Act.1 用語辞典・登場技紹介篇
◆圓関連の技
・圓式基礎剣術
圓が身体操作を極めた末に到達した究極にして全ての剣術の基礎となる技術。
全ての筋肉を本来意識して操作できないものを含めて完璧に操作する、脳から送られる信号を短く情報密度の高い戦闘用の脳信号に変えるなどという人外じみた領域に到達している。というか、人外にすら恐れられる世界最強の剣士に相応しい力。
一切の加速が存在しないゼロから百への緩急を誇る反面、急旋回や急停止ができないという弱点を抱えている。
圓はこの剣術と普通の剣術を組み合わせた変幻自在の攻撃を得意とする。
・常夜流忍暗殺剣術
鎌倉時代に常夜幻が創設した常夜流忍者が代々継承してきた暗殺特化の剣術。暗器を織り交ぜた剣術に囚われない柔軟な攻撃や、変幻自在の攻撃を数多く有する。
師匠は常夜月紫。
「常夜流忍暗殺剣術・朧月夜」
剣の動きに緩急をつけることで剣の残像を生み出して変幻自在の攻撃を放つ。
「常夜流忍暗殺剣術・毒入太刀」
斬撃を繰り出した際に筋肉の収縮を連続でおこなうことによって、 その際に発する衝撃波を武器を通して相手に叩きこむ。
「常夜流忍暗殺剣術・反刃斬」
斬撃を放ちながら刀を素早く持ち替え、相手の守りのタイミングを狂わせる変幻自在の斬撃。
「常夜流忍暗殺剣術・薙暗器」
斬撃を放つと見せかけて剣とは逆の手で暗器を放つ奇襲技。
・常夜流忍術
鎌倉時代に常夜幻が創設した常夜流忍者が代々継承してきた技術。特殊な体術と自然エネルギーを取り込むことで超自然的な力を発現させる技。
師匠は常夜月紫。
「常夜流忍術・影分身」
緩急のあるステップを素早くおこなうことによって残像を発生させ、自然エネルギーで補強することで残像を実体に近い状態で固定する。
「常夜流忍術・飛斬撃」
斬撃を自然エネルギーで補強し、斬撃を飛ばして敵を切り裂く技。
「常夜流火遁忍術・煉焔纏武」
自然エネルギーを炎に変換して武器に纏わせる。
「常夜流火遁忍術・劫火爆裂球」
自然エネルギーを炎に変換して巨大な炎を放ち、狙った地点で大爆発を引き起こす。
・鬼斬ノ剣
精霊や妖精、種族的な鬼も含めたものを生まれついての鬼、人から堕ちた存在や転化した存在、亡霊などを人から成った鬼とし、その両方の討伐を担った鬼斬の技。霊力と呼ばれる特殊な力を剣に宿すことで実体のない存在にもダメージを与えることが可能。
師匠は千羽雪風。
「千羽鬼殺流・貪狼」
おおぐま座α星の名を冠する鬼斬の技。爆発的な踏み込みにより一瞬でトップスピードに達し、相手の間合いに入る技。
「千羽鬼殺流・巨門」
おおぐま座β星の名を冠する鬼斬の技。特殊なステップで瞬時に残像を発生させ、残像を囮にして攻撃を仕掛ける奇襲の技。
「千羽鬼殺流・禄存-樹斬-」
おおぐま座γ星の名を冠する鬼斬の技。霊力を樹木のように見立て、樹木が岩を大地を削り断つように強引に標的を斬る剣技。
「千羽鬼殺流・禄存-気散-」
おおぐま座γ星の名を冠する鬼斬の技。霊力を分散させてその中に紛れることで姿を隠す逃走の技。
「千羽鬼殺流・文曲」
おおぐま座δ星の名を冠する鬼斬の技。霊力を足に宿して壁や天井、水面すらも平地のように走り、安定しない足場をも危なげなく利用する走法。
「千羽鬼殺流・廉貞」
おおぐま座ε星の名を冠する鬼斬の技。完全に音と気配を消す隠密行動技に特殊な呼吸法と歩法によって相手の脳を誤認させ、自身の存在を認識させなくする古武術の抜き足を組み合わせたもの。走り飛ぶ時は更に技術の練磨が必要とされる高度の歩方だが、極めると相手に姿を見られる力をゼロにするという境地に達する。
