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Act.1 登場人物紹介 part.Ⅰ

◆百合薗邸

百合薗(ゆりぞの)(まどか)園村(そのむら)白翔(あきと)

 本作の主人公。黒髪を伸ばし、顔を隠した根暗な少年を装っているが、実際は美少女にしか見えない容姿を持つ少年であり、園村白翔と偽って入学した高校ではふと思いついた時に女装して校内を歩き、幻の三人目の女神として注目を集めている。実際にファンクラブも存在する模様。

 天職は錬金術師、書写師。早退と遅刻が多く、更に授業中もかなりの頻度で寝ている。

 三大女神の一角である咲苗から何故か惚れられており、事あるごとに構ってくる咲苗に「頼むからやめてくれ」と内心辟易としている一方、何故か咲苗の姿を微笑ましく見ており、好意がない訳ではないようである。

 根暗なオタクという扱いで、どちらかといえば不真面目な部類に属する園村が三大女神の一角である咲苗に構われるためクラスの男子からはよく思われておらず、女子からの評価も低い。

 オタクとは言われているものの、現在は「ライバル会社の動向調査と最近のニーズの調査」であり、すでにその視点がオタクのものかと言われると謎。

 咲苗の気持ちを含め、周囲の園村に対する感情を理解している巴は園村が咲苗絡みの面倒ごとが発生するたびにフォローを入れようとするが、園村とはなかなか会話が成立しないため最終的に園村批判になることが多い。一方、何故か巴の姿を微笑ましく見ており、好意がない訳ではないようである。

 異世界のシャマシュ教国に飛ばされた際、自らの天職が錬金術師、書写師という非戦闘職だったため曖昧な表情を浮かべている。魔法の技能はなく、仕方なく剣を武器として選ぶが、こちらも大した実力がなく武器系の天職持ちのなんちゃって不良によって稽古という名のリンチを受ける。

 その姿を平和は「まるでどっかの奴隷とご主人様を気取っている奴みたいな構図ですね」と評した。

 一人称はボク。ゲームクリエイターの父親と少女漫画家の母親から娘を期待されて生まれた子供であり、幼少の頃から女装させられることが多かった。特に小学生の頃までは女の子の服装以外着たことが無かった。自分の容貌に自信を持っており、その過去がトラウマになる訳でもなく、寧ろ嬉々として女装する。

 小学生の頃までは女装している以外は普通の子供で、純粋無垢な性格だった。その頃は咲苗と同じ小学校に通っており、趣味で物語を書いていた咲苗を面白半分でいじめていた子供達から守ることも多々あった。

 父親と母親の影響からオタク趣味にどっぷりハマり、溢れ返るように次々と出版されるライトノベルや漫画、ありとあらゆる作品を購入したいという欲望に駆られ、生まれ持った物事の浮き沈みを色として視認する超共感覚(ミューテスタジア)を駆使してお金を儲けるようになった。親に求めるのではなく自分で稼ぐようになったのは家族に迷惑を掛けたくないから。そうやって様々な未来ある人に融資し、沢山のお金を稼ぐようになった一方、大倭秋津洲帝国連邦に蔓延る闇に触れていくようになり、無邪気な性格は次第に崩壊していく。

 性格崩壊後は百合に悶え、暴走しがちな仲間に苦笑いを浮かべる一方、毒舌家で敵には一切容赦のない、冷徹な判断を下すことができる性格となり、数多の組織とも関係を持ち、新世代の成金達の一角として認知されるようになる。『この世界には二種の金持ちがいる。貯める者と使う者だねぇ。その二つならボクはお金を稼ぎ、稼いだお金で開墾し、その結果を消費者に還元し、またお金を稼ぐ――円環的な経済を作り出して自分も消費者も幸せになりたいよね』というWIN-WINな関係を目指す経済戦略をとる。

 重度の百合好きで、尊い女の子の絡みに異物が混じることを極端に嫌う。ゲーム作りでも必ず百合展開を入れようとするため、ゲームクリエイターの高槻斉人とよく衝突している。最終的にクロスカウンターを放ち合うのはお約束。

