Act.8 登場人物紹介 part.Ⅷ
★虚像の地球組
◆神帝
邪馬台国を滅ぼし、弧状列島を大倭秋津洲として支配した一族。当初は大倭朝廷が弧状列島を支配していたが、次第に豪族によって支配圏を奪われていく。
現在も神と同一視され、大きな権利を持っているように見えるが、国を実質支配しているのは大倭政府であり、半ばお飾り状態となっている。
・神煌帝
初代の神帝。大倭秋津洲の黎明期、邪馬家と派遣を争った。
その存在は天皇霊となり、神嘗祭という儀式を通じて神帝の魂と融合しながら現代まで生き延びている。
・雄略神帝
「倭の五王」の最後の一人。倭王武。
・文武神帝
詳細は同ページの「赫映の関係者」をご覧ください。
・石作皇子
詳細は同ページの「赫映の関係者」をご覧ください。
・車持皇子
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅴ」をご覧ください。
・崇徳神帝/崇徳上帝
言わずと知れた三大怨霊の一体である神帝。保元の乱後、讃岐国で崩御した。
安元三年に延暦寺の強訴、安元の大火、鹿ケ谷の陰謀が立て続けに起こったが、この社会の安定が崩れ長く続く動乱時代の元凶と呼ぶべき存在である。
皇導院によって倒され、魂と融合していた天皇霊は回収された。
・萬葉神帝/今上神帝
現代の神帝。
◆皇導院(元老院・元老衆、天導院など……)
神帝家の初代・神煌帝の時代から仕え、大倭秋津洲を陰で支配する権力者の一団。
その活動内容は帝室の守護並びに大倭秋津洲の「表」の秩序が「裏」の勢力により乱されないようにそうした者達を退治し、封印し、排除することである。
陰陽寮や鬼斬機関の設置以後は、国家を揺るがすレベルのもののみに対処するようになり、表側にその姿を見せることはほとんど無くなった。
皇導院の人数は十人〜一五人の間を変動しており、全員が神道系の重鎮により構成されている。その中でも四大老という皇導院中でも最も発言力の強い四家の当主がいる。
この四人は初代・神煌帝の時代から仕えている側近達であり、現在の神帝よりも強い権力を有する。
・斎嶋霽月
四大老の一人。迦陵大蔵とは親友。
腐敗する大倭秋津洲を憂いており、混沌の中核を成す瀬島一派を倒すために長年敵対していた絡新婦を味方に引き入れようと一計を案じて山城ホテル出会う約束をするも、田村勲の先回りの結果、山城ホテル爆破事件が起こってしまう。
・日馬玉章
四大老の一人。
・淡海清麿
四大老の一人。
・天原永主
四大老の一人。
◆大倭政府
江戸時代の武家政権であった徳川幕府を取り込む形で発足した新政権。ほとんどの武士の権力を剥奪したが、一部の武士を特権階級として残し、徳川家をその棟梁として侍局として再編した。
新たに陸軍、海軍、(第二次世界大戦後は空軍)を編成し(陸軍は陸軍省、海軍は海軍省。第二次世界大戦は軍部の全管轄を防衛省が担当し、政治家の下に置かれた)、内務省が管轄する警察(首都警察と地方警察)、と共に非常時の表向きの戦力として侍局を採用している。
神祇省、外務省、内務省、大蔵省、文部省、工部省、司法省(後に裁判所は独立。表向きは三権分立を装っている)、宮内省、陸軍省、海軍省、侍局、陰陽寮(非公開)、鬼斬機関(非公開)といった各省庁と、内閣によって政治が実行され(行政機関)、内閣は国会(立法機関)に所属する政党の議員から選ばれる。
第一次世界大戦から第二次世界大戦の間に軍部が着々と力を力を蓄え、更に第二次世界大戦に向けて全ての政党が統合され大政翼賛会となるが、大倭政府が大東亜共栄圏として掲げた各国を取り込み、大倭秋津洲帝国連邦が成立するという形で第二次世界大戦は幕引きし、米加合衆連邦共和国とは引き分けという形で条約を結んだ際に、不要と判断して解散し、以降は複数の政党が乱立する形に戻った。
現在は軍部の力も低下し、政治家が大きな力を持っている。
財閥の力が無ければ到底第二次世界大戦で勝利できなかったにも拘らず、財閥を「金を持っている奴隷」と認識し、「国家総動員法」を改正した「財閥総動員法」を利用して圧力をかけている。一方、財閥側は大倭政府のやり方に対して腹に据えかねているものの、政府を仮に殲滅したとして自分達が政治をしたいとは思わないので現状はやられるがままになっており、そこで更に政治家が調子に乗るという悪循環に陥っている。