「千羽鬼殺流・武曲」
おおぐま座ζ星の名を冠する鬼斬の技。弧を描くようにして、対象に斬撃を浴びせる。
「千羽鬼殺流・破軍」
おおぐま座η星の名を冠する鬼斬の技。一度目に刀の刃を抜かずに鞘に納めたまま斬撃を放って態勢を崩し、二度目に踏み込み、三度目に円を描くように抜刀して敵を斬るという三段技。
「千羽鬼殺流・輔星」
北斗に付き従う従属星座の名を冠する鬼斬の技。鞘を使わずに右腕で剣を背中に構え、左手で刃を押さえ極限まで力を溜めてから斬撃を放ち、更にその場で回転して放つ二段構えの斬撃。
「千羽鬼殺流・六芒」
六芒星や籠目のような斬撃を放つことから六芒の名を冠する鬼斬の技。逆袈裟、左薙ぎ、左切り上げの三角、右切り上げ、右薙ぎ、袈裟切りの三角で六芒星を描く。
「千羽鬼殺流・九星」
宋の時代の道教の書『雲笈七籤』二十四巻「日月星辰部」の北斗七星と輔星、弼星と併せた北斗九星の名を冠する鬼斬の技。逆袈裟、左薙ぎ、左切り上げの三角、右切り上げ、右薙ぎ、袈裟切りの三角で六芒星を描き、唐竹、逆風、刺突を放つ九連続攻撃。
「千羽鬼殺流・太白」
金星の別名の名を冠する鬼斬の技。武器に霊力を流し込むことで破壊力が増し、相手の体内に毒のような効果をもたらす。
「千羽鬼殺流・辰星」
水星の別名の名を冠する鬼斬の技。勢いよく跳躍し、落下速度に体重と剣速を乗せた斬撃を放つ。
「千羽鬼殺流・鎮星」
土星の別名の名を冠する鬼斬の技。敵の攻撃を受けた窮屈な体勢から下半身のばねと腰の捻りを使って放つ寸勁。
「千羽鬼殺流・太歳」
木星の鏡像となる仮想の惑星の名を冠する鬼斬の技。霊力を溜めて放出し暴風を起こす。
「千羽鬼殺流・歳星」
木星の別名の名を冠する鬼斬の技。霊力を武器に通わせて自在に操る。霊力に形を与えることも可能で、人によっては水や竜の形を作り出すこともできる。
「千羽鬼殺流・熒惑」
火星の別名の名を冠する鬼斬の技。相手の体に見えないほどの傷をつけて、相手が攻撃する時に自動で傷口が開くようにする技。あまりにも傷口が綺麗なため、細胞が切られたことに気づかない。
「千羽鬼殺流・金烏」
太陽の別名の名を冠する鬼斬の技。腰の捻転力を活かして抜刀し、鞘走りで加速させた勢いを殺さずに、生み出された力の全てを相手の背後へ回りながら放つ。
「千羽鬼殺流・玉兎」
月の別名の名を冠する鬼斬の技。霊力を体の一点に集中して極限の防御力を得る。
「千羽鬼殺流奥義・北辰」
北極星の別名の名を冠する鬼斬の技にして千羽鬼殺流の奥義。真言の『オン ソヂリシュタ ソワカ・オン マカシリエイ ヂリベイ ソワカ』が放つ際に使用されることが多い。
善悪や真理をよく見通し、国土を守護し、災難を排除し、正邪を見極め、敵を退け、病を排除し、また人の寿命を延ばす福徳ある面と、それが邪であれば寿命を絶ち斬る面の二つの顔を持つ菩薩の名を関する通り、斬りたいものを斬り、斬りたくないものは斬らないという斬るものを選別するという技。この技を使えば肉体を傷つけずに魂のみを切り裂くことも可能。
「渡辺流奥義・颶風鬼砕」
鋭い風の刃をイメージした霊力を武器に宿し、勢いよく抜刀して横薙ぎすると同時に爆発させて周囲全てを斬り捨てる。爆発的な破壊をもたらす風と、鋭く切り刻む風を使い分ける非常に高度な技術が必要。「千羽鬼殺流・歳星」に通じるところがある。
「桃郷一刀流奥義・浄土桃斬」
