Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅩⅩⅢ
★異世界ユーニファイド
◆『這い寄る混沌の蛇』
◇冥黎域の十三使徒
ゲームには登場しないオリジナルの使徒達。全員が狼使いより上位に位置し、『這い寄る混沌の蛇』の信者の上位に君臨する蛇の使徒達を従える蛇巫女レナス=ケイオスカーンと対等の権力を有する。
・アポピス=ケイオスカーン
脅されるなどして協力することになった消極的協力者、利用して利を得ようとする積極的協力者、教義に共感して主体的に行動する信者、『這い寄る混沌の蛇』の教典である『這い寄るモノの書』を広める教師に区分され、纏まった組織の形式を取らない『這い寄る混沌の蛇』で実質的に頂点に君臨する男。
常に刺激を求めており、日常的に破滅をもたらすために暗躍している男。最近はふらりと国の中枢に立ち寄り、貴族令嬢や王子などに関わり、唆して破滅を迎えさせるという壮大な暇潰しをしている。
これは巷で流行っている『悪役令嬢が断罪される物語』を読んで興味を持ったことが切っ掛けらしい。
その正体は、古の時代に封印された邪神『混沌の蛇』の意識を持つ存在。
『這い寄るモノの書』に封印されていたこの神の自我が探索者だったゾーラ=ケイオスカーンが『這い寄るモノの書』を発見して読んでしまった際に上書きされ、乗り移った。以降、アポピス=ケイオスカーンと名を改め、暗躍を続けている。
作中では明言されていないが、ローザはインタビューで「『混沌の蛇』は皆様の予想通り、あの節度というものがない、無軌道で勢いで何でもする、笑いに命を賭けているような刹那的な神の化身の一つという設定です」と回答しており、ナイアーラトテップの化身であることが明言されている。
勇者の素質を持つ斎羽朝陽に目をつけ、セレーネを派遣して闇堕ちさせた。その後、闇堕ちした朝陽を『冥黎域の十三使徒』に任命した。
・レナス=ケイオスカーン
冥黎域の十三使徒の一人。『這い寄る混沌の蛇』の信者の上位に君臨する蛇の使徒達を従える真の蛇巫女。
『這い寄る混沌の蛇』の内部の上層部では表向き彼女が最高権力者ということになっている。
アポピス=ケイオスカーンの実妹。
・ヘリオラ・ラブラドライト・フェルドスパー
冥黎域の十三使徒の一人。白銀髪と黒髪を半分ずつで持つ金色の瞳を持つ踊り子風の扇情的な衣装を纏った妖艶な雰囲気の大人のお姉さん。
ククリナイフの扱う近距離戦闘のスペシャリストで、おっとりした言葉遣いとは裏腹に殺戮を繰り返してきた殺人鬼である。
吸血鬼由来の異常な再生能力と絆を断ち切ることで仲間のことを忘れさせて孤立させる特殊な能力『絆斬り』、絶望を与えて闇堕ちさせる特殊な能力『絶望堕ち』を持つ。この力で『絶望堕ち』した者の属性は『絶望堕ち』している間のみ反転する。
この二つの特殊な能力は異世界後に『這い寄るモノの書』に書き加えられた。
ミレーユの絆を断ち切り、闇堕ちさせた上でローザにぶつけようと目論むが、それがローザの逆鱗に触れ、『漆黒魔剣ブラッドリリー』の「魔皇魔剣」の力で存在そのものを過去に遡って抹消されてしまった。
保有する神話級は『太陽の湾曲刃』。ヘリオラが抹消された後にはローザの手に渡っている。
その正体は絆や縁を時に繋ぎ、時にその繋がりを切る固有能力を継承し、神に仕える巫女の一族――フェルドスパーの生き残り。
『絆斬り』の技術を狙ったアポピス=ケイオスカーンによって扇動された周辺の国により故郷を滅ぼされているが、その事実については最後まで知らなかった。
フランシスコの人攫いに遭って吸血鬼の因子を埋め込まれて半吸血鬼に改造され、その後、『這い寄る混沌の蛇』の冥黎域の十三使徒に抜擢される。
・レナード=テンガロン
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅣ」をご覧ください。
・フランシスコ・アル・ラーズィー・プレラーティ