政治家のほとんどは瀬島奈留美に籠絡されており、彼女の思うがまま。
陰陽寮と鬼斬機関は既に圓によって買収されてしまっているが、危機感を覚えている政治家は全くと言っていいほどいない。
・蓮村達弥
与党、自由政友党の総裁で現職の内閣総理大臣。瀬島奈留美の傀儡の一人。
・小野田進歩
与党の衆議院議員。大倭政府から「財閥総動員法」を理由に政治家が派遣され、圓様の全財産の国への返還を要求した。屋敷に残っている全統括の合議で方針が決定した後に暗殺され、これが大倭秋津洲帝国連邦と百合薗グループ、財閥七家や《鬼斬機関》と陰陽寮、《聖法庁》の大倭支部をも巻き込んだ戦争の引き金を引くことになる。
・徳川家照
徳川将軍家の血を引く男。侍局長に地位についている。
◆大倭警察庁
大倭の全警察を束ねる組織。全警統庁とも呼ばれる。
・鳥越新城
大倭警察庁の警備局警備企画課に属し、全国で行われる協力者運営の管理と首都警察(警視都庁)公安部と各国警察本部警備部に存在する直轄部隊への指示と教育を行う大倭警察庁の警備局警備企画課指導係に所属する警察官。警察学校時代の松蔭寺辰臣の一年後輩。
伝説の警察官にして、警察組織最後の良心と言われた松蔭寺辰臣の右腕であり、松蔭寺の亡き後には松蔭寺派を統括し、「推理倶楽部 Bengal」とも繋がりを持っている。
公安警察だが、本物の裏世界の住民達には遠く及ばないことを自覚している。
◆帝宮警察
全警統庁に置かれている附属機関で、「神帝及び皇后、皇太子その他の皇族の護衛、帝宮及び御所の警衛、その他帝宮警察に関する事務」を司る機関。
トップは帝宮警視監の白櫻福邏。
・白櫻福邏
颱堂訃嶽と共に護国のために戦った元英雄。帝宮警視監。現在は「新人類による『下等人類』の支配」を掲げる国際犯罪組織のリーダーを務める。
◆首都警察
首都である武蔵国に置かれた警察組織。警視都庁や首都警察庁とも呼ばれる。
・松蔭寺辰臣
首都警察の捜査一課長で影澤照夫の高校時代の同級生。風紀委員でよく校則を破る照夫を注意していた。
真面目一辺倒で、規則に実直。まるで規則が服を着て歩いているような、四角四面な雰囲気が感じられる男。規律正しい風紀委員として高校で恐れられていた。
警察組織を侵食する瀬島一派に対立の姿勢を見せたことから田村勲に殺害された。
故人ではあるが、その思いは彼を慕う松蔭寺派の警察官達に引き継がれている。
・静海理沙
首都警察を統括する警視都庁に所属する警察官で、特命捜査対策室の下部組織で文書解読を担当する六係に所属する刑事。階級は警部補。
病的な文字フェチで文字以外に愛せない。
・石取寿一
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅹ」をご覧ください。
・芥河秀樹
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅹ」をご覧ください。
◆特殊技能捜査研究所
警察に協力する民間の組織。
・山王寺占楽
特殊技能捜査研究所に所属する二十代の女性捜査官。月村葵を切っ掛けに推理倶楽部 Bengal」に所属している。
◆特殊捜査分隊「spade」
・松蔭寺辰臣
詳細は同ページの「首都警察」をご覧ください。
・鳥越新城
詳細は同ページの「大倭警察庁」をご覧ください。
・静海理沙
詳細は同ページの「首都警察」をご覧ください。
・山王寺占楽
詳細は同ページの「特殊技能捜査研究所」をご覧ください。
◆大倭陸軍
・柳影時
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅲ」をご覧ください。
・森舞華
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅹ」をご覧ください。
・西野雅之
101分隊所属の軍人。101分隊集団神隠し事件に巻き込まれ、消息を絶った。
・南海武久
101分隊所属の軍人。101分隊集団神隠し事件に巻き込まれ、消息を絶った。