浄化の性質が付与された霊力を纏わせた武器で斬撃を放つというもの。斬撃に触れた地点からは桃の樹木が生え、邪なる存在は一切近づけなくなる。(邪なる存在は触れた瞬間に消滅する)。強力な浄化の技だが、制御できないのが難点。「千羽鬼殺流・歳星」に通じるところがある。
・狙撃/射撃
銃火器を使った戦闘術。圓は高い視力を持つが、それでもスコープの補正なく片手で、安定しない揺れるヘリコプターから三キロ先にいる揺れる船に他の乗客に混じっている標的を完璧に撃ち抜くという意味不明な技術は持ち合わせていない。
師匠が編み出した我流ガン=カタを物にしており、弾丸同士の跳弾を利用して効率的に敵を撃ち抜く、ほぼ同時に全弾を撃ち切る、地面に打ち込んだ弾丸を時間差で相手に命中させるなど、常人離れした拳銃の扱いが可能。師匠からは「圓様に狙撃銃の扱いじゃ負けないが、拳銃で戦ったら勝ち目はねえな」と高評価を得ている。
師匠は斎羽勇人。
・近接無手格闘術
CQBやCQC、他様々な格闘術を組み込んだ白兵戦用の我流近接格闘術。
師匠は柳影時。
・近接野戦短剣術
サバイバルナイフの二刀流を前提とした近接戦闘術。圧倒的な速度による接近と猛烈な速度で嵐のように放つ連撃が特徴的。一度捕らえられると逃れることはほぼ不可能と言われている。
師匠は赤鬼小豆蔲。
「烈刃嵐撃-滅茶苦茶斬る-」
近接野戦短剣術の唯一の技。
・陰陽術
夜空の星の持つエネルギー(星脈)や大地の持つエネルギー(竜脈)を利用し、強力な力を発生させる技術。大陸から渡ってきた陰陽道という考えを根幹に、これらのエネルギーを陰陽五行エネルギーに再編し直すというものが技術の根幹にある。
荒ぶる神・妖怪・鬼神、神霊・超人的存在などを陰陽五行エネルギーによって作り出した式を利用して使役する式神から儀式と習合した泰山府君祭をはじめとする儀式にいたるまで様々な種類がある。
師匠は土御門遥。
「式神縛呪」
荒ぶる神・妖怪・鬼神、神霊・超人的存在などを陰陽五行エネルギーによって作り出した式を利用して使役する。
陰陽師の思念に形を与え作り出される、主である陰陽師を助ける式神の一種である思業式神、過去に悪行をおこなった霊的な存在を陰陽師が打ち負かし、自分の使役神とした悪業罰示式神、紙や薬、草木などで人の形をした形代を作り、そこに陰陽師の念を入れて使役する擬人式神の三種類がある。
呪は「〇〇〇〇(式神の種類)、△△(式神を縛る名前)、式神縛呪」。
「急急如律令」
陰陽術の発動を早める効果を持つ呪。単体では効果を発揮しない。
「泰山府君祭」
陰陽術の奥義。太山府君の力を借り受け、傷を回復する。だが、これはかけられた者の自然治癒能力を前借するだけであり、前借した期間は負った怪我や病は治らなくなる強力な副作用も存在する。「泰山府君は天曹地府を管領して閻羅冥官を摂行す。禍福を科定して寿命を増減す。仍て之を敬う者は福祚を得、 之に帰する者は寿命を保つなり」
「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前」
陰陽五行エネルギーを自らを邪悪なものから守る力に変換する剣印の法と、邪悪なものを退散させる(攻撃する)破邪の法の二つが存在する。両手で手印を結ぶのが剣印の法で、手刀で空中に四縦五横の格子を描くのが破邪の法。
「刀禁呪」