冥黎域の十三使徒の一人。「ヨホホ」と奇声をあげる長身痩躯の大魔術師にして魔法工学者。冥黎域の三大マッドサイエンティストの一人。
オーレが盟友と認めていた人物の一人で、これまでの研究成果を全て受け継いでいる。
鳥の嘴のようなマスクをつけ、全身をまるでパワードスーツのようなメタリックの装備で包み、その上から白衣を纏ったという奇妙な風体の男で、世界を夜明けへと導く天才科学者を自称する。
しかし、その本質は子供を攫って人体実験を行って一度だけ死を回避する『生命の輝石』を生成するなどといった非道な研究を躊躇なく実行する外道であり、アネモネにその事実を指摘されると「子供達は皆、進んで大いなる世界の発展のためにその身を捧げてくださいました。全く心外ですねぇ、まるで、私が何の許諾も得ずに彼らの気持ちを踏み躙って非道な実験をしたみたいではありませんか?」と言い返しており、自分の行為が全く悪いとは考えておらず、研究のためなら法律や倫理観はもちろん、関わる他人の事情を顧みない、常人の価値観が通じないエイリアンのような存在。
オシディスを初めとすると多くの無実の人間の人生を滅茶苦茶にしてきた一方、それなりにその考えに賛同した者もいるようでゼームズがその代表例である。
ゼームズからの信号が途絶えたことを知り、ジェムの管理する闇の魔法の研究施設に現れた後、アネモネと交戦し、敗北する。
保有する神話級は万物を構造を無視して解きほぐすように原子レベルで分解する効果を持つ『万物を解き崩す砲』と『万物を解き崩す刀』。その他に『黎明に至る光』や『百万力の外鎧』といった装備を持っていたがアネモネには回収されず、その後ジルイグス達によって遺体と共に回収された。
・ルイーズ・ヘルメス=トリスメギストス
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅣ」をご覧ください。
・オーレ=ルゲイエ
冥黎域の十三使徒の一人で故人。強い外斜視で焦点の合っていないギョロ目に白髪の背の低い白衣の老人という見た目で、分厚いガラスの眼鏡を掛けている。皇帝直々に帝器改造を限定的に可能にする『管理者権限』の複製を与えられており、皇牙開発に携わっていた。冥黎域の三大マッドサイエンティストの一人。
ルヴェリオス帝国に派遣されていた『這い寄る混沌の蛇』のメンバーだったが、実際は『這い寄る混沌の蛇』すら利用しており、皇帝を倒して科学帝国を建国する野望を抱いていたがローザによって倒された。
しかし、実際に死んだのはオーレ=ルゲイエの百三十八体目のクローンであり、人造魔導士の大量生産技術を利用したクローン技術で作り出した分身をルヴェリオス帝国に派遣していた。また、ローザが対峙したオーレ=ルゲイエはキャラクターを演じているだけであり、実際の性格は至って冷静沈着である。
本体は肥大化した脳を内部に保有する「機始皇帝」のノウハウを生かした皇牙の巨大ロボット「機至高帝」という形になっている。無数のクローンを使って暗躍しており、実際に本体が動くことはない。本体が使用する武器は並行世界に存在する同一別個体を生贄としてダメージを肩代わりさせるという最強の力がある「機至高帝」と数秒の時間と数センチの空間を渡り時空すらも両断する飛翔する神話級の十刀からなる皇帝器の「飛翔時空剣」。
皇牙「白銀の龍騎士」を纏った全身鎧の男、皇牙「死を呼ぶ機械骸鎧」を装備した老人、皇牙「大地の女王」を身につけた真紅のドレス姿の美女、皇牙「氷寒宝石」が埋め込まれたグランディネのクローンからなるルゲイエ四天王に常に本体を守らせている。
・アダム・アドミニスト・カリオストロ・フィリップス・アウレオールス・テオフラストゥス・ボンバストゥス・フォン・ホーエンハイム・アルケミカル・ニコラス・フラメル・サン=ジェルマン・ヴァイスハウプト
冥黎域の十三使徒の一人で長身の菫色の長髪の男。並外れた魔力を有する超高位の錬金術師。錬金術のセンスや人望などは皆無に等しいがそれを上回って余りある膨大な魔力によってあらゆる錬金術を無理矢理行使するという力業で「アルケミカル黎明結社」という組織を従えている。