 家は山一つ丸々を使った百合薗邸で本邸の他に複数の別邸、図書館、研究所、病院、農園、植物園、スポーツ施設など様々な建物が乱立している。

 有名ゲーム会社である『ノーブル・フェニックス』の大株主である他、シナリオからプログラム、キャラクターデザインまでなんでもこなせる有能バイトとして重宝されており(出資するだけでなく、その分野の技術獲得に意欲を示し、雇うことを条件に融資することが多い。ただし、本人のスペックが高過ぎるためコネ入社という扱いを受けることは皆無に等しく融資先からは貴重な戦力として頼りにされることがほとんど)、他にメディアではアニメ制作を手がける『映報アニメーション株式会社』の大株主兼アニメ制作スタッフ、零細から有名出版社となった『KARAMARU書房』の大株主兼人気ライトノベル作家、漫画家の仕事をしている。その他にも融資している会社は沢山あり、その応用力の高い技術と知識は並みの職人を凌駕するほど。本人曰く「折角の学べる機会に学ばないことは愚の骨頂」。裁縫、料理、建築、金属細工等々、高い水準の技術を誇る。また絶対音感、絶対味覚、視力3.0、最大で六つのことを同時に考えられる思考分割など人並み外れた能力を有する。

 その一方、忍術や剣術、狙撃とは異なり生まれ持った特殊な才能が必要となる特殊能力は「いい線を行っているが、とても一流にはなれないレベル」であり、呪術・魔法・聖術・陰陽師などの複数な才能を持ちながらも全て中途半端なレベルである。一方で「その全てが一流であれば勝ち目はない」と言われており、最強の存在として君臨できた可能性はある。

 一日を百六十一時間と換算して、六徹する化け物。黒い隈を作りながら働き続けるが許容範囲を超えるとぶっ倒れる。また、体力と持久力を鍛えるのが好きで、唐突に思いついて42.195kmを走ることもある。かつては、思いつきで大倭秋津洲縦断マラソンを行ったこともあった。ただ、筋肉をつけることは極力避けたいようで(曰く、筋骨隆々は可愛くないから)、パワー任せの肉弾戦は苦手。

 月紫の家事技術が壊滅しているため初期の頃は圓が一人で屋敷の仕事全般をしていた。そのため、メイド並みの家事仕事をすることが可能であり、メイド服を着れば金持ちの屋敷でメイドとして働けるレベルである。


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百合薗圓 17歳 男 レベル:68

天職:錬金術師、書写師 職業:ー 副職業:ー

筋力:20

体力:15000

器用:15000

耐久:20

敏捷:15000

知力:13000

精神:12000

魔力:150

魔耐:150

運:-15

魅力:690

戦闘系技能:ー

魔法系技能:ー

耐性技能:ー

感知技能:鉱物感知

職業系技能:錬金術…鉱物系鑑定+精密錬成+高速錬成+複製錬成+圧縮錬成+自動錬成+鉱物分離+鉱物解体+鉱物融合+鉱脈干渉+消費魔力減少・彫金…魔法陣刻印・紙作成…全種類紙生成+魔法紙作成、墨類作成…魔法墨作成・書術…高速書写+完全複製+契約書作成

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常夜(とこよ)月紫(つくし)

 百合薗家の忍者を統括する忍統括の役職を与えられているメイド服姿の女性。長い黒髪を苦無型の髪留めで止めている。統括を任されている側近の中でも最初期のメンバー。与えられている区画は別邸の一角にある隠密本部だが、活動範囲は屋敷全域、更には国内にまで広がる。

 鎌倉時代に常夜(とこよ)(まぼろ)が創設した常夜流忍者の現当主。当初は敵対する隠影(いんかげ)流忍者一派に追われていたところを圓に匿われ、一宿一飯の恩義に報いるため圓の剣となると伝えた。

 しかし、圓の側で生活する中で恩義や借りなど関係なしに圓の側で仕えたいと思うようになり、常夜流忍者の配下達と共に正式に圓の配下に加わる。

 圓のことが好き過ぎる、ヤンデレに近い愛を持っているが、あくまで圓は主君であり、自分では圓に釣り合わないと思っているので(※月紫は美女である)、男女の仲にはなっていない。

