Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅩⅩⅠ
★異世界ユーニファイド
◆ダイアモンド帝国
ペドレリーア大陸の二大強国の一つ。
ミレーユが死に戻る以前の時間軸では、帝国の財政悪化に加え、疫病の発生や帝国内に存在する少数民族ウィリディス族の反乱、大陸全土を巻き込むほどの大飢饉の発生と言った社会混乱が立て続けに発生。その状況を少しでも改善すべく、ミレーユは部下のルードヴァッハと共に東奔西走したが焼け石に水であり、革命の聖女マリアによって革命が勃発。最終的に皇帝と共に皇女ミレーユは処刑された。
・ミレーユ・ブラン・ダイアモンド
ダイアモンド帝国の皇女。革命によって命を落とした記憶を持ち、処刑を恐れる心が原動力。基本は我が儘で自分本位だが、その行動が巡り巡って幸福をもたらす奇跡的な存在であり、圓からも特別視されている。
疫病の発生や帝国内に存在する少数民族ウィリディス族の反乱、大陸全土を巻き込むほどの大飢饉の発生、そして、マリアが帝政を倒すために立ち上がり、リオンナハトが援護するという最悪の状態になる発端など、自身の死に繋がりかねない事件を前世でつけていた日記帳と前世の記憶、そして自分ファーストながらも他にも気を配った行動の数々で奇跡的に解決し、いよいよギロチンの回避の光明が見えたというタイミングで、プレゲトーン王国で革命が起こり、アモン王子を救うためにプレゲトーン王国に向かう。
途中、『冥黎域の十三使徒』のレナードによって命を失いかねない状況になりながらも、幸運を発揮して川に転落して命を取り留め、そのままシナリオ通りに革命軍側から情報を探っていく。
その後、何とかアモン王子と再会するも、リオンナハトとアモンが決闘をしている間に現れた『冥黎域の十三使徒』のヘリオラに捕らえられ、絆を全て断ち切られて闇堕ちする。
不幸になった全ての責任が全てローザにあると唆されてローザに挑む。ヘリオラを抹消されたことで洗脳を解かれ、その後、ローザから世界の真実を明かされる。
ローザからエールを送られ、グレンダール・ドーヴラン伯爵を救出することを決意した。
圓達の協力を得て、ジェイを止めてグレンダールを救出し、プレゲトーン王国の革命を止めた後にダイアモンド帝国に帰還した。
・マティタス・ブラン・ダイアモンド
ミレーユの父親で、ダイアモンド帝国の現皇帝。亡き妻を深く愛しており、先立たれた後も再婚はしていない。ミレーユを溺愛していることで有名で、「パパと呼んで」などとしつこく言いよってくるため当のミレーユからは鬱陶しがられている。
・ライネ・トリシュタン
ミレーユの専属メイドで忠臣その一。平民出身で実家は貧しい商家。
淡い赤毛と青く丸い瞳、鼻先の薄いそばかすが特徴で、素朴な雰囲気の少女。
最初の時間軸で革命が起きた際、収監されたミレーユの世話係となった。
元々ミレーユ担当のメイドだったが平民ということもあり、帝政が盤石だった時代では大勢のうちの一人に過ぎなかった。
彼女に最期まで付き添ったのはミレーユだけであり、巻き戻った後はその優しさと恩義に報いるために、専属メイドに任命される。
・イーリス・トリシュタン
ライネの妹。アンヌの妹で、リトシュタイン家の次女。
生まれつき病弱で、普段はベッドにいることが多い。小説を書くのが趣味で、前の時間軸においてライネが獄中のミレーユに聞かせてくれていた物語の著者でもある。
ミレーユが死に戻る以前の時間軸では、ミレーユとの面識はなく、飢饉で満足な食事が取れなかったこともあり、ミレーユの処刑以前に死亡している。獄中生活を送っていた当時のミレーユにとって、イーリスの物語は数少ない楽しみでもあったのだが、前述の理由でイーリスが死亡したため未完に終わり、ミレーユにとってはこの作品の結末を見届けられなかったことが未練の一つになっていた。