・北村勇士
101分隊所属の軍人。101分隊集団神隠し事件に巻き込まれ、消息を絶った。
・東城八英
101分隊所属の軍人。101分隊集団神隠し事件に巻き込まれ、消息を絶った。
・中浜燕
101分隊所属の軍人。101分隊集団神隠し事件に巻き込まれ、消息を絶った。
・灘波陣
101分隊所属の軍人。101分隊集団神隠し事件に巻き込まれ、消息を絶った。
◆大倭海軍
・南郷權十郞
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅹ」をご覧ください。
◆大倭空軍
◆ 秘密結社・呪ノ智慧研究会
・相摸蘩蔞
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅹ」をご覧ください。
◆究極生命体研究機関
大倭秋津洲帝国連邦に存在した秘密裏に究極の人間を作ろうとしていた秘密機関。類稀な身体能力を持つ人物や、人間離れした人物の精子や卵子を体外で交配や、遺伝子操作などによって究極の人類である完全調整体や原初的人類と呼ばれる存在を完成させようとしていた。
代表は黒澤飆衛で、その技術は百合薗グループ、瀬島グループの双方に分配されている。
・黒澤飆衛
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅹ」をご覧ください。
・瀬島奈留美
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅹ」をご覧ください。
・橋姫紅葉
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅹ」をご覧ください。
・伊藤元宣
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅹ」をご覧ください。
・化野學
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅲ」をご覧ください。
◆貴族・華族出身者
・陽夏木枸櫞
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅳ」をご覧ください。
・陽夏木燈
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅲ」をご覧ください。
・石澤忠教
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅳ」をご覧ください。
・右大臣阿部
詳細は同ページの「赫映の関係者」をご覧ください。
・大納言大伴御行
詳細は同ページの「赫映の関係者」をご覧ください。
・中納言石上麻呂足
詳細は同ページの「赫映の関係者」をご覧ください。
◆赫映の関係者
・讃岐造麻呂/翁
竹取の翁。根元が光っている竹の中から赫映を見つけ、育てた。赫映を育てる中で次第に裕福になる。「高貴の姫君」に育てることが少女の幸せと信じて疑わなくなり、禎丸達木地師の子供達との交流にも眉を顰めていた。
都の貴族からは成り上がり者と見られている。
赫映のためといいつつも本人の希望を全く無視しながら五人の貴公子との結婚を勧めたり、神帝の命令に従い赫映のいる家の近くまで通してしまうなど自分本位なところが目立つ。
月の使者達を倒し、赫映を守るために神帝を頼るも全てが無駄に終わった。
赫映が月の使者を殲滅した事件の結果、没落するが、元の暮らしには耐えられずに自死する。
・媼/薄桜仙女
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅴ」をご覧ください。
・三室戸斎部秋田
赫映に「なよたけのかぐや姫」と命名した人物。
・禎丸
木地師の集団の子供達のリーダー格。赫映の初恋の相手だが、疎遠になってしまう。
媼に連れられ、里山に戻ってきた赫映に声を掛けようとしたが、妻子と共に楽しそうに笑う禎丸の姿を見て失恋の衝撃に耐えられなくなった赫映に立ち去られてしまう。
月の使者討伐事件後、赫映と再会し、互いの気持ちを打ち明けあって蟠りを解消した。