 一方、圓の方はというと月紫のことを最も信用できる仲間として認識していると同時に、彼女に変な虫がつくならば全力で排除する予定と、月紫のことを大切に想っているが、彼女の意志を尊重してか恋愛関係になることを求めてはいない。ただ、「彼女? ……そうだね、もし、仮に誰かを選ばないといけないのなら、月紫さんがいいかな?」と恋仲になってもいいと思うくらい好意を持っている。

 暗器の扱いと影分身などの特殊な体術と自然エネルギーを取り込むことで超自然的な力を発現させる技を組み合わせた忍術に長けている。武器は刀で、暗殺剣士としても一流。ただし、あくまで忍者の剣術のため正統派の剣術ではない。

 メイド服を着ているが家事は壊滅。料理に至ってはこの世ならざるものが誕生してしまうため、メイドの仕事から外されている。初期の頃は圓が一人で屋敷の仕事全般をしていた。

 圓から与えられたイラストの力でイラストの容姿と設定をその身に宿すことができる。イラストは「くノ一メイド・常夜月紫」で、帯刀していた刀とメイド服のデザインが変わり、苦無型の髪留めの代わりに手裏剣型の髪留めで濡羽色の髪を留めるという形になるという程度の変化。斬りたいものだけを斬ることができる「ジェノサイド」を使うことができる。


化野(あだしの)(まなぶ)門無(もんない)平和(ひろかず)

 百合薗家の科学者を統括している科学統括の役職を与えられている男性。執事服の上から白衣を羽織っている。I.Q230を持っている天才。与えられている区画は病院と研究所。

 『動物について実験をする場合は、いかに動物にとって苦痛であり、また危険であろうと、人間にとって有益である限り、あくまで道徳にかなっているのである』というクロード・ベルナールの主張に真っ向から対立しており、「人間の害にのみなる実験を動物にしていい通りがない。どうせゴキブリ並みの生命力で大量増殖する上に、最終的には人間で臨床試験するのだから最初から人間で実験すればいい」と反論するマッドサイエンティスト。極度の人間嫌いかと言われればそうでもなく、動物愛護者かと言われればそうでもなく、あくまで効率を重視した上での彼なりの答えである。

 科学全般に通じているが、中でもNBC兵器に強い興味を示している。また、ニャルラトホテプとアザトホースを信仰しており、怪しげな宗教の勧誘が以前拠点としていたボロアパートに来た際には大いなる邪神の素晴らしさと矮小なる人間の無価値さを熱狂的に語り、宗教勧誘を撃退したこともある。

 勿論、「ゴキブリ並みの生命力で大量増殖する、環境を破壊する愚かなる生き物」の中には自分も含まれており、様々な危険な薬品を自身に投薬している。その結果、あらゆる薬物に対する耐性が完成しており、塩酸をぶっかけられても皮膚は全く爛れず、イソプロピルメチルフルオロホスホネートやメチルフルオロホスフィン酸イソプロピルが充満している部屋でも平気な顔で生活することができ、当然サルファマスタードも通用しないなど、人間から進化した全く別の生物になっている説がある。流石に原爆に巻き込まれたら灼熱に身体を焼かれて死ぬ(放射線は効かない)。後、剣で突き刺すなど物理にも弱い。

 かつては星の智慧派を名乗り、とある新興宗教が引き起こした毒ガス散布事件など、数々の凶悪犯罪の裏で暗躍し、カルト教団やテロリスト集団に化学兵器を流していた死の商人であり、その関係で圓と敵対する。圓に完全敗北した後、「やっていることはアウトだけど、それを差し引いても君は有用な人材だからねぇ。今後、罪のない人々を傷つけるような犯罪行為をしないのであればうちで働かないかい?」と勧誘され、圓の配下に加わる。

 その後は警察機関との司法取引のついでに死刑囚を人体実験に使わせてもらうための取り決めをし、難病に効き目のある薬を製作し販売した利益の一部を警察機関に流すという密約を結び、安心安全? な(倫理的にはそれでもアウトだが)、研究環境整えている。