現在の時間軸では、ライネがミレーユの専属メイドになったことで給金が上がり、栄養のあるものも食べられるようになったため体調も比較的良くなっている。ミレーユがライネの実家を訪ねた際に、件の物語の作者が彼女であったことを知り、自身のお抱え芸術家にする。
後に『皇女大聖伝』を執筆することになるが、これが後々ミレーユを導く……だけでなく、圓にとっても大きな助けとなる。
・ルードヴァッハ・フレイット
ダイアモンド帝国の文官で忠臣その二。優秀だが辛辣な毒舌家。眼鏡をかけた秀才風の男。
最初の時間軸ではその毒舌が災いして上司に嫌われ、地方へ左遷されていた。巻き戻った後のミレーユは彼の左遷を未然に阻止し、自分の片腕として重用する。
ミレーユは彼の忠義に報いるために、本編の時間軸では彼を重用し、その辣腕を存分に振るわせる。
その際ミレーユはルードヴァッハの懸案を予見するかのような指摘を行ったため(実際には前の時間軸でルードヴァッハ自身がミレーユに語ったことを丸パクリしたもの)、ミレーユを「極めて聡明な人物」「帝国の深遠なる叡智姫」と畏敬するようになってしまった。
それ以後はミレーユの他愛ない言動を深読みし「きっとこういうことなのだ」とその能力をフル活用して行動を起こし結果を出した後、「~~ということだったのですね、さすがはミレーユ姫殿下、帝国の深遠なる叡智姫」と讃えられたミーアが冷や汗を噴き出しながら頷くという状況が様式美となっている。
ミレーユのことをブライトネスの叡智=ローザと同格と見てしまうのだから、最早眼鏡どころか眼まで曇っているとしか言いようがない。
・ディオン・センチネル
ダイアモンド帝国軍の百人隊の隊長。最初の時間軸でミレーユの死刑執行人を務めた人物であり、時間が巻き戻って再会した後もミレーユからは恐怖の対象として見られている。
橋の上など、一対一ないし二対一で立ち回れる環境で、百人を足止めしろと言われた場合、五十人程度を殺した後、飽きて転身するタイプ。ちなみに、二百人に取り囲まれて一斉に襲われた場合、二百人+増援五十人を道連れにする程度にはバーサーカーであり、逃げ道を奪って死兵にすると、被害がシャレにならないことになるので要注意。
戦友にはそれなりに情をもっており、理不尽に殺されれば当然、復讐する。基本的には二刀流の使い手。
元々、出世には興味がなかったものの前時間軸で少数民族ウィリディス族の反乱が起こった切っ掛けとなった事件を鮮やかに解決してみせたミレーユの機智に触れたことで考えが変わり、ルードヴァッハのスカウトに応えてミレーユの側近として腕を振るうことになる。
圓も目の曇っていないディオンを信頼しており、本当の意味で彼女の活躍を見届け、守って欲しいと帝国の深遠なる叡智姫の真相を打ち明けられている。その後も、変わらず忠誠を貫いている模様。
ローザの提案でガスパールの街で行われることとなったバトルロイヤルにも参加。ポラリスと激闘を繰り広げる。
・バノス・アイルワーズ
ダイアモンド帝国軍の百人隊の副隊長。大柄な体格と髭面が特徴で、熊のような風貌の豪快な男。
・トーマス・ラングドン
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅣ」をご覧ください。
・ミレニアム・ヴェトラ
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅣ」をご覧ください。
◇ダイアモンド帝国四大門閥貴族
レッドダイアモンド公爵家、ブルーダイアモンド公爵家、グリーンダイアモンド公爵家、イエローダイアモンド公爵家が存在。
四大公爵家は皇帝の親戚筋であるため、皇女ミレーユ・ブラン・ダイアモンドとも縁戚関係である。
・ルヴィ・ルージュ・レッドダイアモンド
軍事に長けたレッドダイアモンド公爵家の長女。男装の麗人。 軍務全般に詳しく、剣術、馬術ともに優秀。
元ディオン隊の副隊長の隊長バノスに好意を抱いている。