・石作皇子
赫映に求婚した五人の貴公子の一人。『仏の御石の鉢』を持ってくるという難題を与えられる。適当なお寺から古くなった鉢をもらってくると、それを黒く塗って立派な錦の袋に入れて花で飾りつけをして赫映に渡すが、偽物であるとバレてしまった。
・車持皇子
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅴ」をご覧ください
・右大臣阿部
赫映に求婚した五人の貴公子の一人。『火鼠の皮衣』を持ってくるという難題を与えられる。
中華にいる知り合いの王慶を頼るが偽物を掴まされた。
・大納言大伴御行
赫映に求婚した五人の貴公子の一人。『竜の首の珠』を持ってくるという難題を与えられる。
最初は家臣に探させたが、なかなか見つからず、自ら部下を引き連れて海に龍を探しに行くも嵐に遭って遭難する。
それ以来、赫映を悪女と恐れ、近づかなくなった。
・中納言石上麻呂足
赫映に求婚した五人の貴公子の一人。『燕の子安貝』を持ってくるという難題を与えられる。
大炊寮の大八洲という名の大釜が据えてある小屋の屋根に上って子安貝らしきものを掴んだが転落して腰を打った。その後、気弱になり、病に掛かる。
「年を經て浪立ちよらぬすみのえのまつかひなしと聞くはまことか」という赫映の歌に「かひはかくありけるものをわびはてゝ死ぬる命をすくひやはせぬ」と返歌し、そのまま息を引き取った。
この出来事は今でも赫映に後悔を残しているようで、赫映は毎年欠かさず中納言石上麻呂足のお墓参りをしている。
・文武神帝
赫映と同時期の神帝。赫映に求婚するが拒否される。靡かない赫映に興味を持つ。無理矢理赫映を手に入れようと手を出すが、赫映は目の前から消えてしまった。
一度は身を引くが、恋の炎はますます燃え上がり、赫映に執着するようになる。
十五夜に現れる月の使者達の討伐のために各役所に命じ勅使として中将高野大国を指名し、六衛府を合せて二千人を竹取の家に派遣した。
月の使者討伐事件後、赫映を恐れて朝敵に認定し、幾度となく戦争を繰り広げた。
・ふさ子
文武神帝の側近。文武神帝の命で赫映の為人を調査しに行く。
・高野大国
中将。文武神帝に命じられて勅使として兵二千人と共に竹取の家に派遣される。
◆西側諸国
東西冷戦時代に西側に分類されていた国々。米加合衆連邦共和国、欧州連合、大英連邦帝国、仏蘭西連邦などの巨大国家が多数含まれる。また、大倭秋津洲帝国連邦もこちらに区分される。
・米加合衆連邦共和国
北亜米利加大陸のほとんどを飲み込むほどの巨大な連邦国家。
陸海空の軍を保有する他に、超能力者による軍隊「超能力部隊」を保有する。
世界で初めて人造の超共感覚を持つ新人類の開発に成功し(ただし、属性操作系に限定される)、陸海空軍に次ぐ第四の勢力として世界最強の大国に相応しい戦闘力を有する。
・欧州連合
大英連邦帝国と仏蘭西連邦を除く欧州の国々が政治経済面での統合を目指し、加盟国間の相互協力強化を目的に設立された機関。通貨はユーロ。
・大英連邦帝国
英格蘭、蘇格蘭、威勒士、愛蘭からなる本土と植民地によって成り立つ大国。
中道聖公三位聖霊教を国教とし、《聖法庁》から分派した近代科学と聖法と融合した多数の『聖装』を装備した聖装騎士を抱えている。中道聖公三位聖霊教のトップは大主教。
現在でも魔女狩りが行われており、聖装騎士の中でも選りすぐりの者達が『異端審問官』と呼ばれ、強大な権力を獲得している。
・仏蘭西連邦
仏蘭西とその植民地から成り立つ大国。科学技術を大きく発展させて超科学の領域に高めることで月の技術力に迫る科学技術を獲得した。
荷電粒子砲やビームサーベル、電磁加速砲など多数の戦略兵器を完成させている。
・《聖法庁》
選民救世教、三位聖霊教、最終予言教の地下組織がいつしか統合され、宗教から独立したことで誕生した組織。本部は以色列。
対魔女の最高機関であり、魔女と戦うための法術や聖術の使い手が集まっている。上位の存在は天使を召喚することができる。
