Act.8-307 園遊会前最後の多種族同盟会議 scene.1 上
<一人称視点・リーリエ>
――その日、バトル・シャトーの地下深くにある円卓の間に、多種族同盟の代表が集結した。
ちなみに、ボクを除くメンバーは以下の通りだ。
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・ブライトネス王国国王ラインヴェルド=ブライトネス
・ブライトネス王国王妃カルナ=ブライトネス
・ブライトネス王国後宮筆頭侍女シエル=ホワイトリェル
・ラピスラズリ公爵家当主カノープス=ラピスラズリ
・天上の薔薇聖女神教団教皇アレッサンドロス=テオドール
・フォルトナ=フィートランド連合王国国王オルパタータダ=フォルトナ
・フォティゾ大教会最高司教レイティア=ベネディクトゥス
・緑霊の森族長エイミーン=メグメル
・金色の魔導神姫教法皇マルグリットゥ=グリシーヌ
・ユミル自由同盟獣皇ヴェルディエ=拳清=ラシェッド=ティグロン
・兎人姫ネメシア教教主カムノッツ=澄月=トリアンタ=ラゴモーファ
・ド=ワンド大洞窟王国国王ディグラン=ヴォン=ファデル=ダ=ド=ワンド
・エナリオス海洋王国国王バダヴァロート=アムピトリーテー
・ニウェウス自治領領主レジーナ=R=ニウェウス
・風の国ウェントゥス緑の使徒代表及び竜皇神教の竜皇巫女アリシータ=エメライン
・ルヴェリオス共和国首相ピトフューイ=スクロペトゥム
・オルゴーゥン魔族王国魔王の娘アスカリッド・ブラッドリリィ・オルゴーゥン
・ラングリス王国女王クラウディア=ラングリス
・マウントエルヴン村国族長ポーチュラカ=ヒュームル
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多種族同盟の中核を担う国の代表と、宗教を束ねる最高責任者、そこに園遊会の主催者であるカルナとその側近のシエルを加えたメンツだ。
「いつもこれほどのメンバーを集めて国の行く末を決める会議をなされておられるのですね」
「まあ、ほとんど議長のローザが動かしているようなものだけどな」
「……本当に何言ってんの? カルナ様、緊張をなさる必要はありません。警戒すべきはラインヴェルド陛下とオルパタータダ陛下のダブルクソ陛下と、エルフの族長のエイミーンだけで後はほとんど真面目な方ばかりですから」
「酷いこと言うのですよぉ〜」
……全く酷くないと思うけどねぇ。隣に座っている山エルフの族長のポーチュラカが「少しは真面目にしろ、エルフの面汚し」って顔をしているよ? まあ、エイミーンの方が何倍も格上なんだけどさ。この人、実は腹芸もできる人だし、真面目一辺倒のポーチュラカじゃ簡単に丸め込まれるよ。
「本日は私のようなものをお招きくださりありがとうございました。……私も多種族同盟を運営する会議に参加しても良いのでしょうか?」
「レイティア最高司教臺下なら大歓迎だよ。……ってかさ、そこの狂信者どもが普通に座っているんだし、レイティア最高司教臺下が認められないとか理解不能だよねぇ?」
おい、そこのアレッサンドロス、マルグリットゥ、カムノッツ、お前らだよ、お前ら。
「本日は園遊会の主催者であるカルナ王妃殿下にもご参加頂きますので、よろしくお願いします。シエル先輩にはこの件について園遊会前の調整会議で報告頂くことになります。お手数をおかけしますが、よろしくお願い致します」
「そのようなことであれば是非ご協力させてください。……実は私もヴィオリューテの件を引き受けてくださったことで恩を感じておりまして……私もヴィオリューテの父親側の遠縁にあたるので」
ボクとカルナがシエルに同時に同情の視線を向けた。
「それが無くとも、陛下とカルナ様の関係を修復してくださったことのお礼もまだ返せておりませんし……私にできることがあれば遠慮なく仰ってください」
「クソ陛下とカルナ様の件は、ボクは何もしていませんよ。――長年に渡り、カルナ様を支え仕えてきたシエル様と、一途に陛下のことを愛し続け、王妃として支えてきたカルナ様をボクは尊敬しています。……ボクもあんまり人のことをとやかく言えないけど、このクソ陛下がそれに全く気づかずシャルロッテと同一視していたところに苛立ちを覚えて一言言っただけなので、恩を感じるようなことを一点もありません。……というか、謝罪したいのはこちらです。ボクもカルナ様に偏見を抱いていた一人ですから」
まあ、議論が互いに平行線を辿ることになることは目に見えているし、ここで一旦切り上げるとしよう。
「まず、会議の主題に入る前に各国の参加者と戦力を確認しておきたいと思います」
「じゃあ、まずは俺からだな! ブライトネス王国は主催国ってことで結構な貴族が訪れることになっている。その中で戦力になりそうなのは……俺、バルトロメオ、クィレル、アクア、ディラン、ヴェモンハルトとスザンナ率いる特務騎士達、レイン、ジルイグス、ディーエル、モーランジュ、イスタルティ、ペルミタージュ、シモン、エアハルト、ホネスト、ミーフィリア……まあ、こんなところだな」