・エメラルダ・ヴェール・グリーンダイアモンド
外国との付き合いを担うグリーンダイアモンド公爵家の長女。ミレーユのことが実は大好きで、自称ミレーユの親友な構ってちゃん。
ミレーユの一番の親友だと自認しているが、最初の時間軸では革命が起きるや否や真っ先に祖国を見捨て一族郎党揃って国外逃亡したため、現世界線のミレーユからは全く信用されていない。
以前の時間軸においての逃亡は彼女の父親が行ったもので、彼女の意思によるものではなかった。
・サファルス・アジュール・ブルーダイアモンド
力ある中央貴族の取り纏めを行うブルーダイアモンド公爵家の長男。
許嫁がいて、ラブラブ。彼女にいいところを見せようと必死。意外にも料理ができる。
・シュトリン・ジョーヌ・イエローダイアモンド
イエローダイアモンド公爵家の長女。ミレーユより一歳歳下で、四大公爵家の子女の中では最年少。 毒の扱いに秀でている。
いつも可憐な笑みを浮かべているお人形さんのような愛らしい少女。
四大公爵最古にして最弱の建国以来、皇帝一族とともに労苦を共にし、血を分け合った家系の出身。
イエローダイアモンド公爵家は帝国を崩し、この地を呪われた地とするために、知恵ある者を葬り、『這い寄る混沌の蛇』に背く者を葬ってきたが、現公爵が小心者だった故に実際には誰一人として殺害しておらず、それがダイアモンド帝国を蝕む猛毒の排除に大きな意味を持つ。
・ヴァッジリッサ
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅩⅩⅢ」をご覧ください。
◇ダイアモンド帝国の貴族
・マリア・レイドール
ダイアモンド帝国の辺境域に領地を持つ辺土伯爵家の長女。辺土伯爵家は貴族としては格下と見做されており、その逆境をはねのけるべく勉学のみならず、剣術にも通じた努力の才女。
以前の時間軸では、革命軍を主導し帝国の聖女と崇められる存在であり、ミレーユの処刑にも立ち会った仇敵の一人であり、現在のミレーユは恐怖と若干の恨みがましさを抱いている。
最初の時間軸における経験から、ミレーユは当初マリアとの接触を避けたがっていたのだが、紆余曲折あって図らずもミレーユにより救われ、彼女に心酔する者の一人となる。
・セルロ・レイドール
ダイアモンド帝国の辺境域に領地を持つ辺土伯爵家の長男でマリアの弟。幼いながら研究好きな学者肌の人間で、主に植物学が得意。
以前の時間軸では研究が実り「寒さに強い小麦」を開発したことで領内の食糧難を救い、革命軍が人心を得る大きな役割を果たした。
本編においてミレーユはマリアとの交流の際にそのことを思い出し、来たる未来への対抗手段とすべく、彼の能力を帝国で発揮させるために行動を起こす。
・リオラ・ウィリディス
マリアに仕えるメイド。森林の少数民族ウィリディス族の出身であり、公用語に不慣れであるためたどたどしいしゃべり方をする。弓の名手で身体能力は高い。主人であるマリアに懐いている。
以前の時間軸では、ミレーユは彼女のことをほとんど認識していなかったが、実はミレーユとの間には浅からぬ因縁があり、リオラはミレーユのことを殺したいほど憎んでいる。
今回の時間軸ではミレーユが学園入学時に図らずもマリアを助けたことによって接点が生まれ、件の因縁もミレーユの機転により未然に防がれたため、彼女に対して好感を抱いている。
・ヴァルマト子爵
伝統と格式ある中央貴族であったが、ダイアモンド帝国が領土を拡張する際に農民の有力者であった成り上がりの田舎者である辺土伯爵のレイドール辺土伯爵より領地の広さが劣ることを大変不快に思っていた。
以前の時間軸ではこれが原因でウィリディス族の内乱が勃発し、結果的に帝国滅亡の遠因を作ってしまうことになる。
現在の時間軸においては、上述の問題をミレーユが上手く処理したことで、ミレーユへ多大な忠誠を捧げる忠臣となった。
・ガルヴァノス・アーミシス