陰陽五行エネルギーを武器に乗せることで霊的存在にも攻撃が可能になるという陰陽術。「吾是天帝所使執持金刀。非凡常刀。是百錬之刀也。一下何鬼不走、何病不癒。千妖万邪皆悉済除」(この刀は天帝の持つ金刀である。普通の刀ではない。百錬の霊剣である。(この剣)一振りの下、いかなる鬼も逃げないという事があろうか。いかなる病も癒されないというのか。妖しきモノ、邪はみな悉く取り除かれる)という呪文を唱える。
「禹歩」
足で大地を踏みしめて呪文を唱えながら千鳥足様に前進して歩く呪法。基本は北斗七星の柄杓方を象ってジグザグに歩くものであるが、九宮八卦の九星配置を象って歩くやり方や、片足を引きずりながら歩いて地面に図形を描くといったものもある。
「奇門遁甲」
中華の「式占」の一種を戦闘用に改変したもの。分岐点において特定の方角に意識を向けさせる、あるいは向けさせないという術で、術には遁甲盤を使用する。
「霊符」
陰陽五行エネルギーを込めた符で、様々な効果を発現させることができる。身体強化から自然現象の強制発生に至るまでなんでもござれ。
・「護光結界」
特定の霊符を複数枚使用して展開できる結界の一つ。物理防御と邪を払う効果を持つ結界。
・「遮音結界」
特定の霊符を複数枚使用して展開できる結界の一つ。遮音性に秀でた結界。
・東洋呪術
かつて九州地方に拠点を置き弧状列島を支配しようとした邪馬台国の女王卑弥呼が編み出した邪悪な法。
呪いそのものを無理矢理利用するという非常に危険なもので、代償を伴うことも少なくない。
師匠は邪馬凉華。
「蠱毒」
呪いが付与された蟲を操り災いをもたらす東洋呪術。邪馬家の十八番。
「丑の刻参り」
丑の刻に、対象とする存在の体毛を入れた藁人形に釘を打ち込むことで、その部分にリンクして同じ傷を与えるという東洋呪術。
「牡丹灯籠」
強力な幽霊を寄せ集める灯籠を使用して寄せ集めた幽霊によって相手の陽の気を吸収し、衰弱死させるという東洋呪術。
・闘気戦闘術
気を纏わせることで身体強化を行う技術。肉体に纏わせる他に武器に纏わせることも可能。
人によって闘気の色は異なる。
体を硬化させる金剛闘気、強力な膂力を得る剛力闘気、速度を上昇させる迅速闘気、体の自己治癒力を上昇させる治癒闘気の四種類が存在する。
師匠は赤鬼小豆蔲。
「闘気昇纏・金剛闘気」
闘気戦闘術の一つで金剛闘気を纏う。
「闘気昇纏・剛力闘気」
闘気戦闘術の一つで剛力闘気を纏う。
「闘気昇纏・迅速闘気」
闘気戦闘術の一つで迅速闘気を纏う。
・原初魔法/法術/白魔法
精霊と契約を交わし霊輝と呼ばれるエネルギーを精霊に手渡して発動する術。
師匠は九重勇悟。
「雷精-黒稲妻-」
雷の精霊に霊輝を供給することで発動できる原初魔法の一つ。破壊力を持つ黒い稲妻を放つ。
「雷精-黒稲妻・纏-」
雷の精霊に霊輝を供給することで発動できる原初魔法の一つ。全身に黒雷を纏うことによって、身体能力を飛躍的にアップする。
「火精-爆裂灼熱-」
火の精霊に霊輝を供給することで発動できる原初魔法の一つ。爆発し、灼熱の焔で対象を焼き尽くす。
・瀬島新代魔法
原初魔法と原初呪術を元に異世界の技術を取り入れて完成した新時代の魔法。
師匠は瀬島香澄。
「瀬島新代魔法――四次元顕現」
発生させる四次元空間と三次元の空間を繋ぐ効果を持つ瀬島新代魔法。
「瀬島新代魔法――重力操作」
自然界の四つの力という別名を持つ基本相互作用の一つである重力相互作用に影響する重力子に干渉する一連の魔法。強力になるとブラックホールすら発生させる。
「瀬島新代魔法――電磁操作」