 大学で科学系教科の教員免許を取得しており、圓が取材のために高校に入学した際は自らも理系科目の教員として高校に所属、圓のクラスの副担任として潜入している。

 かなりのイケメンで実際に何度も交際を求められたことがあるが、呪われているのか大抵寝取られて終わる。罪無き人に対しては手を出さないという契約を結んでいるが、圓は流石に寝取られた相手を見逃せという酷なことは言わないので、大抵寝取られた婚約者と寝取り男は揃って人体実験のモルモットとなる。

 過去に難病を患っていた母親を病院に通院させるために家を出た父親を母親と同時に喪っている。かつて、學は「母親の難病を治すために医者になる!」と夢を持っている少年であり、大好きな家族と三人で普通の生活が送ることを夢見ていた。しかし、両親が高齢者ドライバーの運転する車に跳ねられて死亡。更に政治家の立場で警察に圧力をかけて事件そのものを揉み消したことで學側は泣き寝入りをする羽目になった。その後は親戚家族に預けられることになったが、人間全般……特に政治家に対する怒りは消えるどころか益々燃え上がり、それが後のマッドサイエンティストの思想へと繋がっていく。

 何故マッドサイエンティストになったのかを學に聞くと「はてさて……元から私はこう行った性格ですよ」、「人間が嫌いなのは昔からです。ゴキブリ並みの生命力で大量増殖する、環境を破壊する愚かなる生き物ですからね……人間は、私も含めて」とはぐらかす。しかし、実際は家族を救うことができなかった無力な自分に対する怒りと殺人そのものを握り潰した政治家、そんな政治家に忖度する正義を謳う警察、無知という名の罪を重ねる一般人達に対する怒りを今も引き摺っている。

 圓にかつての自分の姿を重ねており、親近感を覚えている。一方、圓もまた學の中の少年の姿になんとなく気づいており、それが學を仲間に引き込むきっかけとなる。


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門無平和 32歳 男 レベル:3

天職:薬師 職業:ー 副職業:教師

筋力:15

体力:12

器用:100

耐久:12

敏捷:12

知力:2300000

精神:100

魔力:100

魔耐:100

運:20

魅力:290

戦闘系技能:ー

魔法系技能:ー

耐性技能:ー

感知技能:ー

職業系技能:調合…高速調合+連続調合+魔法薬調合・薬系鑑定…高速鑑定+複数鑑定+精密鑑定・薬草鑑定…高速鑑定+複数鑑定+精密鑑定・教導

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(やなぎ)影時(かげとき)

 百合薗家の全男性使用人を統括している執事統括の役職を与えられている男性。服の上からでも分かる筋骨隆々な白髪の老人。与えられている区画は別邸の一角にある執事本部だが、活動範囲は屋敷全域に及ぶ。

 本邸と別邸の管理をしながら使用人の教育を全て受け持ち、執事としての仕事も完璧にこなす優秀な男。退役軍人で、拳銃の腕は一流だが、鍛え抜かれた身体を駆使したCQBやCQC、他様々な格闘術を組み込んだ白兵戦を得意としている。『戦場で 決して揺れぬは 柳かな』という川柳が読まれるほど、恐怖の存在として捉えられていた。

 大倭陸軍に所属していたが、次第に方針に違和感を覚えるようになり、引退。これまでの腕を生かして生計を立てていこうと考えていたところで圓に拾われる。


陽夏木(ひなつき)(あかり)

 百合薗家の全女性使用人を統括しているメイド統括の役職を与えられている女性。普段は陽だまりのような性格だが、仕事中は喜怒哀楽を滅多に出さず、淑女の鑑のような凛とした姿で淡々と仕事をこなすオンオフの切り替えがしっかりとしている。与えられている区画は別邸の一角にあるメイド本部だが、活動範囲は屋敷全域に及ぶ。

 元々は新政府の樹立に伴い設定された華族制度の中で子爵を叙爵するほどの名家の生まれだが、彼女の父の代で没落。路頭に迷っていたところを圓に拾われる。

 屋敷のほとんどの者達と同じく戦闘能力を有していない。可愛いものが好き。


斎羽(さいば)勇人(ゆうと)