法術や白魔法と呼ばれる力(魔女を倒すためには同じ魔女の技を手に入れる必要があるというところから出発したが、魔女と同列にならないためにこちらは正義の技であると定義しただけであって、原初魔法となんら変わらない)と神界の天使と契約を交わし、或いは融合し、その力を発動する聖術の二つを使うことができる。
原初魔法、法術、白魔法などと呼ばれている技術の最上位能力の一つ精霊顕在化を使えるのは、選民救世教の実質トップである選民救世正統派党党首、三位聖霊教のトップである教皇、最終予言教の宗教指導者と同等の発言権を持つ聖皇、三人の大幹部、主要な国家十六ヶ国に一人ずつの二十人。
主な戦力は聖法聖光騎士団。
・クリストフォロス=ゲオルギウス
中世ヨーロッパの魔女全盛期の時代に活躍した伝説の聖騎士。百合薗圓の前世。
互いに聖騎士と魔女であるということを知らないまま、任務の帰りにお腹を空かせたベアトリーチェにパンを買って与えたことが始まりとなり、その後交流を重ねて恋人同士になる。
ヴォリィヤァートからダスピルクエットの魔女一族の殲滅の命令を受けたことを切っ掛けにベアトリーチェとの関係が崩壊し、互いに殺し合う敵同士になってしまう。
しかし、結局クリストフォロスを殺すことはできずに見逃してしまった。
・ヴォリィヤァート=アンティオキア
史上最悪の聖皇と呼ばれた男。聖騎士としては最上位の地位にあったクリストフォロスの名前すら覚えないという傲岸不遜な人物。才岳龍蔵の前世。
クリストフォロスにダスピルクエットの魔女一族の殲滅を命じた。
◆魔女
元々は原初魔法と原初呪術を扱う者達のことで、魔女のコミュニティでは女尊男卑の傾向があったことと、女性の方が適正が高かったことの二点から魔法を扱う者達の総称として呼ばれるようになった。男の魔女という矛盾した言葉も使われており、基本的に原初魔法や原初呪術を使う者達は全て魔女に該当する。
基本的には悪魔と契約を交わし、対価を支払う代わりにその力の一部を行使する術を指す原初呪術、元々は精霊と契約を交わし霊輝と呼ばれるエネルギーを精霊に手渡して発動する術である原初魔法の二つを使うことができる。原初魔法は更に分解でき、攻撃的なものを魔術、防御的なものを法術と呼ぶのが正確である。この法術は対魔女法術機関《聖法庁》が定義する法術(聖法)とは別物。
・ベアトリーチェ=ダスピルクエット
中世ヨーロッパの魔女全盛期の時代に活躍した伝説の魔女。
ダスピルクエット一族に名を連ねる魔女で大倭秋津洲に渡り、瀬島の開祖となった。
魔女の術を使って様々な禍いを引き起こそうとするダスピルクエットの魔女の一族に激しい嫌悪を抱き、家を飛び出し、食事にもありつけず腹を減らしていたところをクリストフォロスに助けられたことを切っ掛けに知り合い、その後交流を重ねて恋人同士になる。
ヴォリィヤァートからダスピルクエットの魔女一族の殲滅の命令を受けたクリストフォロスによって家族を殺されたことで憎しみに駆られ、忌避していた魔女の術に手を出し、クリストフォロスと互いに殺し合う敵同士になってしまう。
クリストフォロスに見逃される形で生き残った後は大倭秋津洲に渡り、決してその恨みを忘れることなく末代まで継承し続けようと決意してその記憶を末代まで継承し続けた。
・瀬島藍那
瀬島奈留美と瀬島香澄の母で瀬島家の前当主。瀬島新代魔法の基礎を築いた。
自身が支配していたゲーム会社で魂をゲーム世界のキャラクターと交換するゲームダイバーを開発していた。
・瀬島奈留美
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅹ」をご覧ください。
・瀬島香澄
詳細は「Act.8 登場人物紹介 part.Ⅳ」をご覧ください。
◇大倭支部
・九重勇悟
《聖法庁》の大倭支部の支部長を務める夏でもマフラーを巻いた男。
瀬島香澄を巡り、圓達との抗争を引き起こしたことがある。その後、圓に大倭支部を丸ごと購入された結果、圓の傘下に下り、瀬島香澄を見逃すことを約束する。
香澄、圓とは共通の敵として奈留美の存在があり、共闘して倒すことを約束している。
圓に聖術を教えた師匠であり、「いい線を言っているが、とても一流にはなれないレベル」と評したのも彼。その一方で「その全てが一流であれば勝ち目はない」とも評しており、様々な技術を組み合わせた戦法を厄介なものであると評価している。