「アルケミカル黎明結社」は古来より裏歴史に暗躍している秘密結社で、ルヴェリオス帝国より向こう側の国々(クロヴェス王国、サイゲロン王国、ラヴェデナ王国、ジェイドルンド公国)を裏から支配して錬金術研究を進めている。
その究極の目的は生物学的に「完全なる命」、地球上のありとあらゆる生物の遺伝子を体内に持つ「究極生命体」の創造である。
神話級は「発生したエネルギーを収束させて放つ」という特殊な魔法術式が刻印された「破滅もたらす主砲」。
ブライトネス王国戦争ではレナードとトーマスと交戦し、二人に撃破される。
・セレーネ・アノーソクレース・フェルドスパー
『這い寄る混沌の蛇』の新たな冥黎域の十三使徒として抜擢された白銀髪と黒髪を半分ずつで持ち、銀色に輝く瞳を持つ、踊り子風の露出度の高い衣装に月を模した髪飾りを合わせた少女。
絆や縁を時に繋ぎ、時にその繋がりを切る固有能力を継承し、神に仕える巫女の一族――フェルドスパーの生き残り。
『絆斬り』の技術を狙ったアポピス=ケイオスカーンによって扇動された周辺の国により故郷を滅ぼされており、唯一共に生き残ったヘリオラも人攫いに遭ってしまい、孤独になってしまったところをアポピス=ケイオスカーンに保護され、全てを捧げても、例え命を捧げるとしても彼の野望を現実のものにしたいと願うほど信奉するようになり、『絆斬り』の技術を『這い寄る混沌の蛇』にもたらした。
真白雪菜と十人の天恵の巫女を闇堕ちさせ、園遊会開催中のブライトネス王国の王都に嗾しかける。
アポピスに命じられ勇者の素質を持つ斎羽朝陽を手に入れるために天蜘蛛菊夜と交戦し、命令通り斎羽朝陽を闇堕ちさせて連れ去った。
・オルタ=ティブロン
黒の使徒達に所属する古参の魔法少女。その正体は、『這い寄る混沌の蛇』の冥黎域の十三使徒の一人で真白雪菜を攫った張本人。
鮫皮のような質感の黒のドレス風の魔法少女衣装を纏い、背中には羽毛が生えていない骨のような形をした翼が左に片翼だけ生えている。
魔法は「魔法の鮫の力でどんな場所でも潜ることができる」というもので、「ダイブ」と名の付く魔法を多用する。
神話級は鮫の力が宿る魔法少女の杖「天地喰らい」。
黒の使徒に潜入していたが、ブライトネス王国戦争では刻曜黒華達を裏切り、刻曜黒華の持つ『管理者権限』を奪う。その後、汀達と交戦したが汀達に勝つことが難しいと分かると撤退に全力を尽くして逃げ帰った。
その後、アポピス=ケイオスカーンに『管理者権限』を献上した。
腐った秩序の破壊、そして、永遠の清浄なる国家秩序を作り上げるために、絶えず秩序は生まれ、そして滅ばなければならないと考え、『這い寄る混沌の蛇』に帰依しており、望みは絶えず秩序が生まれ、滅びる世界を作ること。
・ナユタ≠カナタ/那由多彼方
冥黎域の十三使徒の一人でボクっ娘。本体は黒い帽子に黒コートという怪しげな黒衣の男だが、普段はゴスロリのような衣装を纏った魔法少女の姿で、本体の姿を「可愛くない」と評している。
『魔法少女暗躍記録〜白い少女と黒の使徒達〜』に関連した魔法少女だと思われるが、圓の記憶にはない。
魔法少女に変身する力を得た以降は、何も食べない生活を続けている(本人曰く「かわいそうだから」)。長い時を生きており、この世から可哀想と憐憫を抱く対象を全て消し去るために生物の存在しない原始海洋まで世界を巻き戻すために暗躍している。
「願いを叶える魔法の札」というチート級の固有魔法を保有するが、その魔法単体では生物の存在しない原始海洋まで世界を巻き戻すことができないため、魔法の国に存在する「魔法増幅装置」を求めている。
「ほんとうの幸」という圓の中で極めて危険な言葉を使っており、油断できない相手である。
・斎羽朝陽
斎羽勇人の妹。中学の卒業旅行中、少しだけ体調の優れなかったためホテルの一室で休んでいるタイミングで「ホテル濱本爆破事件」に巻き込まれる。エレベーターでの脱出を目指していたが、十五階で停まり、目の前には妊婦という状況で誰も降りる様子では無かったため、膠着状態を打破するために降りる判断をし、そのまま命を落とす。
