術、杖術、分銅鎖術、槍術、薙刀術、体術、鉄扇術、弓術、騎馬術、泳術、歩術の五十嵐流十四芸を継承してきたが、江戸末期頃から武士の数が極端に減って侍局に所属するものだけとなったため需要が減り衰退。

 現在は太刀術、小太刀術、二刀術、抜刀術、鞘術、歩術、体術が残り、更に刀関係が刀術に、歩術と体術が体術に纏められた結果、五十嵐流二芸という形になっている。近年、圓達によって三割ほどが現代に蘇った。


・五十嵐流刀術

「流衝」

 五十嵐流刀術一ノ型。渾身の斬撃により、剣から発する振動波を剣を通して相手に伝え、相手の神経を麻痺させる衝撃剣。


「五光」

 五十嵐流刀術二ノ型。神速の五段突きを繰り出す。


「柳返」

 五十嵐流刀術三ノ型。相手の斬撃を逆手に持った刀で受け流しつつ、袈裟斬りを繰り出す。


「辰巻」

 五十嵐流刀術四ノ型。身体を捻りながら、その回転による遠心力を利用しつつ、下段から振り上げた刀の峰側に手を添え、突き上げるように斬撃を喰らわせる。


「霹靂」

 五十嵐流刀術五ノ型。唐竹の斬撃で相手の頭を守る防具に刀身が刺さった状態から鞘を上から叩きつけることによって真っ二つにする。


「杭打」

 五十嵐流刀術六ノ型。片腕で打った初撃の斬撃に対して もう片方の腕の力を剣の峰めがけて振り下ろすことによって 威力を増大させる。


「奇突」

 五十嵐流刀術七ノ型。相手との鍔迫り合いの状態から、死角から鞘による打撃を繰り出す。


「轆轤」

 五十嵐流刀術八ノ型。極限まで捻った体の力を利用して振るう袈裟斬り。

 

「双輪」

 五十嵐流刀術九ノ型。抜刀術から鞘による攻撃に繋げるコンビネーション技で、先に居合いで抜身で攻撃してから、鞘での一撃を放つ。


「八閃」

 五十嵐流刀術十ノ型。唐竹、逆風、袈裟斬り、右切り上げ、逆袈裟斬り、左斬り上げ、左薙ぎ、右薙ぎの順に高速で斬撃を放つ。


・五十嵐流体術

「外爆」

 五十嵐流体術一ノ型。掌底から相手を吹き飛ばすような一撃を繰り出す。


「内爆」

 五十嵐流体術二ノ型。相手に掌を押し当てて寸勁の如く一撃を叩き込む。


「嵐走」

 五十嵐流体術三ノ型。丹田に溜めた気を蹴り足から爆発させることによって爆発的な突進力を得る。


「抜足」

 五十嵐流体術四ノ型。特殊な呼吸法と歩法によって相手の脳を誤認させて自身の存在を認識させなくする。


静寂(しじま)

 五十嵐流初代、五十嵐(いがらし)蒼兵衛(そうべえ)と共に修行した(しじま)彝教(つねのり)が起こした流派。弓術、騎馬術、泳法術、薙刀術、槍術、剣術、小具足、杖術、鎖鎌術、分銅鎖、手裏剣、十手術、鉄扇術、鉄鞭術、抜刀術、柔術、砲術、隠形術、捕手術からなる静寂十九芸を完全な形で継承してきた。初代が蒼兵衛と同じ七松流の道場で切磋琢磨していたため、五十嵐流の技との類似点は多い。

 現在は武蔵国府中にある密教系の寺、照慈寺の住職、迦陵かりょう大蔵だいぞうが継承し、寺の一角で小さな道場を開いており、蛍雪栞は幼少からこの道場に通っていた。


「静寂流十九芸 剣術一ノ型 震紫電」

 静寂流十九芸剣術一ノ型震紫電。体勢を大きく変えることなく超高速の突きを放つ突きの基礎技。


「静寂流十九芸 剣術二ノ型 流刃撃」

 静寂流十九芸剣術二ノ型。相手の斬撃を逆手に持った刀で受け流しつつ、袈裟斬りを繰り出す。「五十嵐流刀術三ノ型 柳返」と同一のもの。


「静寂流十九芸 剣術三ノ型 渾衝流」

 静寂流十九芸剣術三ノ型。渾身の斬撃により、剣から発する振動波を剣を通して相手に伝え、相手の神経を麻痺させる衝撃剣。「五十嵐流刀術一ノ型 流衝」と同一のもの。


「静寂流十九芸 剣術四ノ型 兜砕斬」

 静寂流十九芸剣術四ノ型。唐竹の斬撃で相手の頭を守る防具に刀身が刺さった状態から鞘を上から叩きつけることによって真っ二つにする。「五十嵐流刀術五ノ型 霹靂」と同一のもの。