九重の精霊顕在化は火が狐、水が蛟、風が鼬鼠の三つが現状判明している。
◆鞍馬山天狗一派
三大妖怪の一角である天狗の一派。階級は上から順に波旬天狗、大僧正天狗、権大僧正天狗、中僧正天狗、権中僧正天狗、少僧正天狗、権少僧正天狗、大僧都天狗、権大僧都天狗、中僧都天狗、権中僧都天狗、少僧都天狗、権少僧都天狗、大律師天狗、中律師天狗、権律師天狗、大天狗、烏天狗、木葉天狗、天狗。
・鞍馬馬玄瑞
波旬天狗。斎嶋霽月と迦陵大蔵に呼ばれ、山城国のホテル濱本に赴く予定だったが、当日、山城国のホテル濱本には姿を見せなかった。
・鞍馬緑三郎
大僧正天狗。斎嶋霽月と迦陵大蔵に呼ばれ、山城国のホテル濱本に赴く予定だったが、当日、山城国のホテル濱本には姿を見せなかった。
・鞍馬二条左右衛門
大僧正天狗。斎嶋霽月と迦陵大蔵に呼ばれ、山城国のホテル濱本に赴く予定だったが、当日、山城国のホテル濱本には姿を見せなかった。
◆東側諸国
東西冷戦時代に東側に分類されていた国々。蘇維埃社会主義共和国連邦の以外の国々が東欧革命以降に離脱したため、現在は蘇維埃社会主義共和国連邦と大倭秋津洲帝国連邦の支配を免れた一部地域に逃げ込んだ政府関係者が国家であると宣言した中華共和国の二国が分類される。
・蘇維埃社会主義共和国連邦
ユーラシア大陸に存在する巨大国家。
一般的に三位聖霊教と呼ばれる西方普遍聖統三位聖霊教(カトリックに相当)から分派した東方正教三位聖霊教(東方正教会)が国教となっている。
魔女狩り時代に魔女の一部を自国に取り込み、独自に魔法技術を発展させてきており(東方正教三位聖霊教は西方普遍聖統三位聖霊教に対抗するため、魔女の技術の取り込みという方向に動いた)、瀬島新代魔法とは別の方法で似た系統の科学魔法を完成させている。
◆その他
◇神聖三百人委員会
影の世界政府の最高上層部とされる組織を解体し、再構成された組織。陰謀論に登場するような存在自体が疑わしい組織だが、実際に存在する。
各国の要人によって構成され、西側諸国、東側諸国を超えて全世界を支配している。
◇特異異能力者解放軍
世界で最も有名な犯罪組織。超共感覚を持つ新人類を『選ばれた新人類』とし、それ以外の人間を『下等人類』と位置づけ、新人類による『下等人類』の支配と現在の社会構造の破壊を目論んでいる。
神聖三百人委員会と表向きは敵対関係にある。
首魁は白櫻福邏。先の大戦で国家に命じられて多くを殺し、兵士だけでなく民間人や女子供にも拷問を行うなど凄惨な体験を経て、「善なる国家」など戯言で、国家や秩序が存在するから戦争という地獄が生まれると考えるようになり、全ての国家を消滅させようとしている。前述の新人類による『下等人類』の支配という目的も手駒を集めるための方便に過ぎない。
・白櫻福邏
詳細は同ページの「帝宮警察」をご覧ください。
◇「天人五衰」
「不幸せな出生で苦痛に塗れた半生を送ったのだから、後の人生は天人のように素晴らしい人生を送るべきであり、送れる筈だ」という思想を掲げる不幸せな出生の五人が結成した武装思想家組織「天人五衰」。
「より良い生活のためなら、たとえ前の雇い主であろうと殺す」という思想は「天人五衰」を象徴するもの。
仏教思想を母体としながらも、その実態は「解脱を逃げ」と断じ、「仏教で否定される五感を賛美する」という思想であり、仏教勢力から追われる身となっている。
現在の拠点は大連。
・衣裳垢膩/小鹿島秀平
大倭秋津洲の孤児院の子供だったが、裏世界と繋がる孤児院に傭兵候補として売られ、戦争の世界に身を投じることになる。
全ての武器を扱うことができるという才能の持ち主で、「その武器に蓄積された記憶を読み取る」という超共感覚保有者。実体は武器だけに留まらずあらゆるものの記憶を読み解くことができる。しかし、身体臭穢の異次元の剣だけはトレースできなかった。
・頭上華萎/浅輪博重
金に振り回された人生を送ってきた男。若くして巨万の富を手に入れるも、部下の裏切りに遭って大切な妻をも奪われる。そうした転落人生を数多く経験してきた。
元々は花屋の息子として生まれたが、その「並み外れた金運」によって家庭が崩壊し、家庭内暴力に苦しむ少年期を送った。