花が好きで、斎羽が庭師を志す切っ掛けとなった。
……と思われていたが、実際はクラウド・グローディンヴェーグの手によって天蜘蛛菊夜と蓮華森沙羅と共に異世界に召喚されていた。
目を覚ました直後は状況を理解できなかったが、菊夜達に状況を教えてもらう。その後、互いに自己紹介をして菊夜が妖怪であることを、沙羅が鬼斬であることを知った。
菊夜が実際に絡新婦としての姿を見せた時には怯えてしまったが、見た目が恐ろしくても菊夜は燃え盛り、崩壊の一途を辿るホテルの中で沙羅と共に朝陽を見捨てなかった優しい女性であることを理解しており、菊夜を悲しませまいと気丈に振る舞った。
菊夜、沙羅と共に「冒険者チーム・陽火の翼」を結成し、元の世界に戻る方法を探しながら依頼をこなしていた。
三人で行動する中で菊夜、沙羅に信頼を寄せるようになったが朝陽の中では菊夜が一番大きな存在になっている。沙羅に対しては適切な距離を常に取っているような、そんな雰囲気があると正しく認識していた。
セレーネによって絆を断ち切られ、闇堕ちした。その後、アポピスによって『冥黎域の十三使徒』に任命される。
・ヴェラトリンクス・ケイチェル・イェウッド
冥黎域の十三使徒の一人で人間離れした美しさを持つ人物。
ジェイドルンド公国の隣国イェウッド国の第一王女。慈悲深い皇女として国民から慕われている一方、非合法組織「666」の支配階級「第四圜」の地位にある。基本的には裸族でその豊満な体を惜しみなく外気に触れさせている。
世界最強の水魔導師と称されるほどの類い稀なる水魔法の適性を持つが剣の腕も異常な領域に達しており、剣術・魔術共に一切の隙が存在しない。また、水の形態変化にも長けている。
新たに『絶望者の反転』という力を与えられ、この力によって属性を反転させ、水を瞬時に有害な液体(強酸、強塩基、猛毒等)に変化させることができる。この特殊な能力は異世界後に『這い寄るモノの書』に書き加えられた。
・メリダ=キラウェア
元宮廷魔法師団団長。冥黎域の十三使徒の一人で現在はミーミル達小さな世界組と行動を共にしている。
過激苛烈極まりないとんでもない女傑。魔法より先に手が出る、魔法師は体力勝負だから身体を鍛えるべきという型破りな性格と方針を持つ。
基本的に暴走列車のため、ホネストが必死にフォローしているが、唐突に「火山に修行に行くぞ」など過酷な場所への遠征や過酷極まる訓練メニューを強制的にやらせようとするため、他国からは奇異な目を向けられつつも強者の集団と認識されているが、国内の事情に精通している者達からは「名誉なことだけど……あそこには行きたくないな」と思われる原因となっている。その火山はカリエンテのお気に入りの場所で、温泉を巡った度々死闘を繰り広げた。
バトルロイヤル以降も魔法省の要求を受け入れず独自路線を貫いているため、徐々に立場が悪くなっている。
ミーフィリアが宮廷魔法師団団長を務めている頃に入隊し、「ミーフィリアのやり方は生温い!」と苛烈で傍若無人なやり方を突き通した結果、嫌気が差したミーフィリアが宮廷魔法師団を辞めたという過去があり、これが大きな切っ掛けとなり、宮廷魔法師団と魔法省の大きな確執を生むこととなる。
宮廷魔法師団長をリストラされ、ブライトネス王国と袂を分かった後に冥黎域の十三使徒の一人として誘われ、その後はアポピスから依頼され、ミーミル達小さな世界組にスパイとして潜入することになる。
その目的として火妖精の種族を獲得することとMMORPG『Ancient Faerys On-line』の『管理者権限』を獲得することがあった。
新たに『絶望者の反転』という力を与えられ、この力によって属性を反転させ、「万物を凍らせる焔」をローザとは別の方法で使用することができる。この特殊な能力は異世界後に『這い寄るモノの書』に書き加えられた。
・Dr.F/ビクター=フォックストロット