「静寂流十九芸 剣術五ノ型 鎚打衝」

 静寂流十九芸剣術五ノ型。片腕で打った初撃の斬撃に対してもう片方の腕の力を剣の峰めがけて振り下ろすことによって 威力を増大させる。「五十嵐流刀術六ノ型 杭打」と同一のもの。


「静寂流十九芸 剣術六ノ型 登竜突」

 静寂流十九芸剣術六ノ型。身体を捻りながら、その回転による遠心力を利用しつつ、下段から振り上げた刀の峰側に手を添え、突き上げるように斬撃を喰らわせる。「五十嵐流刀術四ノ型 辰巻」と同一のもの。


「静寂流十九芸 剣術七ノ型 瞬撃突」

 静寂流十九芸剣術七ノ型。神速の七段突きを繰り出す。「五十嵐流刀術二ノ型 五光」と同種の技。


「静寂流十九芸 剣術八ノ型 六花突」

 静寂流十九芸剣術八ノ型。人体の急所である目、首、心臓、肝臓、腎臓、鳩尾、金的、それらを陽動にしての両肩、両膝の十三箇所の内、六箇所を狙った六連突。


「静寂流十九芸 剣術九ノ型 双極撃」

 静寂流十九芸剣術九ノ型。抜刀術から鞘による攻撃に繋げるコンビネーション技で、先に居合いで抜身で攻撃してから、鞘での一撃を放つ。「五十嵐流刀術九ノ型 双輪」と同一のもの。


「静寂流十九芸 剣術十ノ型 渦潮斬」

 静寂流十九芸剣術十ノ型。極限まで捻った体の力を利用して振るう袈裟斬り。「五十嵐流刀術八ノ型 轆轤」と同一のもの。


「静寂流十九芸 剣術十ノ型 黄昏斬」

 静寂流十九芸剣術十ノ型。相手との鍔迫り合いの状態から、死角から鞘による打撃を繰り出す。「五十嵐流刀術七ノ型 奇突」と同一のもの。


「静寂流十九芸 剣術十一ノ型 八華閃」

 静寂流十九芸剣術十一ノ型。唐竹、逆風、袈裟斬り、右切り上げ、逆袈裟斬り、左斬り上げ、左薙ぎ、右薙ぎの順に高速で斬撃を放つ。「五十嵐流刀術十ノ型 八閃」と同一のもの。


「静寂流十九芸 剣術応用止ノ型 鋒止突」

 静寂流十九芸剣術応用止ノ型。体勢を大きく変えることなく超高速の突きを放つ突きの基礎技でもある「静寂流十九芸 剣術一ノ型 震紫電」を応用した対刺突技で相手の突きを受け止める技。切っ先に寸分の狂いもなく同等の刺突を叩き込まなければ成立しないため、この技にはかなりの技倆が求められることになる。


「静寂流十九芸 体術一ノ型 抜足」

 静寂流十九芸体術一ノ型。特殊な呼吸法と歩法によって相手の脳を誤認させて自身の存在を認識させなくする。「五十嵐流体術四ノ型 抜足」と同一のもの。


「静寂流十九芸 体術二ノ型 爆踏」

 静寂流十九芸体術二ノ型。丹田に溜めた気を蹴り足から爆発させることによって爆発的な突進力を得る。「五十嵐流体術三ノ型 嵐走」と同一のもの。


「静寂流十九芸 体術三ノ型 外衝勁」

 静寂流十九芸体術三ノ型。掌底から相手を吹き飛ばすような一撃を繰り出す。「五十嵐流体術一ノ型 外爆」と同一のもの。


「静寂流十九芸 体術四ノ型 内衝勁」

 静寂流十九芸体術四年間ノ型。相手に掌を押し当てて寸勁の如く一撃を叩き込む。「五十嵐流体術二ノ型 内爆」と同一のもの。


・形意拳

「劈拳」

 五行拳の一つ。鉈を振り下ろすように拳を打ち込む。


「鑚拳」

 五行拳の一つ。錐のように拳を突きあげ、ひねり込む。


「崩拳」

 五行拳の一つ。槍で突き刺すように拳を打ち出す。


「炮拳」

 五行拳の一つ。片方の腕を上段受けのように上に引きながら、もう片側の拳で突く。


「横拳」

 五行拳の一つ。拳にひねりを加えながら、内から外へ半月上の軌道で打ち払う。


・桃郷燎験の技

神避(カムサリ)

 武装闘気を纏わせた剣の上に覇王の霸気を纏わせ、薙ぎ払う。


神雷鳴(カミナリ)