自然界の四つの力という別名を持つ基本相互作用の一つである電磁相互作用に影響する光子に干渉する一連の魔法。電気を発生させて操作する系統と磁力を発生させて操作する系統に分かれる。
「瀬島新代魔法――斥力の刃」
電磁操作系に分類される瀬島新代魔法。クーロン引力を中和して斥力のみを顕在化させる。
・聖術
神界の天使と契約を交わし、或いは融合し、その力を発動する力。
師匠は九重勇悟。
「天使憑身」
天使と融合し、その力を借り受ける技。
「炛燦之大劔」
光を固めて作られた大剣を顕現する。「炛燦之大劔-煌闢-」、「炛燦之大劔-一刀-」などのバリエーションが存在。
「神聖結界」
魔を斥ける効果が付与された強固な防御力を誇る結界を生成する。広く展開して閉鎖空間を生成する他、小さく展開して盾として扱うことも可能。また、人払いの効果もある。
・原初呪術
悪魔と契約を交わし、対価を支払う代わりにその力の一部を行使する術。悪魔と融合することも可能。対象となる悪魔との契約次第では対価を支払わずに行使することもできる。
師匠は瀬島香澄。
「悪魔憑身」
悪魔と融合し、その力を借り受ける技。
「邪陰之大剣」
闇を固めて作られた大剣を顕現する。「邪陰之大剣-蛇太刀-」、「邪陰之大剣-刹那-」などのバリエーションが存在。
「邪陰之結界」
聖なるものをを斥ける効果が付与された強固な防御力を誇る結界を生成する。広く展開して閉鎖空間を生成する他、小さく展開して盾として扱うことも可能。
◆五十嵐流関連
・五十嵐流
江戸時代から続く五十嵐流道場。元々は太刀術、小太刀術、二刀術、抜刀術、鞘術、杖術、分銅鎖術、槍術、薙刀術、体術、鉄扇術、弓術、騎馬術、泳術、歩術の五十嵐流十四芸を継承してきたが、江戸末期頃から武士の数が極端に減って侍局に所属するものだけとなったため需要が減り衰退。
現在は太刀術、小太刀術、二刀術、抜刀術、鞘術、歩術、体術が残り、更に刀関係が刀術に、歩術と体術が体術に纏められた結果、五十嵐流二芸という形になっている。近年、圓達によって三割ほどが現代に蘇った。
・五十嵐流刀術
「流衝」
五十嵐流刀術一ノ型。渾身の斬撃により、剣から発する振動波を剣を通して相手に伝え、相手の神経を麻痺させる衝撃剣。
「五光」
五十嵐流刀術二ノ型。神速の五段突きを繰り出す。
「柳返」
五十嵐流刀術三ノ型。相手の斬撃を逆手に持った刀で受け流しつつ、袈裟斬りを繰り出す。
「辰巻」
五十嵐流刀術四ノ型。身体を捻りながら、その回転による遠心力を利用しつつ、下段から振り上げた刀の峰側に手を添え、突き上げるように斬撃を喰らわせる。
「霹靂」
五十嵐流刀術五ノ型。唐竹の斬撃で相手の頭を守る防具に刀身が刺さった状態から鞘を上から叩きつけることによって真っ二つにする。
「杭打」
五十嵐流刀術六ノ型。片腕で打った初撃の斬撃に対して もう片方の腕の力を剣の峰めがけて振り下ろすことによって 威力を増大させる。
「奇突」
五十嵐流刀術七ノ型。相手との鍔迫り合いの状態から、死角から鞘による打撃を繰り出す。
「轆轤」
五十嵐流刀術八ノ型。極限まで捻った体の力を利用して振るう袈裟斬り。
「双輪」
五十嵐流刀術九ノ型。抜刀術から鞘による攻撃に繋げるコンビネーション技で、先に居合いで抜身で攻撃してから、鞘での一撃を放つ。
「八閃」
五十嵐流刀術十ノ型。唐竹、逆風、袈裟斬り、右切り上げ、逆袈裟斬り、左斬り上げ、左薙ぎ、右薙ぎの順に高速で斬撃を放つ。
・五十嵐流体術
「外爆」