自称『這い寄る混沌の蛇』の冥黎域の十三使徒の候補の一人。脳に寄生することで洗脳することができる魔蟲を操る蟲使い。女性を洗脳して思い通りにすることに快楽を覚える卑劣漢。
戦闘では黴を操作する生物魔法を使用する。
ブライトネス王国戦争では雪菜、結城、雫、綾夏、天音、燕、春海、美姫、火憐、玲華、瑞穂を魔蟲で洗脳し、引き連れて現れる。その後、欅達と交戦し、撃破された。
◇その他の構成員
・ヴァレンティナ・プレゲトーン
プレゲトーン王国の第一王女。剣も勉学も、姫としての礼節もあらゆる面で人並み外れた努力をしていた人物だったが、五年前に崖から落ちて死亡したとされていた。
狼を連れた男と共に歩いている姿が目撃されている。
本編では蛇の巫女姫、姫巫女として登場するが、実際の蛇巫女は別に存在する。
・火奔狼
騎馬王国の失われた部族と言われる火族の出身者。『這い寄る混沌の蛇』の一員で狼使い。『這い寄る混沌の蛇』とルヴェリオス帝国によって滅ぼされた世界線ではシューベルトと戦い勝利している。狼を操る力は『這い寄るモノの書』に由来するもの。
『這い寄る混沌の蛇』ではかなりの地位にあるらしい。
・シュトリン・ジョーヌ・イエローダイアモンド
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅩⅩⅠ」をご覧ください。
・ヴァッジリッサ
イエローダイアモンド公爵家の従者を務める初老の女性。
同家の令嬢であるシュトリンの専属メイドであり、教育係でもある。本性は嗜虐的な性格であり、王侯貴族に対して強い恨みがあるらしく、シュトリンやその父イエローダイアモンド公爵に対しての当たりも強い。
『這い寄る混沌の蛇』の信者の一人。
・ジェイ
プレゲトーン王国に暮らす男。ジェイという名前はプレゲトーン王国で「名無しのジェイ」と言われるほどありふれた名前であり、本名であるかどうかは不明。『冥黎域の十三使徒』のルイーズの配下であり、彼女から透明なゴーレムを与えられていた。
プレゲトーン王国の民衆の味方「革命軍」を名乗っているが、何故かライズムーン王国やダイアモンド帝国にも姿を表すことがある。
『這い寄る混沌の蛇』の狂信者で、ライズムーン王国に諜報部隊「烏」の一員として潜入して様々な策謀を巡らせ、以前の時間軸におけるダイアモンド帝国の革命や、本編の時間軸におけるプレゲトーン王国の革命騒動の原因を作り出していた張本人である。
ミレーユ達によってサイラスの街の館で捕らえられ、その後、オルレアン教国に身柄を移された。
・ヴィオ=ロッテル
『這い寄る混沌の蛇』所属。闇のマーケットで購入した武器をラングリス王国の革命軍に流していた。
また、革命軍に武器を流す傍ら、船の建造を進めており、ペドレリーア大陸で活動する『這い寄る混沌の蛇』の増援としての利用を狙っていた。
最初は『這い寄る混沌の蛇』の信徒であることを頑なに認めようとしなかったが、アネモネに必要な情報を全て盗まれ、アネモネ達のペドレリーア大陸進出のきっかけを作ってしまう。
その後、アンブラルと同時期に処刑された。
・アンブラル=グレルストン
『這い寄る混沌の蛇』所属。フォルトナ王国のフォティゾ大教会の枢機卿。ルネリスの街の大聖堂のある枢機卿邸に住み、聖堂を守る聖堂騎士に守られている。
老いにさしかかった白髪交じりの髪、どっしりとした印象のある贅肉の付いた身体に、高価な上級聖職者の衣装を纏った男。
随分昔にフォティゾ教を捨てており、中央から離れた後は全てのお勤めを大司教や司教に任せ、公の場に出てくる時には耳栓するほどフォティゾ教を嫌悪するようになる。
アクア達相手に善戦したものの、フォルトナ王国国軍による枢機卿邸の襲撃の際に捕らえられ、その後用済みと判断されて国家叛逆の犯罪者として処刑された。
フォルトナ王国内に【濡羽】を招き、隠れ家を提供していたのもアンブラルであり、別世界線でのフォルトナ王国の壊滅や今世界線のローザ暗殺未遂事件の元凶とも言える。
・モルチョフ=ヴァレスコール
『這い寄る混沌の蛇』所属。ラングリス王国の大臣。古参で名門のヴァレスコール侯爵家出身。