 黒雷へと変化した覇王の霸気を降らせる。


・法力

 役行者又は役小角が開いた悟りを得ることを目的とする古来の山岳信仰の厳しい修行に耐えたものだけが習得可能な六つの法力。


「神境」

 自由自在に自分の思う場所に思う姿で行き来でき、思いどおりに外界のものを変えることのできる力で、飛行や水面歩行、壁歩き、擦り抜けなどをし得る力とされている。

 実際は飛行、水面歩行、壁歩き、擦り抜け、縮地などを可能とする法力。仙術の神境智證通に近い概念。


「天眼」

 一切の衆生の業による生死を遍知する智慧で一切の衆生の輪廻転生を見る力とされている。

 実際は世界を俯瞰して見る全知の視野の獲得が可能となる。仙術の天眼智證通に近い部分があるが、天眼智證通の一部は宿命に近い効果を持っている。


「天耳」

 世界全ての声や音を聞き取り、聞き分けることができる力もされている。

 実際は高い聴力と聞き分ける力を得る法力。仙術では天耳智證通に近い概念。


「他心」

 他人の心の中をすべて読み取ることができる力とされている。

 実際は他人の心を読み取ることができる法力。仙術では他心智證通に近い概念。


「宿命」

 自他の過去の出来事や生活、前世を全て知る力とされている。

 実際は自分自身と他人の過去から未来へと流れていく光景を時間に沿って、或いは逆らって見ることができるようになる法力。

 仙術の天眼智證通に近い概念ではあるが、宿命には天眼智證通にはない前世を見る力がある。


「漏尽」

 煩悩が尽きて、今生を最後に二度と迷いの世界に生まれないことを知る智慧で生まれ変わることはなくなったと知る力とされている。

 実際は、身体の柵から解き放たれ、仙人の段階へと解き放たれる段階を示し、これを山伏達は解脱の段階と呼んでいる。


・照慈寺派忍術

 天台宗と真言宗に属する僧侶が中心となり、平安時代に一つの衆だけで一つの寺を使用する風潮が広まっても奈良時代の同じ分野を学ぶ僧侶たちが一つの集団を作る衆と呼ばれる形を維持した、俗に天台真言衆と呼ばれる異端僧侶達が管理していた照慈寺で生まれた忍術。

 天台宗の延暦寺に倣い、京都・奈良の大寺院の雑役に服する堂衆が自衛武装した法師武者が獲得していった技術の一つであり、特殊な体術と自然エネルギーを取り込むことで超自然的な力を発現させる技術という点では鎌倉時代に常夜幻が創設した常夜流忍者の技術とも共通している。

 あくまで僧兵の忍術は僧兵の持つ戦う手段の一つに過ぎなかったが、鎌倉時代の僧兵は伊賀者、甲賀忍者、常夜流忍者、隠影流忍者と共に活躍しており、高い諜報能力と技術を持っていたことが窺える。

 現在、僧兵の忍術は照慈寺派忍術を含む一部のみが残る状態となっており、絶滅危惧種の技術といえる。


「鬼火灼天」

 青い鬼火を無数に発生させ、焼き尽くす術。自然エネルギーを青い鬼火に変換することで発動する。


「纏幻の秘儀」

 本体とそっくり同じ色と形と音と熱を本体からずれた位置に映し出す幻術。自然エネルギーを消費して幻影を生み出す。本来はこの世ならざるものの目をごまかす秘儀。


◆法儀賢國フォン・デ・シアコルの魔法

 魔素というエネルギーを使用する魔法少女の固有魔法と同じ系統の能力。最初の魔法使いによって完成された呪文や儀式によって魔素をエネルギーにして様々な現象を引き起こす技術。魔法の国の魔法使いが使用する。


・記憶消去魔法/記憶取り出し魔法

 法儀賢國フォン・デ・シアコルの魔法の一つ。正式名称は記憶取り出し魔法で、その魔法の記憶消去魔法は用途の一つである。

 相手の記憶を儀式と呪文を駆使して取り出すというもので、取り出した記憶を飴玉のようなものとして保管することができる。この飴玉を複製し、舐めることで記憶の一部を取り込むことができる。自分自身の記憶の飴玉を舐めれば記憶を取り戻したということになり、他者の記憶の飴玉を舐めれば他者の記憶を自分のものにしたということになる。


・人格取り出し魔法

 法儀賢國フォン・デ・シアコルの魔法の一つである記憶消去魔法を元に圓が生み出した魔法。人格を飴玉の形で取り出す。


聖槍の聖撃ロンギヌス・セイクリッドバースト

 現身魔法少女ノイシュタインの固有魔法を使った技の一つ。聖槍の破壊の力を宿した黄金の光線を放つ。


◆電脳空間関連の技術

「暗号式」

 通常のプログラミングとは異なる方式で作られた特定のプログラムを起動するための、通常のプログラミングにおけるプログラミング言語の文字列のようなもの。特殊な言語と図形の集合体という形をしている。システムの作成者は化野學。