 百合薗家の全庭師を統括している庭師統括の役職を与えられている男性。与えられている区画と主な活動範囲は農園、植物園。

 普段の姿は怠惰で無気力なサボリ魔。しかし、狙撃手としての腕は超一流で、スコープの補正なく片手で、安定しない揺れるヘリコプターから三キロ先にいる揺れる船に他の乗客に混じっている標的を完璧に撃ち抜くという意味不明なレベルの技術を持つ。

 狙撃の仕事よりも花を愛でて穏やかに過ごせる庭師の仕事が気に入っているが、ことあるごとにサボろうとする。全く体力がない。


高遠(たかとう)(あつし)

 百合薗家の全料理人を統括している料理統括の役職を与えられている男性。与えられている区画と主な活動範囲は調理塔。

 衛生的には微妙なシワの入ったコック帽と袖を捲ったスタイルの健康的な中年男。酒とタバコと賭博を愛するダメ人間だが、料理には一切妥協せず繊細な技と豪快な調理法を使い分け、菓子から高級料理に至るまで調理するものなら何でも作れる。

 元は三つ星レストランの副料理長だったが、勤めていたレストランと方針が異なったことで関係が悪化し、料理人をやめ、再就職先を探していたところで圓に拾われる。


蛍雪(けいせつ)(しおり)

 百合薗家の全図書館司書を統括している司書統括の役職を与えられている女性。与えられている区画と主な活動範囲は図書館。

 本が好きで以前は図書館の司書として働いていたが、電子化の波により図書館が減らされることになり、職場を失って彷徨っていたところを圓に拾われる。

 図書司書だが薙刀と槍の扱いは一流。幼少の頃から武芸を習っており、才覚があったが本が好きなため武芸者ではなく司書の道を選んだ。

 現在はその武芸の才覚が発揮され、貴重な戦力・戦う司書として重宝されている。



◆圓が援助している会社の関係者・個人

◇ノーブル・フェニックス

 圓の援助により有名ゲーム会社となった元零細ゲーム製作会社。

 代表的なゲームはMMORPG『Eternal Fairytale On-line』、Console Gameに分類される乙女ゲーム『スターチス・レコード』など三十種以上が挙げられる。


・高槻斉人

 ノーブル・フェニックスでゲームの企画担当ディレクター、キャラクターデザイナー、シナリオライターなどを兼任する今や知らない人のいない有名ゲームデザイナー。

 代表作は様々なファンタジー職のキャラクターが封印されたカードを集め、魔王討伐を目指すTCG風ソーシャルゲーム『FANTASY CARDs』。

 圓と双璧を成す存在で、彼の百合好きにより暴走するシナリオを止める常識人……と思いきや、彼もケモミミ好きでことあるごとにシナリオをケモミミに染めようとしたり、他にも無茶な展開を構想したりするので、圓と意見をぶつけながら様々な構想を練っていく。

 圓のことは認めており、内心では「彼が居てこそ素晴らしい作品になる」と考えているが、決して口に出したりはしない。

 圓が異世界に召喚された際には落ち込んでろくに仕事もできない状況となった。

 圓との議論は最後は取っ組み合いになるほど白熱する。大量の原案を紙に印刷したものをぶつけ合うため、社内ではスーツケースを二個持ちして臨戦態勢を取っている。


◇鳳鸞醸造

 元々は醸造業で生計を立てる一歩で高利貸しも行っていたが、今代の社長がサブカルチャー好きということもあり、ゲーム会社などの株を購入するようになり、出資会社という側面も持ち合わせるようになった。しかし、醸造醸造の方で売り上げが低迷、困っていたところを圓の協力で持ち直したという経歴を持つ。そのため、基本的に圓に逆らえる立場にはない(本人は気にするなと言っているが……)。


雪城(ゆきしろ)真央(まお)

 ノーブル・フェニックスに出資している出資会社の鳳鸞醸造所属のプロデューサー。黒髪のいかにも仕事ができそうなレディーススーツのお姉さん。ノーブル・フェニックスの中では偉い人……ではあるが、バイト扱い? の圓には会社的に頭が上がらないため、企画会議では高槻、圓と共に三竦みを形成する。二人を唯一止められる人物として両社から強い信頼を寄せられている。