ルードヴァッハの師。
◇ダイアモンド帝国の商人
・フィリイス・クロエフォード
クロエフォード商会の長の娘。黒くもっさりとした髪と黒縁眼鏡が特徴。大人しく内気ではあるが、気心の知れた相手にはしっかりと会話ができる。大の読書好き。
その人見知りな性格を見かねた両親の多額の寄付とコネでセントピュセルへ入学したが、それが原因で家柄と伝統を重んじる貴族の子弟から「金で爵位を買った家の娘」と陰口を叩かれており、クラス内でも孤立しがちだった。
以前の時間軸ではミーアとの接点は皆無だったが、本編の時間軸では読書友達を欲していたミーアが積極的に話しかけ、そのまま意気投合したことで良き学友となる。
◆オルレアン教国
ペドレリーア大陸の宗教における中心国。大陸の住民に古くから信仰されているオルレアン神教会の本拠地であるため「教国を敵に回すことは、大陸を敵に回すことと同義」とされる。それ故、軍事力を持たないものの絶大な発言権を持つ国である。
国土の中心部にノエリージュ湖という大きな湖があり、そこに浮かぶ中島に学院都市と学院が存在する。
学院は大陸でも最高レベルの教育機関であり、様々な設備と高度な知識を持った教員が揃い、入学できるのは最低でも貴族の身分を持った人間だけという超絶エリート校である。そのため、若い時代から各国の重要人物に人脈を作ることのできる外交の練習場という側面を持つ。
・リズフィーナ・ジャンヌ・オルレアン
オルレアン神教会の聖女。オルレアン教国、或いはオルレアン公国という国の実質統治者であるオルレアン公爵の一人娘。
平民にも貴族にも平等に扱い慈悲を注ぐ一方、潔癖な性格で正義を重んじており、容赦なく他者を裁くことができる本物の聖女。
ミレーユとの接点はほとんどなく、寧ろ意図的に彼女と関係を持つことを拒んでいた。
ダイアモンド帝国で革命が勃発した際は革命軍の後ろ盾となり、マリアやリオンナハトをサポートしていた。そのため、ミレーユにとっては仇敵であると同時にトラウマレベルで最も高い苦手意識を持つ存在となっている。
上記の理由からミレーユに苦手意識を抱かれているが、ラフィーナ自身は最初の時間軸とは異なり『帝国の深遠なる叡智姫』と評されるミレーユの為人に興味を持っており、初対面の時点でラフィーナの方からミレーユに積極的に接近してきたため、ミレーユは対応のあまりの違いように理由が分からず驚いている。
オルレアン公爵家は秩序を破壊する『這い寄る混沌の蛇』と長年敵対しており、その点ではトーマスと共通している……が、その潔癖な性格をリオンナハトと並んで蛇につけ込まれる可能性があるからと露骨に嫌われている。
トーマスとジョナサンが完全にオルレアン神教会と袂を分つためにオルレアン教国を訪れた際に登場。当初は犯罪者であるトーマスと行動を共にしているということでローザ達を敵と認識するが、ミレーユが話していた「プレゲトーン王国で暗躍していた『這い寄る混沌の蛇』との戦いで共闘した海を越えた大陸からやってきた異邦人」であると知り態度を改める。
捕らえた『白烏』への対処もしており、ジェイが『這い寄る混沌の蛇』の信者であることも突き止めていた。
ローザから世界の真実を告げられた際にはオルレアン神教会の教義に反する世界の真実について意外に冷静に受け止めている。この際、処刑するほど認めなかったトーマスの考察が真理に近いことを突き止めていたことも冷静に理解した。
『司教帝』ルートでは蛇に踊らされ、邪教結社『這い寄る混沌の蛇』との戦いを訴え、近隣国に義勇兵を募り、そうして集まった兵で聖司教軍を作り上げ、オルレアン教国を神聖オルレアン帝国へと移行。周囲の国々に恭順を求め、徹底した管理体制による破壊活動の防止を行い、司教帝の手足となって動く聖司教軍を用いて、潜んだ邪教徒の掃滅を行おうとするが、結果としてこの大陸の秩序は崩壊し、蛇の手の中で踊らされ暗黒時代に突入する。その萌芽にトーマスは早くから気づいており、断頭台の前で行った忠告をオルレアン教国を訪れたトーマスから改めて受けた。