過激派で武装蜂起する革命派の速やかな撃破と革命の鎮圧を求めている。
『這い寄る混沌の蛇』の中ではオシディスの配下という立ち位置。国家の腐敗をその目で見て、女王に即位したクラウディアに失望したエルセリスを唆し、ラングリス王国を滅ぼす蛇へと仕立てた。
ローザに『這い寄る混沌の蛇』の信徒であることを見抜かれ、捕らえられた。
・オシディス=アンドマルク
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅩⅢ」をご覧ください。
・エルセリス=シルヴァレスト
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅩⅢ」をご覧ください。
・ジェム=フンケルン
五摂家の一つフンケルン大公家当主。辺境伯も務める人物で最も質素な貴族として知られている。その正体は『這い寄る混沌の蛇』の教義に共感して主体的に行動する信者。
フンケルン大公家は何十年も前のルーセンブルク戦争でいくつかの有力貴族と共に反旗を翻した。その規模も勢いも決して侮ることができるものではなく、王国を二分する大きな内乱が起きることは確実とされていたものの結末はいささか呆気なく、当主の弟の手によって倒れ、反乱軍はあえなく瓦解することになった。協力した貴族達は全員処刑され、その者たちの家の名声は地に落ち、「反乱を防いだ功績を称えられる立場の弟もそもそもが問題を起こした大公家、その問題を自家で解決しただけではないか」と揶揄する者が現れて苦境に立たされた。更に、弟が陰謀に加担した家の者に対して、助命嘆願を行ったことも大きく向かい風になる。一族郎党皆殺しの憂き目にあっても仕方のない立場の者達を庇い立てした彼に対する非難は小さくはなかった。それでも庇われた家の者達はその弟に感謝し、フンケルン大公家の派閥に身を寄せることになる。以来、フンケルン大公家派閥には抗争に敗れた敗北者や、あぶれ者の貴族などが次々に訪れるようになる。その規模は無視できぬものとなり、逆賊の汚名を着せられたにも拘らず、剥奪されていた辺境伯の地位を再び与えられるまでに地位を回復したという歴史を持つ大公家である。
善良な人物を装っているが、闇魔法と暗黒魔法の魔法研究に手を染めている。手法が全てマッチポンプ的であり、フンケルン大公家のお家芸的なこのマッチポンプでシーラの信頼も手に入れた。また、この手法を応用し、タナボッタ商会に潜んだ『這い寄る混沌の蛇』の信徒が起こした公爵夫人を利用したブライトネス王国の下級貴族に対する攻撃を更に利用し、地位と名誉を奪われた下級貴族を味方につけることで更に勢力を増やそうと企んでいた。
プリムラの誕生パーティに参加した。その誕生パーティの場でアネモネからこの一連の『這い寄る混沌の蛇』の暗躍にジェムが関わっているという推理を聞かされる。自身が既にターゲットロックされていることを理解させられたことで新たな行動に移らざるを得なくなった。
シーラとトータスを送り込み、ネストを利用して暗黒魔法を得ようとするも、ネスト達の方が一枚上手で作戦が失敗する。
研究施設の最奥でアネモネ、ラインヴェルド、カレンと交戦し、「命喰の暗黒」と「闇魂操身」を駆使して戦うも魂諸共消滅させられて死亡した。
・ロードスター=フンケルン/ロードスター=ブライトネス
故人。乙女ゲーム『スターチス・レコード』にはネストルートで暗躍していたシーラという女性を利用していた黒幕の正体である隠しキャラのバルトロメオ王弟殿下の弟の末王子として登場した人物。闇の魔法の使い手。
異世界ユーニファイドではフンケルン大公家の初代当主にして、歴史にはロードスター=フンケルンとして名を刻んでいるロードスター=ブライトネス第三王子として存在。何らかの形で『這い寄る混沌の蛇』と繋がりを持った。
・ゼームズ=フリュリウム
フンケルン大公家の家令。ジェムの狂信者。
かつて冥黎域の十三使徒の一人であるフランシスコ・アル・ラーズィー・プレラーティに仕えており、フランシスコの研究を興味深いと評する外道。