 本人は無類のショタ好きとBL好きだが、高槻がBL特化に否定的なことと(百合についても同様である)、圓がBL嫌いのため、あまり自分の趣味を出すことはない。

 胃薬を常備している。


◇映報アニメーション株式会社

 武蔵国の私立利根川高校の映報部のアニメーション班の同期五人が二年前に集まって設立された小さな会社。

 映報アニメーション株式会社の代表と監督を兼任している男爵がネットサーフィンで偶然知った投資家百合薗圓にコンタクトを取り、圓が指定した『夜ノ蝶』というナイトクラブで実際に面会し、事情を聞いた圓から「株式会社という方式を取って実際に起業してみたらいいんじゃないかな? ボクも力を貸すよ」と提案され、出資金として企業に必要な額の約九割の株式を圓に購入してもらい、残りの八パーセントを五人で出し合い、残り二パーセントを公開して一年の時間を経て圓の所有する三階建てのビルをオフィスとしてスタートを切った。

 初めて作ったバトルもののアニメは、知名度のない零細企業が作ったからか、その売上は振るわず、行き詰まりを感じたい男爵が圓に助力を求めて作った『ドリルお嬢様の優雅なお茶会』が大ヒットを記録し、零細アニメ製作会社から脱出し、大手アニメ製作会社の仲間入りを果たした。

 圓の手掛けたライトノベルや漫画、ゲームの映像化も数多く行っているが、圓に対する忖度ではなく(圓は特に忖度を嫌う)、会社が純粋にアニメ化したいと考えた上でのものである。


◇KARAMARU書房

 蔦屋重三郎の子孫にあたる人物が始めた零細出版社。圓の出資により潤沢な資金を得、それを元にライトノベルや漫画などを製作・販売している。ライトノベルや漫画以外にも多くの書籍の販売を行っており、辞書の作成にもかなりの熱意を注いでいる。また、近世読本の再現と販売も行っている模様。


◇学者

千葉(ちば)音鳴(おとなり)

 尾張国の大学に勤める国語学者。得意分野は音声学。昨今は基礎研究に対する国からの援助が少なくなっており、研究もままならなくなっている。

 音韻調査のために必要な出資者を募った際に圓と出会っており、彼に大口の出資者になってもらう代わりに彼の求めに応じて音声学の講義を行った。


◇その他

赤鬼(あかおに)小豆蔲(しょうずく)

 《鬼斬機関》が唯一その存在を認めている鬼。燃えるような赤髪を持ち、二本の小さな角を持つ少女のような見た目。

 争いを嫌い、世界中の紛争地域を巡っては調停のために尽力する調停者として活動する。その費用のほとんどは圓が負担している。

 圓の接近戦の師匠であり、二本のナイフを使った早業を得意とする。まあ、妖怪のみが使える妖気を利用した妖術と、気を纏わせることで身体強化を行う闘気を使うことができる。闘気の色は赤。

 世界を旅してはゲテモノ食材(シュールストロミングなど)を持ち帰ってくることでも有名。気圧の都合でそのまま乗せられないものもあるため、多くは船を利用する。その食材を《鬼斬機関》や圓のところに持ち込むこともあり(お土産的な意味で全く害意はない)、《鬼斬機関》からは困り果てられている。

 百合薗邸では食客という扱い。


瀬島(せじま)香澄(かすみ)

 瀬島奈留美の実の妹。魔術の才能がそこまでではなかったため瀬島家では冷遇されていた。姉の恐ろしさを理解しており、どうにかして姉を止めなければと瀬島家を飛び出し、出会った圓に泣きつく。

 圓にとっては魔法の師匠で圓達の陣営に様々な魔法技術を持ち込んだ。圓が瀬島の娘を匿っているという理由で対魔女法術機関《聖法庁(ホーリー)》の日本支部との戦いの火種になる。が、これが後に《聖法庁(ホーリー)》日本支部の買収に繋がる。