フィートランド王国のオルレアン秩序からの脱退を父親に伝えることを約束し、ジョナサンが神父を辞めるという話も了承した。
ローザから『這い寄る混沌の蛇』に関する情報提供を受け、偽の蛇巫女を含むオルレアン秩序に蔓延る『這い寄る混沌の蛇』の討伐のために動き出す。
極端な潔癖症でトーマスが『司教帝』ルートが示すように闇に堕ちやすい傾向にはあるが、ローザとトーマスからはミレーユが側に居ればそのような最悪の状況は回避できると確信を持たれている。
・トーマス・ラングドン
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅣ」をご覧ください。
・ジョナサン・リッシュモン
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅩⅧ」をご覧ください。
◆ライズムーン王国
ペドレリーア大陸の二大強国の一つ。
実は、王室関係者の与り知らぬところで諜報員が暗躍を行っており、特にダイアモンド帝国では帝国を崩壊させるために様々な策謀を弄していた。これがミレーユが以前の時間軸で革命軍によって処刑される原因を作っていたことになる。
貴族の中でも伝統的な保守層の「領土拡大派」は「無能な王に統治されるより、栄光あるライズムーン国王に統治されたほうが人々の幸福になるだろう」という傲慢な考え方を持ち、他国の主権を軽んじる傾向にある。
・リオンナハト・ブライト・ライズムーン
ライズムーン王国の第一王子。
あらゆることに優れた才能を発揮する万能の天才であり、「公正」と「正義」を心がける好青年。
前の時間軸では、ミレーユを「無能な統治者」と断罪し革命軍の主導者に助力し、ミレーユの処刑にも立ち会った。
ちなみに、以前の時間軸での彼のミレーユに対する評価は、実は彼自身がミレーユという人間と直接話し合ったり、向き直ったりして下した評価ではなく、彼女の表面上の振る舞いや周囲の評価を元に下したもので、つまりは単に噂を丸のみしただけのものである。
本編の時間軸では、帝国の深遠なる叡智姫と称されるミーアを高く評価しており、また彼女との出会いをきっかけに少しずつ心境に変化が産まれ、自身の持つ「公正」と「正義」の在り方を見つめ直すようになる。
トーマスからはラフィーナと並んで付け込まれる要素が大きい人物として露骨に嫌われている。
軍を率いて革命の火を消しに来たアベルと一騎討ちで剣を交える。
その後プレゲトーン王国の革命の裏に諜報部隊の「烏」が居たことが判明し、カラックと共にアベルに謝罪した。
ローザの提案でガスパールの街で行われることとなったバトルロイヤルにも参加。開始早々ラインヴェルドに挑まれ、防戦一方の戦いの末に敗北する。
当初はラインヴェルドとオルパタータダを反面教師的に見ていたが、敗北後に二人から「それぞれの大切な者と国王としての立場の板挟みになり、結局、大切な人を失ってしまった二人の国王」の話を聞き、不器用な二人に少しだけ同情して僅かに考えを改めた。
・カラック・レストゥーア
リオンナハトに仕える文武両道の従者。
元々は戦災孤児で、国王に引き取られて実の息子のように育てられた。そのため、リオンナハトとは兄弟同然に育った仲で、時折主従関係を越えてフランクに接する。
偏屈で皮肉屋な一面を持つが、根は忠義に篤く誠実な青年。
ローザの提案でガスパールの街で行われることとなったバトルロイヤルにも参加。ディランに目をつけられ、激闘を演じることとなる。
・レーゲン
ライズムーン王国の諜報部隊「烏」のメンバー。プレゲトーン王国に潜入して諜報活動に従事し、祖国のために暗躍する。生真面目な性格で、計画通りに物事が進まないと胃が痛くなる性質。
・ミスシス・エンディエナ
諜報部隊「烏」の一員で、レーゲンの部下。