その縁でオーレ=ルゲイエとも関わり、オーレから可愛がられ、彼の秘密である「肥大化した脳のみを厳重に保管し、脳内に小型の制御装置を埋め込み、これで意識を同調させることで対象となる人間の意識を乗っ取り、意識を奪った者とその意識をタイムラグ無しに同期させることで、まるで指先のように思うままに動かしている」という秘密も打ち明けてもらった。
オーレ=ルゲイエですら持て余した精神の混乱、複製体の裏切り、自他境界の喪失、肉体の制御不能、自意識の崩壊などを発生させてきた曰く付きの代物である『心霊隷属器』を心霊科学の最高傑作と呼び、フンケルン大公家の使用人全てをゼームズにした。
ローザに絆を断ち切られたことで『心霊隷属器』による洗脳を無効化された上で、ラインヴェルドにトドメを刺された。
・マキシア=パーバスディーク
パーバスディーク侯爵家の当主。現役の頃は辺境方面への軍事関係の運輸責任者だった。フンゲルン大公家の派閥。ヴァルムト宮中伯家とは敵対関係にある。フンケルン大公の右腕。好物は温かいお茶にブランデーたっぷり。
地位に固執するタイプで自分こそがパーバスディーク侯爵家の頂点にありたいと考えている。貴族の中でも男尊女卑が激しくモラルハラスメント的な性質が強く、その性質は息子や孫も受け継いでいる。
ファンデッド子爵家を訪れた際には面識がなく、『王子宮で筆頭侍女をしている先妻の娘』であるアルマを厄介な相手と思っており、エイフィリプと結婚させることで取り込み、無力化することを目論んだがエイフィリプに台無しにされる。その時は流石に声を荒げたが、基本的には粘着質な笑みを貼り付けたタチの悪い老人。
孫がうっかりやらかしてくれることを期待しつつ、ファンデッド子爵家の掌握を目論んだ。
次期侯爵も少しずつ引き継ぎをしてもらっている筈なのに一向に進まない家督の継承に、とうとう地位を譲る気がないのだと気づいて、現在は親子の仲も険悪になっている。
領地経営には干渉しないといいつつ、ファンデッド子爵家を隠居先に指名しており、メレクを操ってファンデッド家の支配を目論んだ。本人曰く「可愛い孫との時間を取り戻したい」。
シーラ達を闇の魔法の実験台にしたのは表向きパーバスディーク侯爵となっており、シーラから恨まれている。
『這い寄る混沌の蛇』への協力の裏には新国家で確固たる地位を勝ち取るためであり、ダブルスタンダードな立ち位置を取っている。
カレンがエイフィリプを取り押さえている姿を見てファンデッド子爵に声を荒げて「貴様、何故、何故、ラピスラズリ公爵家の戦闘使用人を招いたッ! パーバスディーク侯爵家はこの婚約に口を挟むことをあれほど言っておったのは、ファンデッド子爵家であろう! それを、何故部外者を! ラピスラズリ公爵家こそ、この婚約の部外者ではないかッ!!」と叫ぶが、知っている筈のない戦闘使用人の存在を口にしてしまったために裏の人間であることが露見してしまった。
その後、ラインヴェルドに《蒼穹の門》によって転送され、カノープス達の手によって最も凄惨な方法で殺害される。
乙女ゲーム『スターチス・レコード』の没設定ルートには登場しないものの彼の取り仕切るパーバスディーク侯爵家はアルベルトの運命に影を落とす厄介な家系として登場する。しかし、乙女ゲームでは闇の魔法には手を出しておらず、異世界化による影響が見られる。
・ジャサント=ダルファルシア
ダルファルシア伯爵夫人。ダルファルシア伯爵家と王弟ロードスターには関係性はなく、独力で闇魔法を会得した。
煌びやかな真っ赤なドレスを纏い、首にはドレスと同じように真っ赤な宝石を下げた派手な女で、ローザからは本来の性格の悪さが滲み出て、まるで悪役令嬢ローザのように意地悪そうだと表現されている。
病弱で余命幾許もない息子を救うために闇の魔法に手を出し、その力を得るためにダルファルシア伯爵家のメイドだった彼の母を殺害、その力を利用してルビウスの魂と記憶をラファエロに移そうと画策した。