・ラツムニゥンエル=シュペツリエリ=フェルゲルテエ

 法儀賢國フォン・デ・シアコルの八賢人の一人。現在は他の八賢人と同じく魂のみの存在で、人造魔法少女の身体を依り代としている。

 最初の魔法使いによって作られ、弟子である八賢人により維持されていると言われる複数の世界に隣接する魔法の国とも呼ばれる異世界の出身。

 優れた身体能力と容姿を与える代わりに魔法を一つに限定する「魔法少女」という概念を発案した人物でもある。

 瀬島奈留美による八賢人のうちの七人の籠絡により窮地に立たされ、更に魔法の国内にあった魔法少女の戦闘サークル《魔皇會》が【魔皇】鳴皇(なるかみ)黎衣(れい)の消失により解散したという混乱もあり、追い詰められたラツムニゥンエルは最も信用できる魔法少女と共に魔法の国を脱出、圓に助けられ、食客の立場を得る。

 固有魔法は﴾属性の力で敵と戦うよ﴿。あらゆる属性攻撃を無効化する力とあらゆる属性攻撃を行える力を持つ。

 近年は光と闇の対立する力をぶつけることにより、埒外のエネルギーを生み出すことができないかと研究しており、ホワリエルやヴィーネットにも度々協力を得ているようだが、なかなか成果が上がらない。


三國(みくに)智花(ともか)/魔法少女ソフィアフラワー

 法儀賢國フォン・デ・シアコル産の魔法少女の一人。正体は23歳OL。

 13歳の時に魔法少女になってから十年近く活動を続けてきたベテラン魔法少女。

 法儀賢國フォン・デ・シアコルの分裂の際にラツムニゥンエルに協力することを決め、敵を撹乱するためにランダムワープをした結果、見知らぬ世界に飛ばされる。

 固有魔法は﴾可愛い桃色の杖で必殺のビームを撃てるよ﴿。

 

・ホワリエル

 神界の天使学校を首席で卒業した元品行方正な天使。初めて圓によって地上に召喚された。

 金髪碧眼のサラサラなロングヘアーの美少女で将来有望と期待されていたが、地上で生活する中でネトゲにハマり(まあ、環境がオタクの城なので……)、一気に「駄天使」に堕ちた。

 食客扱いをいいことに自堕落な生活を送っていたが、同時期に召喚された悪魔のヴィーネットに「いつまでも甘えていてはいけないわよ!」と一喝され、仕方なく圓のツテでノーブル・フェニックスに入社し、地獄のデバックの仕事を始める。

 直属上司であるラファエルはヴィーネットの上司であるアスモデウスと険悪の仲だが、二人は偏見を持たず友人の関係にある……が、少々小言が多いお母さんのようなヴィーネットをうざいと思っている節がある。

 ホワリエルとヴィーネットの百合関係は圓にとっての癒しである。


・ヴィーネット

 魔界出身の悪魔。初めて圓によって地上に召喚された。

 真面目で困っている人を見ると助けたり、怖いものが苦手だったりと一般的な悪魔のイメージからはほど遠い性格。家庭力があり、堕落しているホワリエルの身の回りのお世話をするなど圓にとっては「ふつくしい」関係にある。怒ると怖い。

 そんな彼女に食客として甘えることなどできる筈もなく、近くの喫茶店でアルバイトをして自分の食費や生活費は自分で賄っている。裁縫から料理に至るまで技術は高い。

 ホワリエルの生活を改善させるためにノーブル・フェニックスへの入社を提案する。

 上司であるアスモデウスはホワリエルの直属上司であるラファエルと険悪の仲だが、二人は偏見を持たず友人の関係にある。なんだかんだで結局ホワリエルを甘やかしてしまうので、堕落させる類のダメ女の資質があるのかもしれない。

 ヴィーネットとホワリエルの百合関係は圓にとっての癒しである。

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 それでは、改めまして。カオスファンタジーシリーズ第二弾を今後ともよろしくお願い致します。


※本作はコラボ企画対象のテクストとなります。もし、コラボしたい! という方がいらっしゃいましたら、メッセージか感想欄でお声掛けください。

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[気になる点] > 娘のような女性にしか見えない  (美)少女にしか見えないじゃ駄目なのか? > 園村が大女神の一角である咲苗に構われるためクラスの男子 → 園村が三大女神の一角である咲苗に構われる…
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