 電脳用紙に特定の絵柄を書き込むことで作成可能で、その中の「暗号式」を電脳空間そのものや意識を乗せた電脳体に作用させるのが基本だが、電脳体そのものに「暗号式」を焼き付け、そこから思考によって「暗号式」を汲み出して発動するという方法と人間が持つ記憶領域から丸暗記した「暗号式」を直接作成するという二つの方法がある。

 前者は電脳体に負荷を掛けることになり、結果として不整脈や動悸激化を引き起こすことになりかねない。後者は電脳体に負荷を掛けないから、デメリットはないが、そもそも完全記憶を前提とするため使用できる人の数が圧倒的に少ない。


「サーチアンドデストロイ・オートマトンプログラム」

 円に囲まれた百合をモチーフとした紋章から出現する百合薗グループの銀のオートマトンプログラム。人間の集合的無意識が電脳空間化した「B(ブルー).ドメイン」のほぼ全て初期化(フォーマット)した。そのサーチ能力と初期化(フォーマット)能力は天下一品である。見境なく初期化(フォーマット)するような融通の効かなさはないが、情状酌量をするような慈悲はない。

 百合薗グループの電脳戦における最終兵器であり、見境なく攻撃する設定を施した場合、インターネットは三日と経たず崩壊する。

 立方体の親機と子機によって構成され、子機は立方体を組み合わせて様々な形状に変形する。

 初期化(フォーマット)手段はビーム。


◆特殊能力、超能力

 元々は通常の人間にはできないことを実現できる特殊な能力。虚像の地球ではサヴァン症候群と超能力に関する研究がかなり進められており、超能力も再現が可能になった。

 超共感覚(ミューテスタジア)を持つ者は瞬間記憶、絶対嗅覚、絶対音感、絶対味覚、共感覚などの特殊能力と共にこの超能力を操ることも可能で、実質超共感覚(ミューテスタジア)の下位互換のようなものになっている。


「瞬間記憶」

 見たものを一瞬にして記憶する能力。「直観像記憶」とは違い、時間を掛けて思い出す必要も時間を掛けて記憶する必要もない。記憶系の究極の特殊能力と言える。


「直観像記憶」

 生物が眼に映った対象を映像で記憶する特殊能力の一種。


「絶対嗅覚」

 どんな匂いも嗅ぎ分ける嗅覚に関わる究極の特殊能力。


「絶対音感」

 ある音を単独に聴いたときに、その音の高さを記憶に基づいて絶対的に認識する聴力に関わる究極の特殊能力。


「絶対味覚」

 別名は「神の舌」。どんな些細な味の違いも見分けることができる。究極の料理(イデアの皿)を求めるための羅針盤となる。


「共感覚」

 ある一つの刺激に対して、通常の感覚だけでなく 異なる種類の感覚も自動的に生じる知覚現象。超共感覚(ミューテスタジア)はある意味全てこれの派生と言える。


「超反射能力」

 常人では鍛えても0.1秒以上を要する反射能力をそれ以上の速度で行える特殊能力。トーマスの場合は0.04秒程度の速度で反応することが可能で、本来躱せない筈の攻撃を躱したり、二つの箇所を同時に攻撃したりすることができる。


念動力(サイコキネシス)

 超能力の一つ。念動力を操る。


発火能力(パイロキネシス)

 超能力の一つ。発火させる能力。


超共感覚(ミューテスタジア)

 新人類(ホモデウス)と呼ばれる新人類が持つ能力。超能力とは異なり量産が不可能なもの。


「盛衰色視」

 物事の浮き沈みを色として視認する超共感覚(ミューテスタジア)。百合薗圓が保持。


「黄金嗅覚」

 金の匂いを嗅ぎ分ける超共感覚(ミューテスタジア)。才岳龍蔵が保持。


「天啓」

 バタフライエフェクトの影響を受けずに必ず何らかの形で実現し、受けた時点を通過した世界線全てで必ず実現してしまう「天啓」を得る超共感覚(ミューテスタジア)。蓮華森沙羅が保持。

 与えられる情報は断片的で、しかも「天啓」が降ってくるタイミングは制御が付かないため、本当に欲しい情報を得られることはない。更に、その「天啓』も解釈をしなければならないものである。

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 それでは、改めまして。カオスファンタジーシリーズ第二弾を今後ともよろしくお願い致します。


※本作はコラボ企画対象のテクストとなります。もし、コラボしたい! という方がいらっしゃいましたら、メッセージか感想欄でお声掛けください。

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