プレゲトーン王国にメイドとして潜入しており、以前の時間軸ではアモンを暗殺している。
現世界線では母国のリオンナハト王子のようにアモンを変えた『帝国の深遠なる叡智姫』に好奇心を抱き、出征するアモン一行を見送ってから、レーゲンを裏切って本国への報せを携えた白き烏の他に真実を携えた黒き烏をリオンナハトの元へと送り、これが運命を大きく変えることに繋がる。
・ジェイ
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅩⅩⅢ」をご覧ください。
◆プレゲトーン王国
ペドレリーア大陸における中堅国家の一つ。大陸の二大強国(ダイアモンド帝国とライズムーン王国)にこそ及ばないものの、中堅国家群の中でも二国が無視できないほどの強大な武力を誇る軍事国家。地理的にはダイアモンド帝国から多少離れており、ちょうどライズムーン王国を挟んだ反対側に位置する。
軍事国家であるため武力が重視されており、特に王室関係者は剣の腕前に重きを置いている。また、国を挙げて男尊女卑の傾向が強い。
ダイアモンド帝国で起こるはずだった革命に似た騒動が発生するという出来事が起こったが、ミレーユ達の奔走によって事態は収束した。
巨兵歩兵旅団という一騎当千の巨兵のみで構成された最強の重装歩兵団を保有している。
・インドォーズ・プレゲトーン
プレゲトーン王国の国王。ダイン、アベル、ヴァレンティナ、クラリシスの父。
革命が起きた際には文官のレーゲンの王の剣である巨兵歩兵旅団の派兵を直訴に同意したが、「一兵も損なうことなく見事に戦功を上げろ」という無理難題をぶつけて巨兵歩兵旅団の隊長とレーゲン達を大いに困惑させた。
プレゲトーン王国の王城で王国政府と革命派の和解の場が設けられた際にも登場し、ジョナサンの件で迷惑を掛けてしまったことを理由に賠償金を支払いをローザから提案される。「相手もこう言っているんだし、好きなだけ踏んだくってやりましょう」と宣う貴族達を無視してドーヴラン伯爵に意見を求め、フォルトナ=フィートランド連合王国と国交を結ぶことを条件とするという意見に賛同した。
・ダイン・プレゲトーン
プレゲトーン王国の第一王子で、アベルの二歳年上の兄。プレゲトーン王国の関係者の中でも特に男尊女卑の傾向が強く、本編ではアベルとの口論の際に仲裁に入ってきたミレーユに対しても高圧的に接するが、以前の時間軸で革命軍による獄中生活・拷問・処刑といった経験をしていたミレーユにとっては、彼の威圧はまるで大したことなく、「何てやんちゃな」「所詮溫室育ちのおぼっちゃま」と鼻で笑っていた。
剣術の腕前はミレーユと出會う前のアベルより上で、アベルが自分に自信が持てない原因になっていたが、それはアベルよりも年上であることとそれに伴う互いの體格の差による部分が大きかった。ミレーユが一年生の時に開催された剣術大会にて、弟アベルと初戦で対決。最初は圧倒するが、ミレーユを侮辱する発言で奮起したアベルに敗北を喫した。
・アモン・プレゲトーン
プレゲトーン王国の第二王子。ミレーユと同い年。優しい少年だったが、剣の腕が重視されるプレゲトーン王国において兄に負け続け、更にリオンナハトの剣の才能を見せつけられて、諦念に囚われる。
以前の時間軸ではミレーユとは接点がなく、希代のプレイボーイとして名を馳せていた。
本編の時間軸では、ミレーユが革命を阻止できなかった際の亡命先として見初められ、懇意にされたことで自信をつけ、弛まぬ自己研鑽の果てにリオンナハトにも勝るとも劣らない剣術や学問を修めた。また、これを機にミレーユとはお互いに相思相愛になるが、現状は友達以上恋人未満の関係。
プレゲトーン王国に革命を止めるためにやってきたリオンナハトと剣を交える。
・ヴァレンティナ・プレゲトーン
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅩⅩⅢ」をご覧ください。