制御できない莫大な幸運を操る力を持ち、その不完全な異能は「気紛れな女神の寵愛」と呼ばれる。自分も意図しない瞬間に想像を絶する幸運が訪れるが、その反動で想像を絶する不幸が訪れる。この能力から逃れる手はなく、その並み外れた幸運で絶対に死なない。
またこの並み外れた幸運は戦闘では変則的に適応される。繰り出す攻撃の一つ一つが致命的なラッキーヒットとなり、自分に対する攻撃はあらゆる要因によって失敗させられる。偶然攻撃が外れる、外れないような狙いを定めない攻撃はそもそも命中しないなど、あらゆる偶然が味方し彼を傷つけることはできなくなる。これも全て浅輪を永遠に苦しめるための「気紛れな女神の寵愛」の呪いの如き効果である。
・身体臭穢
スラム街出身の青年。
その身体は鋼の如く強靭で、その手から繰り出される斬撃は不可視の領域に達し、その動きには一切の音が存在せず、その斬撃は何もかもが規格外な斬撃は大気が斬り裂かれたことに気づかないほど鋭く、軽く振るっただけで放たれる剣圧(空気の刃)は鋼鉄すらも斬り裂く。ただの木の棒であっても名刀と互角に張り合える強さを誇る。特殊な異能を持たない代わりに極められた異能にすら匹敵する常識外の身体能力を持ち、圓を含む世界でも一握りの存在のみが全ての筋肉を本来意識して操作できないものを含めて完璧に操作する、脳から送られる信号を短く情報密度の高い戦闘用の脳信号に変える領域にも到達している剣の化け物。
転生後は異世界に転生し、ロベリアのメイドの一人デルフィニウムとなる。
・腋下汗出/羅刹美登里
長きに渡り追われてきた羅刹童女と呼ばれる鬼女。吉原に花魁の羅刹太夫として身を置いていた時期もある。
本人の意思とは無関係に追われる日々に辟易している。不楽本座から天人五衰に誘われ、所属を決めた。
赤鬼小豆蔲とは旧知の仲だが、迫害されてもそれでも平和を愛し、世界平和のために身を削る小豆蔲の生き方には嫌悪感を抱いている。
「認められるためには力を示さない、力を示して掴み取るものが平和である」という思想に行きついており、武力行使を含め全ての実力行為を必要なものであると考えている。しかし、これは認められなかった過去に起因する思想であり、普通の人間が営むようなありふれた生活を営むことを望んでいる。
・不楽本座/四之宮愛凪
かつて壮絶な骨肉の争いの果てに地位を追われた公爵令嬢。
何もかもを手に入れた恵まれ過ぎた生活を送っていたが、当主の死と同時にその遺産や爵位を継承するべく一族郎党が争いを繰り広げ、その果てでスラムに堕とされた。
以前はゲーマーであり、様々なゲームをプレイしてきており、身体臭穢にもゲームの話を度々していたという。
しかし、その実態は全てを手に入れた故に退屈していた天才であり、骨肉の争いも自らの手で引き起こした。まさに「自分の席に戻るのを嫌がる不楽本座」を体現した人物と言える。
電子機器の扱いに非常に長けており、超人的な頭脳の持ち主である。一方で戦闘能力は全くなく、身体臭穢に護衛を依頼している。
本来は誰もが振り返る黒髪美少女で容姿端麗、成績優秀な学園の高嶺の花的な存在だったが、現在はボサボサの髪に目の下に隈とその美貌を台無しにしている。
その前世は『ダイアモンドプリンセス〜這い寄る蛇の邪教〜』の唯一神であるアポピス=ケイオスカーン。
お読みくださり、ありがとうございます。
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もし何かお読みになる中でふと感じたことがありましたら遠慮なく感想欄で呟いてください。私はできる限り返信させて頂きます。また、感想欄は覗くだけでも新たな発見があるかもしれない場所ですので、創作の種を探している方も是非一度お立ち寄りくださいませ。……本当は感想投稿者同士の絡みがあると面白いのですが、難しいですよね。
それでは、改めまして。カオスファンタジーシリーズ第二弾を今後ともよろしくお願い致します。
※本作はコラボ企画対象のテクストとなります。もし、コラボしたい! という方がいらっしゃいましたら、メッセージか感想欄でお声掛けください。