五十嵐流体術一ノ型。掌底から相手を吹き飛ばすような一撃を繰り出す。
「内爆」
五十嵐流体術二ノ型。相手に掌を押し当てて寸勁の如く一撃を叩き込む。
「嵐走」
五十嵐流体術三ノ型。丹田に溜めた気を蹴り足から爆発させることによって爆発的な突進力を得る。
「抜足」
五十嵐流体術四ノ型。特殊な呼吸法と歩法によって相手の脳を誤認させて自身の存在を認識させなくする。
◆異世界関連の技
・錬成
【錬成・山津波】
鉱物を含んだ大地に干渉して隆起と陥没を繰り返して敵の元に津波のように土ボコを高速で放つ技。転ばせるくらいの効果はある。
・シャマシュ教国の魔法
「〝我、ここに焼撃を求めん。真紅の願いに応じて我が手に火球をもたらせ〟――〝火球〟」
火魔法。火球を作り出して放つ。
・ウェポンスキル
FDMMORPG『SWORD & MAJIK ON-LINE』の武器系スキル。
予備動作をシステムが検知することで発動する。スキルは基本的に使用している武器の熟練度に応じて増えていくが、特定のスキルは条件を満たすことで獲得が可能になる。これはユニークスキルと呼ばれ、その他のコモンスキルとその派生であるデライブドスキルとは一線を画す。
「クエーサーストリーム」
超高速で放たれる五十連撃。二刀流のユニークウェポンスキルで技を発動する前に二刀が眩しい輝きに包まれるという特徴がある。
・マジックスキル
魔力を消費せず、呪文を完璧に唱えることでのみ発動するFDMMORPG『SWORD & MAJIK ON-LINE』の魔法系スキル。オールドイツ語で強力な魔法ほど呪文が長くなる。
「Ich werde den Flammenspeer freigeben.」
炎の槍を放つ魔法。「我、炎の槍を放つ」
「Eine Klinge aus Wind, die Feinde verfolgt.」
敵を追跡する風の刃を放つ魔法。「敵を追跡する風の刃よ」
「Ich werde mit diesem Licht behandeln.」
光で傷を癒す魔法。「我、光で傷を癒す」
・ジェノサイド
「くノ一メイド・常夜月紫」の固有技。斬りたいものだけを斬ることができ、外傷を一切残さずに魂だけを斬ることや、三百層以上の迷宮を一振りで切り裂くことも可能。斬撃という点に関してはなんでもありのチート技。
初めまして、前作以前の作品をお読みくださった方や交流のある皆様はお久しぶりです。駄文製造機こと逢魔時 夕です。普通なネーミングセンスなのに、覚えにくいペンネームって言われるのは何ででしょう。解せぬ。
さて、本作もまたかなり広範囲に及んだジャンルのテクストになります。最早異世界系と表現していいかも分かりませんのでカオスものと呼ばせて頂きたいと思います。それくらい異世界ものではピックアップされない現実世界にも焦点が当てられています。
語られていることも遥かに少ないので、是非是非設定集をお読みください。というより、設定集の読了が前提になります。
カオスファンタジーシリーズの第二弾ということで、あの意味不明な文学者の卵が主人公のあのテクストとも深い関わりがあります。なので『文学少年召喚』も読了が必須ですね。是非是非ご一読ください。
ということで、序章が終了しました。ここからが正式な本編の始まりといえるでしょう。果たして、ローザに転生した圓は平穏を無事に手に入れることができるのか!?
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