「ラピスラズリ公爵家からはラピスラズリ公爵家の全戦力、先代ラピスラズリ公爵家の全戦力、『瑠璃色の影』の全戦力、バラライカ侯爵家、バーネット伯爵家、ウォールバンガー子爵家、クレオパトラ男爵家の各当主が参加することになります。このうち、『瑠璃色の影』はオーレ=ルゲイエの対応をしたいと思っているようですが」
「折角の敵討ちのチャンスだ。無駄にすんなよ!」
「天上の薔薇聖女神教団からは私、コンラート、ヴェルナルド、ルイーゼ、ジョナサン神父が参加します。また、アスカリッド様の保護者としてエリーザベトが参加すると張り切っております」
「わ、我は子供ではないのじゃ!!」
「フォルトナ=フィートランド連合王国からは非戦闘員はルーネス、サレム、アインス、イリス、シヘラザード、フィートランド大公夫妻と二人の大公子息が参加する。アルマンは宰相の仕事があるからフォルトナに待機だ。戦闘ができる奴は俺、オニキス、ファント、ウォスカー、ファイス、バチスト、ドロォウィン、フレデリカ、シューベルト、モネ、ファンマン、レオネイド、ポラリス、ミゲル、ジャスティーナ、ジョゼフ、カルコス、ティアミリス……まあ、いつも通りのメンツだな」
「フォティゾ大教会からは私とヨナタン神父が参加致します」
「緑霊の森からは私、ミスルトウ、マグノーリエ、プリムヴェールの四人が参加するのですよぉ〜」
「金色の魔導神姫教からは私、マルグリットゥが参加させて頂きます!」
「ユミル自由同盟からは儂、メアレイズ、アルティナ、ラーフェリア、メラルゥーナ、ヤオゼルド、ガルッテ、オルフェア、サーレ、ヘルムート、ラミリア、フォッサス、イフィスが参加する。メアレイズから輪を乱す者達を連れてこないで欲しいと懇願されたのでな」
……まあ、大して強くない上に迷惑かける連中は戦力にもならないよねぇ。
「兎人姫ネメシア教からは我々三教主が出席致します」
「ド=ワンド大洞窟王国からは我、エルレシア、エリッサ、アリーチェ、パーン、ロックス、ヴィクトスが参加する。エルレシアは全く戦闘ができないので、戦闘が開始したら避難してもらう」
「エナリオス海洋王国からは我、ソットマリーノ、ボルティセ、シャードンが参加する。……シレーヌがな、少しずつ外へ出る努力をしているのだが、まだまだ大人数が参加する園遊会は厳しい。小さいものから慣らしていきたいと本人は言っているので、ローザ殿、近いうちに彼女を招待して小さなお茶会を開いてくれるか?」
「勿論、喜んで」
王妃シリェーナはシレーヌの付き添い、ヴィアベル政司長は通常の政務があるからねぇ。流石に国を空けるのはまずいし。
「ニウェウス自治領からはあたし、ユリア、ミーヤ、リィルティーナが出席する。……ローザ、今回の件で借りを返せるとは思っていないわ。でも、私達もできる限り戦うつもりでいるから」
「分かっているよ。――頼りにしている、レジーナさん」
「風の国ウェントゥスの緑の使徒と竜皇神教からは私が参加致しますわ」
「ルヴェリオス共和国からは私、トネール、イリーナ、プルウィア、ネーラ、ヴァルナー、ホーリィ、リヴァス、クラリスが参加する」
「ラングリス王国からは私、母上、護衛として
エルセリスさん、ゲリュミュスさん、ガンティツさんが出ます。……エルセリスさん達しか戦力になりません」
「マウントエルヴン村国からは私、ポーチュラカの他にポーチヴァ様が参加される」
まあ、とりあえずこれで参加国の状況は出たねぇ。
「神嶺オリンポスからナトゥーフ=ドランバルド、オリヴィア=ドランバルド父娘が出席すると聞いています。また、冒険者ギルドからヴァーナム様とイルワ様が園遊会の客として参加するようです。冒険者チーム『三つ首の狗狼』は園遊会中は待機した上で、戦闘開始と共に参戦することになっております。ビオラ商会合同会社からはペチカさんを除く全幹部、護衛としてスティーリアが出席予定です。戦力は極夜の黒狼と白夜率いるビオラ商会合同会社警備部門警備企画課諜報工作局が挙げられますが、このうち、天上の薔薇聖女神教団の聖女候補の一人、マリシア=ミッドナイトサンとラルさん以外は戦闘開始後の参加となります。さて、残るメンバーですが、欅達七星侍女は園遊会中は地中に控えておいてもらいながら情報を収集してもらい、何かがあった場合に動いて頂きます。真月はプリムラ姫殿下の影の中で待機、エヴァンジェリン、ドミティア、リヒャルダ、ベラトリックス、サトゥルニナ、アピトハニー、カリエンテ、琉璃、紅羽、榊、槐、椿、榎、楸、柊、藍晶、碧羅、日長、月長、玻璃、紫水、翡翠は戦闘開始と共に参加します。従魔以外の戦力では、アメジスタ、トーマス先生、レナード、美青木汀が戦闘開始後に参加予定です。とりあえず、以上が今回の全戦力となります」
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それでは、改めまして。カオスファンタジーシリーズ第二弾を今後ともよろしくお願い致します。
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