また、報酬を与えると唆して、ラファエロの母とラファエロを連れてきた男を自ら手で殺害した。
異世界化後はフンケルン大公家派閥の貴族ではあるが、闇の魔法は独学で手にしており、その後、ジェムに勧誘されたという経緯でブライトネス王国の『這い寄る混沌の蛇』に加担した。
闇の魔法の研究施設ではカレンと交戦し、一撃で頭を潰された。
・トータス=ソーダライト
ソーダライト子爵家の次兄。幼少の頃はマーヴォロの顔色を窺い、後をついて回っていた。兄に言われて仕方なく弟を虐めていたように振る舞っていたが、実際は傲慢な兄も娼婦の息子であるネストも見下していた。
マーヴォロを追い出した後に正式に子爵に就任した。
『這い寄る混沌の蛇』冥黎域の十三使徒の魔法少女ナユタ≠カナタ、ルイーズ・ヘルメス=トリスメギストス、オーレ=ルゲイエの配下だが、いずれは『這い寄る混沌の蛇』の冥黎域の十三使徒を超える存在になることを信じて疑わない。一方、その姿にネストからは「あまりにも井の中の蛙、大海を知らずという言葉が似合う」と言われてしまい、激昂した。
ミズファ、汀、クレール、デルフィーナという猛者を連れて現れ、ネストを一方的に蹂躙しようとしたが、ネストがトーマス、レナード、ヴァーナム、ジョナサン、ダラス、ラルを召喚したため戦闘に発展する。
ネスト誘拐事件で主犯の一人として現れた。ネストの護衛として現れたトーマスと死闘を繰り広げる。また、マーヴォロを絶望に追い込んで魔人へと変化されるがラル、ヴァーナム、レナードに討伐される。その後、トーマスに討ち取られた。
・シーラ
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅣ」をご覧ください。
・クレール=ナイトメアブラック
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅦ」をご覧ください。
・デルフィーナ=イシュケリヨト
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅦ」をご覧ください。
・美青木汀
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅣ」をご覧ください。
・【討夷将軍】ミズファ=スターベイション
元ルヴェリオス帝国の軍人で地位は将軍。三十過ぎでも美しい容貌を持っているが、軍人の精悍さというよりは犯罪者じみた残酷さを色濃く感じさせる人物。『裏切りと闇の帝国物語〜Assassins and reincarnator』には登場しない。
帝国崩しの際には西側諸国牽制のために部下九百人と共に派遣されており、帝国が共和国になった後には帝国の再興のために暗躍を開始した。冥黎域の十三使徒のルイーズ・ヘルメス=トリスメギストスとオーレ=ルゲイエと出会い、ルイーズの直属の部下となる。
部下九百人とそのクローンを「万種薬品」で異形の危険種に変化させ、彼らを素体とした生体ゴーレムの生体人形を指揮する。また、透明なゴーレムも貸し与えられている。
目的は帝国の再興であり、ディルフィーナ=イシュケリヨトを四代目の皇帝として担ぎ上げようと目論む。
帝器は震動を発生させる「振動剣」。大気にも触れることができるようになり、大気を切り裂けば、大気にヒビを入れ、その振動は圧倒的な「衝撃波」となって駆け巡る。地面にぶつければ地震を発生させることも可能。その震動という性質からライバル関係にあった【凍将】グランディネ=サディストよりも優位だった(直接武器を交えたことはないが)。
ネスト誘拐事件でトータスの護衛として現れ、ジョナサンと死闘を繰り広げるが敗北し、死亡した。
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それでは、改めまして。カオスファンタジーシリーズ第二弾を今後ともよろしくお願い致します。
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