・クラリシス・プレゲトーン
プレゲトーン王国の第二王女。
・グレンダール・ドーヴラン
プレゲトーン王国の宰相を務める伯爵。六十歳近い老練の政治家で、良心的な人物として王国の国民からも人気を得ている。
国王によって発令された軍備増強と、それに伴う増稅に反対していた。
ジェイによってサイラスの中心街にある館の地下に捕らえられていた。ジェイに唆されても決してプレゲトーン王国を裏切ろうとはしなかった忠臣。
・ギルディアズ・ローヴァルド
プレゲトーン王国の『剣聖』。剣術指南役で、プレゲトーン王国の基礎剣術を構築した人物。老境の兵士。
襲撃を仕掛けてきたジョナサンと死闘を繰り広げられるほどの実力者。
・ヴォードラル・ラジール
プレゲトーン王国即応軍・第二騎士団の団長。「剛烈槍」の二つ名を持つ同国有数の戦士。 豊かな口髭と鷹のように鋭い目が特徴的。
主であるミレーユの意思を汲み、リオンナハトとアモンの一騎討ちに割って入ったディオンと死闘を繰り広げる。
◇プレゲトーン王国の革命軍
・フーシャ・リングェル
プレゲトーン王国の没落貴族の娘。革命軍の中心人物の妹。兄のダンヴェールを憂い、革命を止めてくれる者を探していた。
ミレーユに革命を止めて欲しいと嘆願する。
宰相のグレンダール・ドーヴラン伯爵が囚われている場所を探す際にはミレーユ達に頼まれて案内役を引き受けた。
・ダランヴェール・リングェル
フーシャの兄。ジェイの口車に乗せられ、プレゲトーン王国の革命派の中心人物に担ぎ上げられる。 弁が立つが、実際は酒場で憂さを晴らすような、革命の指導者になれる度胸のない人物。
◇プレゲトーン王国の住民
・マジク
ミレーユに目の前のキノコが火蜥蜴茸という触れるだけで手が被れる毒茸だと告げた猟師。ミレーユとリオンナハトを村に案内し、美味しい兎鍋を振る舞う。
◆騎馬連合国
オルレアン教国の東側に位置する国。騎馬連合国というだけあって同国の民は馬と共に生活している。風、林、砂、山、雷、沢、草、花、嵐、陰、陽、天の十二部族からなる。失われた火の部族も存在。
・林龍馬
騎馬連合国の出身者で、学院では馬術部の部長を務める。
馬術部に入部したミレーユのことを当初は訝しんでいたが、「どこまでも遠くに連れて行ってくれるからですわ」という馬を戦争の道具としか見ていない者や愛玩用として可愛がるだけの者には決して口にできない、馬はどこまでも遠くに、自由に、自らを高めてくれる相棒と見られる者達にしか言えない言葉を彼女が口にしたことで、ミレーユを心から信頼するようになる。
・林天馬
騎馬連合国の林族の族長で龍馬の父。
・火奔狼
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.ⅩⅩⅩⅢ」をご覧ください。
・火走狼
騎馬王国の失われた部族と言われる火族の出身者。『這い寄る混沌の蛇』の一員である狼使いの男の妹でもある。
◆港湾国セントエルモ
・シャイロック・スクルージ
港湾国セントエルモを拠点に大陸の各国に様々な商品を卸している大商人。
◆ワイゼマル商会
スクルージ商会と現在ライバル関係にある港湾国セントエルモの古参商会。漁師達にお腹いっぱい食べてもらいたいと珈琲を頼むとパンがセットで付いてくるサービスを赤字覚悟で提供する喫茶店に協力するなど商会のトップはお人好しな人であるとローザは考えている。
◆イェンドル王国
・エシャル・デル・イェンドル
イェンドル王国の第一王子。ゲーム時代はイェンドル王国の解決をトーマスに依頼する役割を持っていた。
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それでは、改めまして。カオスファンタジーシリーズ第二弾を今後ともよろしくお願い致します。
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